本メディアではアフィリエイト広告を利用していますが、コンテンツ制作はプロコミ編集部が独自で行っています。メーカー等はコンテンツの内容や商品のランキング・評価等の決定に一切関与していません。

トレース技能検定の資格を取るとどんなメリットがある?

トレース技能検定が役立つこと やりがい・夢を与える

建築やデザインなどの業界で活躍できる資格に「トレース技能検定」があります。この記事では、トレース技能検定について資格取得のための試験の概要、受験資格、活躍できる業界などを紹介します。これから就職が控える学生や手に職を就けたい社会人の方は是非チェックしましょう。

トレース技能検定とは、どんな資格?

トレース技能検定は、トレース技能審査基準にもとづいてトレーサーとしての専門知識と技能を有しているかを審査する検定試験です。文部科学省の後援を受けており、試験の成績優秀者と成績優秀団体には、文部科学大臣賞などが授与されます。

トレースとは
専門家が描いた建築・機械・地図・デザインなどの図面を清書する技術

トレース技能検定では、製図版、T定規、三角定規、製図用鉛筆、製図用インク、トレース用紙などのトレース用具を用いた正しいトレース技術を問います。日本工業規格など基本的な知識、トレースの速さも試験の対象です。

トレース技能検定は、1級、2級、3級、4級の4つのレベル分けがされています。最も難易度が高いレベルは1級です。

1級
複雑な図および工業用図面を、正しく美しく速くトレースする技術、印刷用原図として使用できる程度の高度な実技能力を有する。日本工業規格(Z8310-Z8318)、トレース技能の適応する各専門分野に関連した知識を有する。また、該当専門分野の技術指導ができる。
2級
かなり複雑な図および工業用図面を、正しく美しくかなり速くトレースする技術を有する。日本工業規格(Z8310-Z8318)全般に関する基本的知識、トレース技能が適応する専門分野について図面作成上必要な基本的知識を有している。
3級
やや複雑な図および工業用図面を、正しく美しくトレースする技術を有する。図面表現上必要な日本工業規格(Z8310-Z8318)の基本的事項を理解できる。
4級
簡単な図および工業に関連する図面をトレースする技術を有する。図面作成上必要な初歩的知識を有している。

学ぶ知識・技術

トレース技能検定の資格を取得するためには、実技試験と理論試験に合格する必要があります。試験時間は各級ともに、実技試験2時間30分、理論試験30分です。

1級の試験内容

実技
  1. 図面用文字(数字・ローマ字・漢字・ひらがな・かたかな)
  2. 技術上熟練を要する複雑な図(図形・図表・イラスト)
  3. 技法上熟練を要する複雑な工業用図面
  4. 専門分野の印刷用原図
理論
  1. トレース用具および用紙に関する専門的事項
  2. 用器画法に関する事項
  3. 日本工業規格(Z8310-Z8318)の応用的事項
  4. 版下作成に関する基本的事項
  5. 専門分野に関する一般的事項
  6. CADに関する一般的な知識

2級の試験内容

実技
  1. 図面用文字(数字・ローマ字・漢字・ひらがな・かたかな)
  2. 技術上熟練を要する複雑な図(図形・図表・イラスト)
  3. 技法上熟練を要するかなり複雑な工業用図面
理論
  1. トレース用具および用紙に関する全般的事項
  2. 簡単な立体用器画法に関する事項
  3. 日本工業規格(Z8310-Z8318)の全般的事項
  4. 図面用文字に関する事項
  5. 専門分野に関する基礎的事項
  6. CADに関する基本的な知識

3級の試験内容

実技
  1. 製図用文字(数字・ローマ字)
  2. やや複雑な図(図形、図表、イラスト)
  3. 工業に関連するやや複雑な図面
理論
  1. トレース用具の整備調整を含む一般的事項
  2. 簡単な立体用器画法に関する事項
  3. 日本工業規格(Z8310-Z8318)に関する基本事項

4級の試験内容

実技
  1. 線の基本
  2. 製図用文字(数字)
  3. 簡単な図(図形、図表、イラスト)
  4. 簡単な図面
理論
  1. トレース用具に関する常識的な事項
  2. 図面表現に関する初歩的事項

トレース技能検定で目指せる職業、就職先は?

トレース技能検定を取得すると、下記の業種への就職が見込めます。

  • 建築
  • 土木
  • デザイン事務所
  • 住宅メーカー
  • 電気・電子業
  • アパレルデザイン
  • トレース専門会社 など

就職活動や転職活動では、2級以上に合格していると知識や技術の自己アピールにつながり有利に働くでしょう。

トレース技能検定になるとどんな悩みが解決できる?

トレース技能検定を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。

トレース技能検定が解決できること
  • 複雑な設計図、図面を正確にトレースすることができるようになる
  • デジタル技術では読み取れない繊細な図面のトレースができる

トレース技能検定の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

トレース技能検定試験の受験には年齢、性別、学歴、実務経験、国籍などの制限はありません、どの級からも受験可能です。

学生のうちからチャレンジができますので、就職を目標として受験する学生も多くいます。

取得にかかる費用

トレース技能検定の受験費用は各級で下記のように定められています。

  • 1級:5,500円
  • 2級:4,500円
  • 3級:3,500円
  • 4級:2,500円

トレース技能検定試験の日程

トレース技能検定は、年に一回10月に実施されます。ただし年度によって試験を実施する時期が変わる可能性がありますので、HPから確認しましょう。

トレース技能検定はどんな人におすすめの資格?

トレース技能検定は、トレースに関するたしかな知識と技術力を証明できます。近年はデジタル化が進んでいるため、CADの資格が重宝されることも多くなりました。しかしCADでは清書しにくい図面などはまだまだあり、トレース技術も必要とされています。トレース技術とCAD技術を併用することで、業務の幅が広がるでしょう。

これから就職をする学生の受験者も多くいます。副業としてトレース業務を受託する人やフリーランスとして活躍する人もいます。

トレースは正確かつ緻密な作業が求められます。図面を正確に読み取り、集中して作業を完了させる能力も必要です。

トレース技能検定試験の資格取得がおすすめな人
  • 建築やデザインに興味がある人
  • 緻密な作業を責任もって行える人
  • 集中力を維持して仕事を行える人
  • 将来、建築やデザインに携わる仕事をしたい人
  • 趣味としてトレースを楽しみたい人

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

トレース技能検定は、一般財団法人 中央工学校生涯学習センターが管理しています。試験の詳細や申込は下記HPから確認してください。

▼ 一般財団法人 中央工学校生涯学習センター トレース技能検定部

まとめ:正確で緻密に図面を清書する能力が求められる技術職

トレース技能検定は、建築やデザインなど幅広い業界で重宝される資格です。活躍の幅を広げたい場合は、CADの資格と併用するのがおすすめです。学生もチャレンジできる検定試験ですので、将来のキャリアを考えて受験してみてはいかがでしょう。

コメント