CAD利用技術者試験の資格を取るとどんなメリットがある?

CAD利用技術者試験のメリットキャリアアップ
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自動車免許や建築、機械メーカーなどものづくりの仕事に興味がある人におすすめなのが「CAD利用技術者試験」です。この記事では、2次元CAD利用技術者試験と3次元CAD利用技術者試験の違い、試験概要、CAD利用技術者になるにはどんな知識が必要かなどを解説します。

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CAD利用技術者試験とは、どんな資格?

CADとは「Computer Aided Design」の頭文字を取った略語で、「キャド」と呼ばれるツールです。従来は手作業で設計や製図が行われていましたが、CADの登場によってコンピュータを用いて設計や製図をすることが可能になりました。CADは、「2次元(2D)CAD」と「3次元(3D)CAD」に分けられます。

2次元CAD利用技術者試験

CADを利用するための知識を問う試験です。有資格者は、図面を正しく理解し、CADを利用した作図を効率的にこなすことができる技能を証明できます。

2次元CAD利用技術者試験は1990年に創設されました。2022年時点で累計応募者数は59万人にのぼり、多くの企業や教育機関に採用されています。

2次元CAD利用技術者試験は、1級・2級・基礎にレベル分けされています。

3次元CAD利用技術者試験

3次元CADに特化したCAD利用者技術者試験です。有資格者は、3次元CADを利用するエンジニアや学生が習得しておくべき知識と技能が証明できます。

3次元CAD利用技術者試験は、2003年に創設された新しい試験です。累計応募者数は5万人で、そのうち合格者数は2万人になっています。2次元CAD利用技術者試験と同様に、多くの企業や教育機関に採用されています。

3次元CAD利用技術者試験は、1級・準1級・2級にレベル分けされています。

学ぶ知識・技術【2次元CAD利用技術者】

2次元CAD利用技術者になるには、2次元CAD利用技術者試験に合格する必要があります。試験は、CADシステムを使用した実技問題(DXFデータを保存したフラッシュメモリを提出)と専門知識を問う筆記問題で構成されます。

2次元CAD利用技術者試験1級 機械(実技)

機構部品の作図
リンク構造、カム構造
適切な数値(カタログ、要目表)などからの作図、機械要素部品
投影図からの作図
第三角法

2次元CAD利用技術者試験1級 機械(筆記)

機械製図の知識
設計技術者に要求される資質、機械製図の基礎、材料、サイズ交差<寸法公差>とはめあい、幾何公差、表面性状、加工方法、機械要素

2次元CAD利用技術者試験1級 建築(実技)

RC図
平面図、断面図、立面図、矩形図、部分図、展開図
木造
平面図、断面図、立面図、部分図、展開図

2次元CAD利用技術者試験1級 建築(筆記)

建築製図の基礎知識
建築業務の基本知識、建築製図、建築の主な構造、建築の主な材料と部材、モデュール、建築法規、建築業務と建築図面の役割
建築生産の電子情報
情報の伝達と共有、建築CALS/EC/、3次元CAD、コンピュータによるシミュレーション
2次元CAD利用技術者試験1級 トレース(実技)
編集・レイヤ設定能力
図形の編集、コマンド機能、レイヤ設定
トレース能力
図面のトレース
投影能力
投影関係と形状理解

2次元CAD利用技術者試験1級 トレース(筆記)

製図の知識
図面の名称、線の種類と用途、寸法補助記号、図記号(建築、機械、土木、電気)

1級の合格基準は、実技試験・筆記試験が各5割以上、および総合が7割以上を合格基準です。

2次元CAD利用技術者試験2級(筆記試験60問のみ)

CADシステム
CADシステムの概要と機能、CADシステムの基本機能、CADの作図データ、CADシステムとハードウェア、CADシステムとソフトウェア、ネットワークの知識、情報セキュリティと知的財産、CADシステムの運用・管理と課題、3次元CADの基礎知識
製図
製図一般、製図の原理と表現方法、製図における図形の表現方法

2級の合格基準は、CADシステム分野・製図分野が各5割以上、および総合が7割以上です。

2次元CAD利用技術者試験 基礎(筆記試験50問のみ)

CADシステムの知識と利用
CADシステムの概要と機能、CADシステムの基本機能、CADの作図データ
CADシステムのプラットフォーム
CADシステムとハードウェア、CADシステムとソフトウェア、ネットワークの知識、情報セキュリティと知的財産、コンピュータの操作、OSの基本操作
製図の知識
製図一般、製図の原理と表現方法、製図における図形の表現方法
図形
三角形、四角形と多角形、円、三平方の定理、三角関数、立体図形

