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家庭料理技能検定(料検)の資格を取るとどんなメリットがある?

家庭料理技能検定のメリット やりがい・夢を与える

調理・料理系の資格のひとつに「家庭料理技能検定(料検)」があります。仕事のスキルアップとして取得を目指す人のほか、趣味としてチャレンジする人もいます。

この記事では、家庭料理技能検定(料検)の各級のレベル、出題内容、受験費用などについて紹介します。

家庭料理技能検定(料検)とは、どんな資格?

家庭料理検定(料検)とは、食事の重要性や栄養バランス・食文化などについての理解と、健康で健全な食生活に関する知識と技術を問う試験です。文部科学省、農林水産省、厚生労働省の後援を受けており、家庭料理技能を客観的に測ることができます。

たしかな知識や技術をもとに家庭料理を体系的に理解すると、家庭料理を通して自身や家族など周囲の人の健康を支えることができるようになります。また食事から人生の豊かさを広げることができると考えられています。

料検は、栄養士や調理師を目指す人、それらの国家資格の保有者、学生やその他一般の社会人など幅広い人が受験しています。

料検は、レベルに応じて1級、準1級、2級、3級、4級、5級に分かれています。

1級
食物系大学卒業程度の家庭料理の技能を有する。健康で安全な食生活で求められるより高度な知識をもって、課題に応じた献立・調理が創作できるレベル。
準1級
食物系大学・短大・専門2年程度の家庭料理の技能を有する。健康で安全な食生活で求められる高度な知識をもって、目的に応じた献立・調理ができるレベル。
2級
食物系大学・短大・専門1・2 年程度の家庭料理の技能を有する。健康で安全な食生活で求められる専門的な知識をもって、「切る」、「むく」、「魚をおろす」および、日常の料理を作ることができるレベル。
3級
高校生・大学・短大・専門1年程度の家庭料理の技能を有する。健康で安全な食生活で求められる知識をもって、初歩的な「切る」、「むく」および、基本的な日常の料理を作ることができるレベル。
4級
中学生程度の家庭料理の技能を有する。食事の基礎を理解し、健康で安全な食生活の仕方を知っているレベル。
5級
小学生程度の家庭料理の技能を有する。食事の役割を理解し、健康で安全な食生活の基礎を知っているレベル。

学ぶ知識・技術

家庭料理技能検定の資格を取得するには、4級と5級は一次試験(筆記)を合格、3級以上は一次試験(筆記・CBT)と二次試験(実技)を合格する必要があります。

一次試験の出題領域は各級共通で、「⾷⽣活と栄養」「調理と衛⽣」からレベルに応じた問題が出題されます。

一次試験の出題領域と出題内容は下記の通りです。

1級

領域内容

⾷⽣活と栄養 日本の食文化を伝えることができる 食事の歴史、供食形式、マナー、季節の料理と行事食、郷土料理など
対象者に応じた目的別の食事計画を教えることができる ライフステージ別の食事計画、生活習慣病予防の食事計画、もてなしの食事計画
調理と衛⽣ 日本料理、西洋料理、中国料理の特徴を理解している 和・洋・中等の調理上の特徴、および代表的な料理
栄養・食情報について理解している 現代における栄養・食に関する情報、食品、料理、調理機器、外食と中食
日常からもてなしまでの家庭料理を教えることができる 指定された料理の作り方、もてなし料理(和・洋・中および折衷料理等)、衛生と安全を考えた調理

準1級

領域内容

食生活と栄養 日本の食文化を理解し、供食の条件等について知識がある 食事のマナー、盛り付け、配膳、季節の料理、食材の旬、行事食
対象者に応じた食事を計画できる 食品の栄養素とのその働き、ライフステージ別の食事計画、生活習慣病予防の食事計画、家族のお祝いの食事計画、アレルギー対応食
調理と衛生 調理学、食品学を理解している 各調理法の特徴、食品の調理上の変化、食品加工、調理器具、保健機能食品等
調味を理解している 調味のタイミング、調味の割合(必要な調味量の計算、計量の仕方)
食品衛生学を理解している 食中毒、食品添加物、保存、食品の表示(遺伝子組換え表示等)

