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言語聴覚士の資格を取るとどんなメリットがある?

作業療法と発声訓練を行う言語聴覚士 やりがい・夢を与える

話す・聞くといった言語を通じたコミュニケーションが不自由な人へのリハビリを行うプロフェッショナルが、「言語聴覚士」です。今回はこの言語聴覚士とはどんな資格か、具体的な仕事内容や資格の取得方法、取得によるメリットなどを紹介していきます。

言語聴覚士とは、どんな資格?

言語聴覚士とは、脳卒中などの病気や事故、発達上の問題によって話すことや聴くことに不自由がある人に対して、言語能力や聴覚能力を回復させるリハビリテーションを行う専門職です。

言語聴覚士の具体的な仕事内容は、以下の通りです。

言語障害(発声障害)へのサポート
患者の言語障害の発症メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために検査・評価を実施した後、状態に応じてリハビリや指導を行います。
嚥下障害へのサポート
言語聴覚士は言葉に関することだけでなく、食べる・飲み込むことが難しい嚥下障害の患者への訓練も行います。食べ物を細かく切る、とろみをつけるなどの指導も含まれます。
聴覚障害へのサポート
難聴をはじめとする聴覚障害を抱える人に対して、機能評価や訓練を行います。補聴器のフィッティング、人工内耳設置後のリハビリも含まれます。

なお、高齢者のリハビリを想像される人が多いかもしれませんが、幼稚園や保育園など、子供の発達支援の場で働く言語聴覚士も増加傾向にあります。

学ぶ知識・技術

言語聴覚士になるには、国家試験を受験し合格する必要があります。試験では下記の知識が問われます。

基礎科目(100問)
  • 医学総論
  • 解剖学
  • 生理学
  • 病理学
  • 内科学
  • 小児科学
  • 精神医学
  • リハビリテーション医学
  • 耳鼻咽喉科学
  • 臨床神経学
  • 形成外科学
  • 臨床歯科医学
  • 口腔外科学
  • 臨床心理学
  • 認知・学習心理学
  • 心理測定法
  • 生涯発達心理学
  • 言語学
  • 音声学
  • 言語発達学
  • 音響学
  • 聴覚心理学
  • 社会福祉・教育学
専門科目(100問)
  • 言語聴覚障害学総論
  • 失語症
  • 高次脳機能障害
  • 言語発達障害
  • 嚥下障害
  • 音声障害
  • 構音障害
  • 吃音
  • 聴覚障害

言語聴覚士で目指せる職業、就職先は?

言語聴覚士になると、下記のような職場での就職・転職、活躍が見込めます。

医療機関
総合病院や大学病院の口腔外科、耳鼻科、リハビリテーション科、リハビリテーション専門病院などが該当します。基本業務は患者のリハビリになりますが、医師の指示があれば検査を実施し、口腔機能を評価します。
福祉施設
特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、老人保健施設をはじめとした介護・福祉施設、訪問リハビリなどが該当します。これらの福祉施設では、医療機関とは違いリハビリの時間が確保されていないことが多く、利用者の日常生活の中で訓練やサポートを行うことになります。
教育現場
学校や育児施設で働く言語聴覚士も増えつつあります。これらの教育機関では、発達障害や病気などによって言語障害を抱える子供を対象にリハビリを行います。またこの他に、養護学校や聾学校などの特別支援学校の教員として働く場合もあります。

言語聴覚士になるとどんな悩みが解決できる?

言語聴覚士になると、自身の知識やスキルを活かして、下記のような悩みの解決に貢献できます。

言語聴覚士が解決できること
  • 言葉によるコミュニケーションをサポートすることで、患者が自分らしい生活を送れるようにする
  • 嚥下障害へのサポートを通じて、食事をうまく飲み込めなかったり、むせ込んだりといったトラブルを防ぎ、スムーズに食事を摂れる喜びを与える

言語聴覚士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

言語聴覚士の国家資格を取得するには、言語聴覚士国家試験を受験し合格する必要がありますが、この試験は誰でも受けられるものではありません。受験資格のある人は、下記の通りです。

言語聴覚士国家試験の受験資格

  • 高校卒業後に言語聴覚士の養成課程がある大学や短大・専門学校で3年以上学び、所定の課程を修了した者
  • 一般の4年制大学を卒業後、指定された大学・大学院の専攻科あるいは2年間の養成課程を修了した者

取得にかかる費用

言語聴覚士国家試験の受験にかかる手数料は、34,000円です。

言語聴覚士はどんな人におすすめの資格?

言語聴覚士は、下記のような人に取得がおすすめの国家資格です。

言語聴覚士の資格取得がおすすめな人
  • 口の動きや発音などを細かく観察し、症状や問題点を正確に把握できる人
  • 何ヶ月も続くリハビリを粘り強く続けられる人
  • 思いやりのある人
  • 手話通訳士の人(聴こえが困難な患者に対しては、手話でコミュニケーションをとることで安心感を与えられる)
  • 心理カウンセラーの人(患者と対面で話す際、安心感を与えられる)
  • スクールカウンセラーの人(教育現場で言語聴覚士として働く場合、活躍の幅が広がる)

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

言語聴覚士の国家資格を管理し、国家試験を実施しているのは、「公益財団法人 医療研修推進財団」です。その年の試験日程や会場、受験申請に必要な手続きについては、下記の公式HPからご確認ください。

▼ 公益財団法人 医療研修推進財団

まとめ:医療・介護・教育現場など、幅広い場所で活躍できる言語聴覚士!

言語聴覚士の資格があると、医療機関や介護施設、さらには教育現場など幅広い場所での就業が見込め、また仕事のやりがいも十分感じられるのが嬉しいポイントです。人と接するのが好きな人、粘り強くリハビリをサポートできる人などは、ぜひ資格取得に向けてトライを!

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