私たちの身の回りにはIT技術、情報技術を駆使したモノがたくさんあり、日常生活をサポートしてくれています。
この記事で紹介するのは、そうしたIT、情報技術の知識を問う「ディジタル技術検定」です。資格取得のための試験概要を解説していきます。
ディジタル技術検定とは、どんな資格?
ディジタル技術検定とは、ものづくりに必要な情報処理・情報制御の総合的なIT知識を証明する試験です。「デジ検」と呼ばれることもあります。ディジタル技術検定の試験は公益財団法人 国際文化カレッジが主催し、文部科学省が後援しています。長い歴史を有することもあり、ディジタル技術検定は、信頼性の高い資格となりました。
ディジタル技術検定の歴史は、昭和47年に開始したラジオ・音響技能検定まで遡ります。この検定の合格者はメーカーを中心に活躍していました。その後、平成元年にコンピュータ系の技術を独立させて始まったのが「ディジタル技術検定」です。
ディジタル技術検定で問われる知識はメーカーのものづくり、IoTで発揮されることが多く、無人化された工場の制御システムや家庭電化製品の制御などに活用されています。
資格は1級から4級まで等級がレベル分けされています。1級が最も難易度が高いです。また、1級と2級では情報部門と制御部門に試験が分かれます。
- 1級情報部門
- 情報処理理論、情報通信理論及びプログラミング方法論をよく理解しており、情報処理システムの構成法、試験、運用法及びプログラム開発をよく修得している。また、実務の指導ができる
- 1級制御部門
- 論理設計理論、自動制御理論、情報処理理論及び情報通信理論をよく理解しており、制御システムの動作、設計、試験及び運用法をよく修得している。また、実務の指導ができる
- 2級情報部門
- やや高級な情報処理理論及び情報通信理論を理解しており、各種情報処理装置の動作原理及び利用技術を知っている。また、設計、運用、応用などの実務ができる
- 2級制御部門
- やや高級な論理設計理論及び自動制御理論を理解しており、計算機、計算機応用装置の動作原理及び利用技術を知っている。また、設計、試験、運用などの実務ができる
- 3級
- 基礎的な論理設計及び情報処理の知識を持っており、情報処理装置及び制御装置の基本原理並びに簡単な応用技術の原理を理解している。また、これを利用することができる
- 4級
- 初歩的なディジタル技術及び情報処理の知識を持っており、簡単な計算機応用機器及び制御用機器の動作を理解している。また、これを操作することができる
学ぶ知識・技術
ディジタル技術検定の試験は、各級で内容が定められています。
1級(筆記試験、記述式)
- 試験内容:情報部門(説明10分、解答120分)
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- 情報処理システムに必要な情報処理理論及び情報通信理論に通じている
- 計算機及び計算機関連機器の構造を理解している
- マンマシンインターフェースに関する知識があり、プログラムが組める
- 各種システムプログラム及び応用パッケージに精通し、適用領域に関する見識を備えている
- ソフトウェア生産管理及びシステム構成の方法論に通じている
- 業務に適したネットワークの設計及び選定ができる
- 情報処理システムの導入及び運用に対して適切な助言ができる
- 試験内容:制御部門(説明10分、解答120分)
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- 回路理論及びアナログ電子回路を理解し、必要な設計ができる
- 論理設計理論及び自動制御理論を理解している
- 通信システムを理解している
- 計測及び制御機器に精通している
- 計算機及び計算機関連の機器に精通している
- ハードウェア対応のプログラムが組める
- 制御システムの設計及び運用ができる
- 計算機応用機器の概要を知っている
2級(筆記試験)
- 試験内容:情報部門(説明10分、解答90分)
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- 情報処理理論及び情報通信理論の知識がある
- ファイル設計及びデータ構造に関する基本知識がある
- 計算機本体装置に関する知識がある
- 計算機周辺機器に関する知識がある
- 計測及び制御に関するソフトウェアの知識がある
- 各種の数値解析手法の原理を知っている
- 高級言語によるプログラミングの設計、試験及び運用ができる
- システム構成に関するソフト的知識がある
- 試験内容:制御部門(説明10分、解答90分)
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- 電子素子及び電子回路の知識がある
- アナログ・ディジタル変換に通じている
- 論理設計の知識があり、論理回路が組める
- 自動制御理論を理解し、計測及び制御機器に関する知識がある
