全国通訳案内士の資格を取るとどんなメリットがある?

海外の旅行者の道案内をする全国通訳案内士の女性やりがい・夢を与える
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外国人向け観光に力を入れている日本で、近年需要が高まりつつある国家資格が「全国通訳案内士」です。今回はこの全国通訳案内士とはどんな資格か、具体的な業務や必要な知識、就職先や取得のメリットなどをお伝えしていきます。

全国通訳案内士とは、どんな資格?

全国通訳案内士とは、訪日外国人に観光地の案内をしながら、日本の文化・伝統を外国語で伝えるガイドの国家資格です。

言葉を忠実に訳す「通訳」の仕事とは異なり、自分で言うべきことを適切な外国語で伝える必要があります。また、ガイド業なので、外国人が興味を持つような日本の文化や歴史・経済などの知識も必須で、旅行スケジュールの管理や滞在中のトラブル対応など、ツアーコンダクターのような仕事をするケースも出てくるでしょう。

学ぶ知識・技術

全国通訳案内士試験に合格するには、以下の知識や技術を習得する必要があります。

一次試験(筆記)に必要な知識
  • 外国語(言語によって問題数が異なる/120分)
  • 日本地理(約40問/40分)
  • 日本歴史(約40問/40分)
  • 産業・経済・政治及び文化に関する一般常識(約20問/20分)
  • 通訳案内の実務(約20問/20分)
二次試験(口述)に必要な知識・技術
  • 通訳案内の現場で必要となる知識などに関する外国語訳と、全国通訳案内士として求められる対応に関する質疑
  • プレゼンテーション問題(3つのテーマから1つを選び、外国語でプレゼンをし、そのテーマについて試験委員と外国語で質疑応答をする)

一次試験は基本的にマーク式ですが、外国語は英語のみマーク式、中国語・韓国語はマーク式+記述式、その他の言語(フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語)は記述式です。

プレゼンテーション力やホスピタリティも重要!

合格基準点は、一次試験・二次試験で下記のように異なります。

一次試験の合格基準
  • 外国語:70/100点
  • 日本地理:70/100点
  • 日本歴史:70/100点
  • 産業・経済・政治及び文化に関する一般常識:30/50点
  • 通訳案内の実務:30/50点
二次試験の合格基準
  • プレゼンテーション能力
  • コミュニケーション能力(臨機応変な対応力、会話継続への意欲など)
  • 文法・語彙
  • 発音・発声
  • ホスピタリティ(全国通訳案内士としての適切な受け答え)

語学力だけでなく、コミュニケーション力など人間的な面も評価対象となるので、「外国語が得意なだけで合格できるわけではない」ことを念頭に置いておきましょう。

全国通訳案内士で目指せる職業、就職先は?

全国通訳案内士は、フリーランスで働く人が多い職業です。観光企業へ就職できる機会は多くなく、「日本観光通訳協会」という社団法人に登録後、そこからガイドの仕事を斡旋してもらって実務につく人が大半でしょう。

ただ、全国通訳案内士の資格を持っていることで、下記の業界への就職・転職に有利に働く場合もあります。

  • 旅行会社や旅行代理店の総合職

全国通訳案内士になるとどんな悩みが解決できる?

全国通訳案内士の仕事は、「自分のガイドで日本の観光地を紹介し、その魅力を伝えていくこと」です。訪日外国人たちがどんな情報を求めているのか観察し、満足させるような回答・案内の方法を考えなくてはいけない難しさもありますが、仕事を通じて下記のようなことを解決できます。

全国通訳案内士が解決できること
  • 訪日観光客に、言語や文化の壁を超えて、日本独自の歴史や作法を理解し、好きになってもらう
  • 訪日観光客が知りたい情報に答える
  • 訪日観光客が日本で楽しく観光できるよう、旅行スケジュールを組んだり、ホテルを手配したりする

全国通訳案内士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

全国通訳案内士試験は、年齢、性別、学歴、国籍等に関係なく、誰でも受験が可能です。
毎年7,000~10,000名ほどが受験しますが、語学力だけでなく日本事情に関する幅広い知識が求められるため、合格率は平均15%前後の難関資格となっています。

取得にかかる費用

全国通訳案内士試験の受験料は、11,700円です。

全国通訳案内士はどんな人におすすめの資格?

全国通訳案内士は、通訳業とは異なり、訪日外国人の観光ガイドをしながら日本に対する印象を左右する重要な役割を担います。高い語学力だけでなく、日本に関する幅広い知識、親しみやすい人柄やコミュニケーション能力が必要になるので、以下に該当する人は向いている仕事といえるでしょう。

  • 外国語で会話するのが好き・得意
  • コミュニケーションをとるのが好き
  • 案内先の下調べや勉強が苦にならない
  • おもてなしで人を喜ばせるのが好き
  • 体力に自信がある
  • 予期せぬトラブルにも臨機応変に対応できる

また、全国通訳案内士は英語だけでなく、中国語、韓国語、フランス語、タイ語など幅広い外国語で受験可能なので、下記のような人にも取得がお勧めです。

全国通訳案内士の資格取得がおすすめな人
  • アメリカ、中国、韓国、フランス、スペイン、ドイツ、イタリア、ポルトガル、ロシア、タイなどで在住経験のある人

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

全国通訳案内士試験の実施・管理を行っているのは、国土交通省所管の独立行政法人国際観光振興機構「日本政府観光局(JNTO)」です。例年一次試験は8月、二次試験は12月に行われますが、その年の試験日程や必要な受験申請手続きなどは、下記の公式HPからご確認ください。

▼ 日本政府観光局(JNTO)

まとめ:外国語や観光が好きな人は、「全国通訳案内士」の資格取得チャレンジを!

外国語が好きで日常会話ができる人、日本の文化や歴史の魅力を海外にもっと伝えたいという人にとって、「全国通訳案内士」はとてもやりがいのある仕事といえるでしょう。旅行代理店とのパイプができれば、ある程度安定した収入を得つつ、プライベートも確保できるので、ぜひ資格取得に挑戦してみてください。

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