貸金業務取扱主任者の資格を取るとどんなメリットがある?

貸金の契約を結ぶ貸金業務取扱主任者の男性キャリアアップ
この記事は約5分で読めます。

違法な高い金利でお金を貸し付けたり、負債者を精神的に追い詰める取り立てを行ったりする「ヤミ金融」は、かつて大きな社会問題となっていました。このヤミ金融問題を解決するために設置が義務付けられているのが、「貸金業務取扱主任者」です。今回は貸金業務取扱主任者とはどんな資格か、仕事内容や資格取得の方法、メリットなどを紹介していきます。

貸金業務取扱主任者とは、どんな資格?

消費者金融業者、カード会社、不動産担保金融業者などのお金を貸す「貸金業者」は、法令の規定を守り、正しい貸し付けや取り立て指導を行う必要があります。しかし貸金業法に基づく登録をせずに、違法に貸金業を営むヤミ金融業者が社会問題となったため、平成18年にこの法律が改正され、貸金業の営業所に「貸金業務取扱主任者」の設置が義務付けられました。

貸金業務取扱主任者とは、貸金業従事者に対し、貸金業に関する法令の規定を順守して、貸金業の業務を適正に実施するために必要な助言・指導を行う国家資格です。コンプライアンス強化の観点から注目されている職種で、貸金業の営業所では、従業員の50人に1人の割合での貸金業務取扱主任者の設置が義務となっています。

学ぶ知識・技術

貸金業務取扱主任者になるには、国家試験の貸金業務取扱主任者試験に合格する必要があります。試験はマークシート形式で、下記の知識が問われます。

法及び関係法令に関すること
  • 貸金業法
  • 貸金業法の施行令
  • 貸金業法の施行規則
  • 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締まりに関する法律
  • 利息制限法
  • 貸金業者向けの総合的な監督指針
  • 事務ガイドライン
  • 貸金業の業務運営に関する自主規制基本規則
  • 紛争解決等業務に関する規則
  • 紛争解決等業務に関する細則
  • 貸付自粛対応に関する規則(
貸付け及び貸付けに付随する取引に関する法令及び実務に関すること
  • 民事法:民法、商法、会社法、保険法、手形法・小切手法、電子記録債権法、動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律、電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律、不正競争防止法
  • 民事手続法:民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律、民事調停法
  • 倒産法:破産法、民事再生法、会社更生法、特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律、会社法
  • 刑事法:暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律、犯罪による収益の移転防止に関する法律、刑法、不正アクセス行為の禁止等に関する法律
資金需要者等の保護に関すること
  • 個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律を中心とするその他の関連法令等)
  • 消費者保護法
  • 経済法(不当景品類及び不当表示防止法を中心とするその他の関連法令等)
  • 貸金業法とその他の関係法令
財務及び会計に関すること
  • 家計診断:家計収支の考え方(収支項目・可処分所得・貯蓄と負債)、個人の所得と関係書類(申告所得・源泉徴収票等の関係書類)
  • 財務会計:企業会計の考え方(企業会計原則)、財務諸表(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書・その他)

貸金業務取扱主任者で目指せる職業、就職先は?

貸金業務取扱主任者の資格があると、下記のような就職先が目指せます。

金融機関、クレジットカード会社、証券会社
利用者の資産や収入を適切に測り、回収可能性を厳密に見極める「審査」を行う。
債権回収会社(サービサー)
サービサーとは、法務大臣の許可を受けた企業だけが行える債権回収を業とする事業者です。債務者と直接面談をして、定期的な収入があれば返済計画を立案したり、資産があればそれらを現金化するための手続きのサポートをします。

貸金業務取扱主任者になるとどんな悩みが解決できる?

貸金業務取扱主任者の資格があると、自身の専門知識や立場を活かして、下記のような悩み・問題を解決できます。

貸金業務取扱主任者が解決できること
  • 職場内の監査を通じて内部統制をすることで、利用者を守り、職場の健全性を保つ
  • 顧客の個人情報保護
  • 違法行為や犯罪行為の排除
  • 貸金業務に関する透明性の確保
  • 反社会勢力との関係の根絶

貸金業務取扱主任者の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

貸金業務取扱主任者の資格を取得するには、貸金業務取扱主任者試験に合格する必要がありますが、この試験には特に受験資格はなく、学歴・年齢・性別・国籍などを問わずどなたでも受験できます。

取得にかかる費用

貸金業務取扱主任者試験にかかる受験料は、8,500円です。

貸金業務取扱主任者はどんな人におすすめの資格?

貸金業務取扱主任者は、法律をベースにして業務を進めるため、法令文書を読むのが苦痛ではなく、コツコツと試験勉強ができる人に向いている仕事といえます。また、貸金業務をクリーンにするという使命感や責任感も資質として欠かせません。

なお、下記のような資格を取得している人は、貸金業務取扱主任者のダブルライセンスによってできる業務の幅が広がるのでおすすめです。

貸金業務取扱主任者の資格取得がおすすめな人

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

貸金業務取扱主任者の試験実施や、資格管理をしているのは「日本貸金業協会」です。試験は例年11月の第3日曜日に開催されますが、その年の試験日程や会場、受験に必要な手続きなどは、下記の公式HPからご確認ください。

▼ 日本貸金業協会

まとめ:貸金業を正当に行うためには、貸金業務取扱主任者の資格が欠かせない!

利用者にお金を貸す貸金業がクリーンに行われるには、「貸金業務取扱主任者」の存在は必要不可欠です。貸金業の営業所では基本的に有資格者の設置が義務付けられており、資格があると就職や転職も少し有利になるので、貸金業界で働きたい方はぜひ取得に向けてチャレンジを。

関連記事:金融窓口サービス技能士の資格を取るとどんなメリットがある?

コメント

タイトルとURLをコピーしました