- 計算機本体に関する知識がある
- 補助記憶装置及び入出力装置に関する知識がある
- システムをはたらかせるソフトウェアの知識がある
- ディジタル応用機器について、概要を知っている
3級(筆記試験:説明10分、解答60分)
- 試験内容
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- 電子部品及び電気回路の基礎知識があ
- アナログ・ディジタル変換の概念がある
- 2進数、10進数及び16進数による演算、相互変換ができる
- 論理関数の基本原理が分かり、論理回路が構成できる
- 簡単な計測、制御機器及び素子に関する知識がある
- 原理的な計算機の構成及び制御の考え方が分かる
- 計算機システムを構成する各種機器の機能概要及び用途を知っている
- 各種ソフトウェアの名称、用途及び特徴を知っている
- 日常生活にコンピュータが利用できる
4級(筆記試験:説明10分、解答60分)
- 試験内容
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- 中学校程度の理科及び技術の知識がある
- ディジタルとアナログとの区別ができ、特徴をつかんでいる
- 2進整数の計算ができる
- 基本的な論理が分かり、簡単なディジタル論理素子の動作が分かる
- 簡単な電気・物理変換の原理が分かる
- 計算機の必要性及び簡単な機能が分かる
- プログラミングの必要性及び簡単なソフトウェア用語が分かる
- 日常生活に用いられる計算機応用機器の操作ができる
- 合格率
-
- 1級情報:20%
- 1級制御:16%
- 2級情報:64%
- 2級制御:50%
- 3級:56%
- 4級:82%
ディジタル技術検定で目指せる職業、就職先は?
ディジタル技術検定を取得すると、下記の業種や職種への就職が見込めます。
- 技術系メーカー
- IT業界
- エンジニア職 など
ディジタル技術検定になるとどんな悩みが解決できる?
ディジタル技術検定を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- ディジタル技術検定が解決できること
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- IT業界で役立つ知識を身に付けられる
- エンジニアに求められる専門知識を深められる
ディジタル技術検定の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
試験の受験資格には、学歴や年齢、性別、実務経験などの制限はありません。
取得にかかる費用
ディジタル技術検定の受験費用は、各級で下記のように定められています。
- 1級:6,500円
- 2級:5,000円
- 3級:4,000円
- 4級:3,000円
2つの部門を併願受験する場合は、両方の検定料を合計した金額を支払います。ただし、1級を受験する場合は他級との併願はできません。1級情報と1級制御の併願は可能です。
合格者には必要に応じて合格証明書を発行しますが、手数料500円がかかります。
ディジタル技術検定試験の日程
例年は年2回、6月と11月に試験が実施されます。
ディジタル技術検定はどんな人におすすめの資格?
IT技術、情報技術の発展に伴い、さまざまな業界や企業でディジタル技術検定合格者への評価が高まってきています。企業によっては資格取得手当が支給されます。技術系メーカーやIT業界への就職を目指す学生や転職活動を考えている社会人におすすめです。
1級は難しめの資格ですので、初心者は4級からステップアップを目指してみましょう。
- ディジタル技術検定の資格取得がおすすめな人
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- 技術系メーカーやIT業界への就職を目指す学生
- 技術系メーカーでエンジニアとしてスキルアップをしたい人
- IT業界で専門分野に関するスキルアップをしたい人
- loT分野に関心があるエンジニア
- 資格を活かして収入アップを目指す人
- ものづくり業界で働きたい人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
ディジタル技術検定の試験を主催しているのは、公益財団法人 国際文化カレッジ ディジタル技術検定部です。試験の詳細や申込については、下記HPを確認してください。
まとめ:最新技術やものづくりに関心のあるエンジニアなどにおすすめ
ディジタル技術検定を取得していると、ものづくりに携わる仕事に役立ちます。特にIT技術や情報技術のエンジニアとして、専門知識を習得してスキルアップ、収入アップを目指したい人におすすめの資格でしょう。
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