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酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者の資格を取るとどんなメリットがある?

下水道工事を指揮する酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者 やりがい・夢を与える
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トンネルや下水道などで行う作業には、酸素欠乏症や硫化水素中毒の危険があり、人命にも関わります。そうした健康被害を防ぐために、安全管理の知識や実技のスキルを身につけた作業責任者が必要です。

この記事では、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者という国家資格について、資格取得に必要な講習内容や費用を紹介します。

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酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者とは、どんな資格?

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者とは、酸欠や硫化水素中毒のリスクがある現場において、作業の指揮や監督を行う人が保有する資格です。

密閉されたトンネルや下水道などで工事をするときは、作業員が酸素欠乏または硫化水素中毒に陥るおそれがあります。そういった労働災害を未然に防ぐために、作業を行う事業者は作業責任者を選任し、配置することが定められています。

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者の選任が必要となる作業場は、酸素欠乏症にかかるおそれ及び硫化水素中毒にかかるおそれのあるたて抗、ずい道、マンホール又はピット内部、タンク、サイロ等です。

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者は、作業現場の責任者として次のような仕事をします。

  1. 酸素欠乏等の空気を吸入しないように、作業方法を決定し、労働者を指揮する
  2. 作業を行う場所の空気中の酸素及び硫化水素の濃度を測定する
  3. 測定器具、換気装置、空気呼吸器等その他労働者が酸素欠乏症にかかることを防止するための器具または設備を点検する
  4. 空気呼吸器等の使用状況の監視を行う

学ぶ知識・技術

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者は、事業者から選任された後に「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者講習」を受講し、修了試験に合格した人が資格を取得できます。酸素欠乏や硫化水素中毒の危険性や緊急時の対応を理解する必要があり、講習は学科と実技に分かれています。

学科講習
  • 酸素欠乏症、硫化水素中毒及び救急そ生に関する知識(3時間)
  • 酸素欠乏及び硫化水素の発生の原因及び防止措置に関する知識(4時間)
  • 保護具に関する知識(2時間)
  • 関係法令(2時間30分)
  • 学科修了試験(1時間)
実技講習
  • 救急蘇生の方法(2時間)
  • 酸素及び硫化水素の濃度の測定方法(2時間)
  • 実技修了試験(1時間)

実技講習の「救急蘇生の方法(2時間)」は、下記のいずれかの条件を満たす人は免除を受けられます。

  1. 日本赤十字社の救急法の講習を修了し、救急員認定証を受けた者
  2. 平成10年3月31日までに日本赤十字社の救急法一般講習Ⅱを修了して合格証を受けた者
  3. 平成6年12月31日までに日本赤十字社の救急法の講習を修了して救急員適任証を受けた者

講習の申し込み時に認定書の写しの提出を求められますので、免除を希望する人は準備しましょう。

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者で目指せる職業、就職先は?

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者の資格を取得すると、製造業や建設業、下水道のメンテナンス業などの業界への就職が見込めます。

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者になるとどんな悩みが解決できる?

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者になると、次のような問題や悩みの解決に貢献できます。

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者が解決できること
  • トンネルや下水道の作業での作業員の酸素欠乏症を防ぐ
  • トンネルや下水道の作業での作業員の硫化水素中毒を防ぐ
  • 危険性のある作業による周辺住民への健康被害を防ぐ

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者の資格を取得するには、まず事業所から主任者と選任され、講習を受講する必要があります。受講に年齢制限はありませんが、資格取得をした人で満18歳以上でなければ実務にあたることはできません。

技能講習の名称変更について

労働安全衛生法76条の改正により、平成16年4月1日以降に講習の名前が「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者」に変更されましたが、以前は第二種酸素欠乏危険作業主任者技能講習という名称でした。

平成16年3月31日以前に第二種酸素欠乏危険作業主任者技能講習を修了した人については、講習の改称による修了証の書換えや再発行手続きは必要ありません。

取得にかかる費用

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者の資格取得にかかる費用は、講習受講料とテキスト代を合わせて15,000~20,000円前後です。講習の開催団体や開催地によって受講料や使用するテキストが異なります。ご自身が受講予定の団体のHPで費用を確認しましょう。

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者はどんな人におすすめの資格?

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者は、危険性のある現場で責任をもって作業を指揮します。そのため土木工事や下水道管理で重宝される存在であり、職場によっては収入アップが期待できます。

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者の資格取得がおすすめな人
  • 危険性の高い現場において安全確保に貢献したい人
  • 責任者としてのスキルを向上させたい人
  • 緊急事態などで冷静に的確な指示・判断を下せる人
  • 資格を活かして収入アップを目指したい人

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者の講習は、公益財団法人 労働基準協会連合会と一般財団法人 日本産業技能教習協会が実施・管理しています。開催地や開催スケジュール、受講料の支払いについては各HPを確認しましょう。

▼ 公益財団法人 労働基準協会連合会(全国各地に所在)

▼ 一般財団法人 日本産業技能教習協会

まとめ:酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者は責任ある重大な仕事を担う

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者は、酸素欠乏症や硫化水素中毒のおそれがある作業現場において、作業員の健康被害を未然に防ぐ重要な責任者です。資格取得に必要な講習では、学科のほか人命救助のスキルも学びます。作業現場での安全管理に興味がある人やスキルを活かして収入・キャリアアップを目指す人におすすめの資格です。

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