合格基準は、総合7割以上です。

学ぶ知識・技術【3次元CAD利用技術者】

3次元CAD利用技術者になるには、試験に合格する必要があります。試験では、各分野5割以上、および総合7割以上の正解で合格となります。

3次元CAD利用技術者1級

CADリテラシー、形状認識能力
  • 文章による手順の指示に従い、パーツモデルを作成する問題。第三者との口頭によるやり取りや手書き図面情報の伝達をイメージし、的確にコマンドを使用できるかを問う。
  • 2次元図面からパーツモデルを作成する問題。2次元図面から3次元空間上の形状認識が正確にできるかを問う。
アセンブリモデリング能力
パーツモデルを作成し、それらを組み立ててアセンブリモデルを作成する問題。パーツモデルを正しく組み立てることができるかを問う。
2次元図面からのパーツモデリング能力
2次元図面からパーツモデルを作成する問題。実務の基本的な能力を総合的に問う。

3次元CAD利用技術者準1級

CADリテラシー、形状認識能力
  • 文章による手順の指示に従い、パーツモデルを作成する問題。第三者との口頭によるやり取りや手書き図面情報の伝達をイメージし、的確にコマンドを使用できるかを問う。
  • 2次元図面からパーツモデルを作成する問題。2次元図面から3次元空間上の形状認識が正確にできるかを問う。
2次元図面からのパーツモデリング能力
2次元図面からパーツモデルを作成する問題。実務の基本的な能力を総合的に問う。

3次元CAD利用技術者2級

3次元CADの概念
3次元CADとは、3次元CADの活用、3次元CADの歴史、3次元モデルのデータ構造、3次元モデルの構成、表示技術
3次元CADの機能と実用的モデリング手法
3次元CADによる設計、モデリング機能、実用化の事例、複合化したコマンド、検査・計測・解析の方法、モデリング手法、アセンブリモデリング、実用上の注意点
3次元CADデータの管理と周辺知識
プロジェクト管理、PDM、コンピュータシステムの構成、CADとネットワーク知識、情報セキュリティ
3次元CADデータの活用
CAE、CAM、CAT、CG、3Dプリンター、DMU、コラボレーション、3次元CADデータの応用例

2次元CAD利用技術者で目指せる職業、就職先は?

2次元CAD利用技術者になると、下記の業界への就職・転職が見込めます。

機械・建築
  • 機械設計事務所
  • 機械・設備メーカー
  • CADインストラクター
トレース
  • 建築
  • 土木設計事務所
  • 機械
  • アパレル
  • インテリアメーカー
  • 派遣・在宅のCADオペレーター など

3次元CAD利用技術者で目指せる職業、就職先は?

3次元CAD利用技術者になると、主に自動車、機械メーカーへの就職・転職が見込めます。業種としては、設計者設計補助やオペレーター、3次元CADの営業、管理等の関連業務などです。

CAD利用技術者を取得するとどんな悩みが解決できる?

CAD利用技術者の資格を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。

CAD利用技術者が解決できること
  • 設計や製図を効率よく作成できる
  • 教育訓練給付金制度を利用して資格取得を目指せる
  • 全国工業高等学校長協会主催の「ジュニアマイスター顕彰制度」を取得できる

CAD利用技術者の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

CAD利用技術者になるには、2次元CAD利用技術者と3次元CAD利用技術者の各級において受験資格を満たす必要があります。

2次元CAD利用技術者の受験資格

  • 1級:過去の1級有資格者、または2級有資格者
  • 2級:制限なし
  • 基礎:制限なし

3次元CAD利用技術の受験資格

  • 1級・準1級:2級合格者(1級受験は準1級の認定番号でも可)
  • 2級:制限なし

取得にかかる費用

2次元CAD利用技術者と3次元CAD利用技術者の受験料は、それぞれ下記の通りに定められています。

2次元CAD利用技術者試験
  • 1級:16,500円 (過去の1級有資格者は11,000円)
  • 2級:6,050円
  • 基礎:4,400円
3次元CAD利用技術
  • 1級:16,500円
  • 準1級:11,000円
  • 2級:7,700円

1級・準1級の受験費用については、上記料金は団体もしくは持ち込みの場合の価格です。会場のPCとソフトを使用する場合は、さらに2,200円必要です。

CAD利用技術者試験はどんな人におすすめの資格?

CAD利用技術者試験は、ものづくりに必要な技術力向上につながる資格試験です。試験は知識や技術に応じてレベル分けされていますので、これからCADをマスターしたい学生にもおすすめの資格です。

すでにCADを利用した業務を担当している人にとっては、スキルアップに役立ちます。企業にも採用されている試験ですので、会社によっては昇給や昇進の要件となっていたり、資格手当が支給されることもあります。

CAD利用技術者の資格取得がおすすめな人
  • 資格を活かしてキャリアアップを目指す人
  • 資格手当など収入アップを目指す人
  • ものづくりに携わりたい人
  • これからCADを学びたい学生

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

CAD利用技術者試験を管理しているのは、一般社団法人コンピュータ教育振興協会です。試験の詳細や申込については下記HPから確認してください。

▼ 一般社団法人コンピュータ教育振興協会

まとめ:CADに関する知識とスキルを習得してものづくりに役立てよう

CADを使いこなすことができると、機械や建設などの業界でものづくりに携わることができます。スキルアップだけでなくキャリアアップにもつながる可能性がありますので、将来のことを考えて資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょう。

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