中国語の学習者が中国語能力を測定する資格試験にチャレンジするとき、どの資格がおすすめなのでしょう。この記事では、中国検定・HSK(漢語水平考試)・中国語コミュニケーション能力検定(TECC)の違いを紹介します。
中国語の語学力アップを目指して学習中の人はチェックしてください。
中国語の学習には資格が必要なの?
中国語は世界中でたくさんの人が使用している言語です。中国は人口が世界第一位の国のため、中国語を母語とする人も10億人以上と大規模です。
日本でも、大学の第二言語として中国語を選択する学生や仕事で中国語が必要で学習する社会人、趣味として中国語会話を習う人などの学習者が多くいます。
中国語を学習する方法は、
- 中国語教室やスクールでレッスン・授業を受ける
- 学校の授業で中国語を履修する
- 独学で市販のテキストやアプリなどで学習する など
さまざまな方法があります。中国語教室や学校の授業、独学では、必ずしも資格取得を求められません。中国語の能力を証明したい人、中国語圏への留学や就職を希望する人は中国語の資格取得が必要になることもあります。
中国語学習に資格取得のメリットはあるの?
中国語の資格を取得すると、中国語を習得していることやその習得レベルを客観的に証明できるようになります。
- 中国語学習の資格取得のメリット
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- 学校の単位認定や中国語圏への留学の要件を満たすことができる
- 中国企業や中国と取引のある企業へ就職するときに、語学力を自己アピールできる
- 趣味として中国を学習している人のレベル測定の目安になる
中国語の資格取得によって、上記のメリットを得られるでしょう。
中国語学習におすすめの民間資格【中国語検定】
中国語検定試験は、日本語を母語とする中国語学習者向けに作成された試験です。中国語検定に合格すると、学校や就職において中国語の語学力を証明できます。中国語検定の資格は、難易度の高い順から1級、準1級、2級、3級、4級、準4級のレベル分けがされています。
中国語検定の試験では、「読む」「聞く」「話す」「書く」「運用能力」「読解能力」が重視されます。中国語検定試験の資格を管理しているのは、一般財団法人 日本中国語検定協会です。
中国語学習におすすめの民間資格【HSK(漢語水平考試)】
HSK(中国漢語水平考試)は中国語の語学力を証明する試験の中でも、国際的に知名度が高いのが特徴です。HSKは中国政府からの認定を受けています。HSKを取得すると留学の申請や中国での就労ビザ発行、中国語が必要とされる企業への就職や転職に活用できるでしょう。
HSKのレベルは6級から1級までの6つの級に分かれています。スピーキングの能力は口試(HSKK口試)で測定されます。口試は、高級・中級・初級の3つの級に分かれています。
中国語学習におすすめの民間資格【中国語コミュニケーション能力検定(TECC)】
中国語コミュニケーション能力検定(TECC)は、中国語のコミュニケーション能力を測定する検定です。試験では、日常生活やビジネスシーンに役立つ実用的な中国語が出題されます。TECCを実施・運営しているのは、株式会社 空間概念研究所です。
中国語検定やHSKでは級数ごとに合否が出ますが、TECCには合否はありません。TECCの成績は英語試験のTOEICのように、1000点満点のスコアで表示されます。
中国語学習におすすめの民間資格【貿易実務検定試験】
中国語を仕事で活かしたい場合、貿易業務のスキルアップを目指すこともおすすめです。貿易実務検定は、貿易に関する実務遂行能力や知識を客観的に測る検定試験です。マーケティング、商談、契約、代金決済、クレームなど幅広い分野について問題が出題されますので、合格者は貿易実務のエキスパートとして能力をアピールできます。貿易実務検定の試験を実施しているのは、日本貿易実務検定協会です。
貿易会社や商社、メーカーなどで貿易に携わる業務をしている人、個人で輸入業を営みたい人は、中国語の資格とのダブルライセンスにチャレンジしてみてはいかがでしょう。
中国語学習におすすめの国家資格【通訳案内業(全国通訳案内士)】
全国通訳案内士は、日本を訪れた外国人に観光地の案内をしながら、日本の文化・伝統を外国語で伝えるガイドです。旅行会社や旅行代理店で働く人で、中国や台湾からの観光客に中国語でガイドをしたい人におすすめの国家資格です。
中国語検定試験1級合格者またはHSK6級180点以上(旧HSK 高等試験9級以上)の取得者は科目免除を申請できます。中国語のほか、TOEICなどほかの言語の試験にも科目免除の規定が定められています。
まとめ:中国語の資格は、語学力の証明や就職での強みになる
中国語を学習している場合、中国語検定やHSKを取得することで中国語能力を証明することが可能になります。各資格試験の違いを理解し、学習の目的などに応じてチャレンジする資格を検討してくださいね。
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