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診療情報管理士の資格を取るとどんなメリットがある?

診療情報管理士の仕事 IT・PC、事務系

総合病院や大学病院の事務職を目指す人におすすめの資格が「診療情報管理士」です。この記事では、診療情報管理士の資格を取得するために必要なこと、診療情報管理士認定試験の受験要件、資格取得までにかかる費用などを解説します。

医療事務の資格とのダブルライセンスもおすすめされる理由もあわせて紹介します。

診療情報管理士とは、どんな資格?

診療情報管理士とは、医療機関で診療情報などのデータを扱う専門職です。診療情報管理士は診療情報管理士の仕事には、情報処理能力やITスキルが必要とされます。

診療情報管理士の仕事には、下記のような内容があります。

  • 患者の診療情報を収集・管理する
  • 情報をコーディングする
  • 情報をデータベースに入力する
  • データベースを抽出・加工・分析する
  • 統計資料を作成する
  • 医師や看護師と連携し、必要な情報を提供する など

診療情報管理士は、カルテに記載された愛用や手術記録、看護記録などの診療情報を扱います。それらの情報を、ICD(国際疾病分類)や、DPC(医療費の計算方式)に従ってコード化する仕事を「コーディング」といいます。コーディングすることで膨大な情報の分類・整理が可能になり、情報が分析などに活用されやすくなります。

診療情報管理士は、日本病院会通信教育および日本病院会認定専門学校、大学にて統一されたカリキュラムで養成されます。四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)および医療研修推進財団の共同で認定された資格です。

診療情報管理士と医療事務の違い

診療情報管理士は、医療事務とは異なる職種です。診療情報管理士は、患者の診療情報などの情報を扱うことが基本的な仕事内容です。医療事務はレセプト業務などが中心で、診療費や患者の受付業務が主な仕事となります。ただし病院によっては診療情報管理と医療事務の仕事を兼任することが求められます。

学ぶ知識・技術

診療情報管理士の資格を取得するためには、診療情報管理士認定試験に合格する必要があります。ただし、診療情報管理士認定試験を受験するには下記のいずれかを満たさなくてはいけません。

  1. 日本病院会が実施する「診療情報管理士通信教育」(2年課程)を修了する
  2. 日本病院会が認定した大学または専門学校(3年制以上)で特定の単位を修得する

診療情報管理士認定試験の内容

診療情報管理士認定試験の試験概要は下記の通りです。試験は「基礎分野」と「専門分野」に分かれており、いずれも多肢選択方式の100点満点で、試験時間は60分です。

(1)基礎分野(1~12 章)の試験科目
医療概論、人体構造・機能論、臨床医学総論、臨床医学各論Ⅰ、臨床医学各論Ⅱ、臨床医学各論Ⅲ、臨床医学各論Ⅳ、臨床医学各論V、臨床医学各論Ⅵ、臨床医学各論Ⅶ、臨床医学各論Ⅷ、医学・医療用語
(2)専門分野(1~12 章)の試験科目
医療管理総論、医療管理各論Ⅰ、医療管理各論Ⅱ、医療管理各論Ⅲ、保健医療情報学、医療統計Ⅰ、医療統計Ⅱ、診療情報管理Ⅰ、診療情報管理Ⅱ、診療情報管理Ⅲ、国際統計分類Ⅰ、国際統計分類Ⅱ

診療情報管理士で目指せる職業、就職先は?

診療情報管理の仕事は、資格が必須というわけではありません。ただし診療情報管理では、高い専門知識とスキルが求められますので、資格を取得することでスキルアップを図れます。就職や転職では、診療情報管理士の資格取得を通して知識とスキルを習得したことを自己アピールにつなげましょう。

診療情報管理士は、大学病院や総合病院に就職することが多いです。医療情報を取り扱うスキルを活かして、医療ソフトウェアの開発に携わることもあります。

診療情報管理士を取得するとどんな悩みが解決できる?

診療情報管理士になると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。

診療情報管理士が解決できること
  • 病院に蓄積する膨大なデータを適切に管理し、分析などに活用できる
  • 患者の診療情報データのデジタル化を促進する

診療情報管理士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

診療情報管理士認定試験を受験するためには、診療情報管理士通信教育を修了するか、大学または専門学校で所定の単位を取得する必要があります。

診療情報管理士通信教育の受講資格

診療情報管理士通信教育の受講資格は下記の通りです。

一般の受講資格(基礎課程から受講)
原則として2年制以上の短期大学または専門学校卒以上の学歴を有する者。ただし、現在、病院に勤務している者は、当分の間、高卒者でもよい
専門課程への編入資格
医師、歯科医師、看護師(保健師、助産師)※准看護師を除く、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、言語聴覚士、歯科衛生士、歯科技工士、臨床工学技士、義肢装具士、救急救命士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師のいずれかの日本国の免許を有する者

大学または専門学校に関しては、一般社団法人 日本病院会のHPから指定校を確認してください。

▼ 指定校一覧

取得にかかる費用

診療情報管理士通信教育の受講料は、下記のように定められています。

  • 基礎課程受講:220,000円(2年間)
  • 専門課程編入:110,000円

半期延長する場合の半期延長料(半年)は別途支払う必要があります。

大学または専門学校にかかる費用は、各指定校に確認してください。

診療情報管理士認定試験の受験料は、10,000円(税込)です。合格者は、認定料として30,000円(税込)を支払います。

診療情報管理士試験の日程

診療情報管理士認定試験は年に1回、例年2月に実施されます。

診療情報管理士はどんな人におすすめの資格?

診療情報管理士は、IT化が進行していく現代において将来性のある仕事といえます。今後も安定的に需要があることが見込まれる仕事です。医療分野におけるデータの収集・管理の仕事に関心がある人に向いています。

勤務先によっては診療情報管理士の仕事・医療事務業務の両方を任されるケースがあるため、「診療情報請求事務能力認定試験」など医療事務の資格とダブルライセンスを目指すのもおすすめです。

診療情報管理士の資格取得がおすすめな人
  • ITリテラシーが高く、適切にデータを扱える人
  • データを正しく入力するためのパソコンスキルを習得している人
  • 書類に間違いがないか正確にチェックできる人
  • コンプライアンス意識が高い人
  • 診療情報請求事務能力認定試験の有資格者

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

診療情報管理士の資格は、四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)および医療研修推進財団が共同で認定する資格です。

診療情報管理士通信教育や診療情報管理士認定試験の詳細については、一般社団法人 日本病院会のHPから確認してください。

▼ 一般社団法人 日本病院会

まとめ:診療情報管理士は診療情報データのスペシャリスト!医療事務とのダブルライセンスもおすすめ

診療情報管理士の資格を取得すると、大学病院や総合病院への就職が見込まれます。診療情報管理士の主な仕事は診療情報などのデータ管理ですが、病院によっては医療事務の兼任も求められますので、医療事務の知識とスキルも習得していると重宝されるでしょう。

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