2級

領域内容

食生活と栄養 日本の食文化と料理の特徴を理解している 季節の料理と行事食
ライフステージごとの栄養を理解している ライフステージごとの栄養の特徴(何をどれだけ食べたらよいか)
生活習慣病と食事の関係を知っている 生活習慣病の発症に関わる食事の特徴と栄養素の働き、食事バランスガイド、四群点数法
、食品の1日分の分量、1日分の献立作成
調理と衛生 調理学の基礎的内容を理解している 食品の特徴と調理上の変化、切る生、ゆでる、煮る、蒸す、焼く、炒める、揚げる、炊飯、だしのとり方、調理器具の扱い方、加熱調理機器の特徴
食品の基本的な調理による変化を理解している 穀類、肉類、魚介類、卵、乳・乳製品、野菜類、芋類、果物、油脂類 など
調味を理解している 調味のタイミング
調味の割合(必要な調味料の計算、計量の仕方)
食品の安全・安心のための基礎的内容を理解している 食中毒の原因と予防、対処方法、食中毒を起こすウイルス、細菌の名称、原因物質名、食品の表示(アレルギー表示、賞味期限、消費期限等)、環境に留意した調理

3級

領域内容

食生活と栄養 日本の食文化を理解している 季節の料理
盛り付け、配膳
自分の体に必要な栄養を理解し、何をどれだけ食べればよいかを知っている 栄養素の種類とその働き、食事バランスガイド、食品群の区分(食品の分類)(4つの食品群)、四群点数法、食品80kcal当たりの重量(1日に必要な食品の目安量、食品の概量、料理の一皿分の適量)、1日分の献立作成
調理と衛生 料理の調理方法と調理操作の意味を理解している 切る、生、ゆでる、煮る、蒸す、焼く、炒める、揚げる、炊飯、だしのとり方、調理器具の扱い方、加熱調理機器の特徴
食品の基本的な調理による変化を理解している 穀類、肉類、魚介類、卵、乳・乳製品、野菜類、芋類、果物、油脂類 ほか
基本的な料理の調味を理解している 調味の割合(必要な調味料の計算、計量の仕方)
食品の安全・安心のための基本的内容を理解している 食中毒の原因と予防、食品の表示(賞味期限、消費期限)、環境に留意した調理

4級

領域内容

食生活と栄養 日本の食文化を知っている 食事の役割、食卓の整え方(主食、主菜、副菜、汁物の盛り付け、一汁二~三菜の配膳 食材の旬)
楽しく食事をするための工夫を知っている 食事のマナー(箸や食器の持ち方、一尾魚の食べ方)
自分の体に必要な栄養を理解し、何を食べればよいかを知っている 5大栄養素・水・食物繊維とその特徴、食品群の区分(食品の分類)(六つの基礎食品群
規則正しい食事)、1日分の食事
調理と衛生 調理のための準備の仕方を知っている 身支度・手洗い
材料の準備の仕方を知っている 調理器具(計量スプーン、カップ、はかり、包丁、まな板、布巾、洗剤、加熱器具など)、食品(米、肉、魚、卵、野菜、芋、果物、加工食品など、部位、鮮度の見分け方、洗い方、計量の仕方、保存の仕方)、食品の表示(賞味期限、消費期限)
基本的な調味料を知っている 調味料の種類と役割
基本的な調理法を知っている 切る、むく、ゆでる、煮る、炒める、焼く
複数の食品の調理(米、肉、魚、卵、野菜、芋、お茶の種類と入れ方)、料理の保存

5級

領域内容

食生活と栄養 日本の食文化を知っている 食事の役割、食卓のととのえ方(主食、主菜、汁物の盛り付け、一汁二~三菜の並べ方)
楽しく食事をするためのマナーを知っている 食事のマナー(食事のあいさつ、箸や食器の持ち方)
自分の体に必要な栄養を理解し、何を食べればよいかを知っている 5大栄養素とその特徴、食品の分け方(三色食品群)、規則正しい食事、1食分の食事
調理と栄養 調理のための準備の仕方を知っている 身支度・手洗い
材料の準備の仕方を知っている 調理器具(計量スプーン、カップ、はかり、包丁、まな板、布巾、洗剤 加熱器具など)、食品(米、肉、魚、卵、野菜、芋、果物など、部位、鮮度の見分け方、洗い方、計量の仕方)、食品の表示(賞味期限、消費期限)
基本的な調味料を知っている 調味料の種類と役割
初歩的な料理の作り方を知っている 切る、むく、ゆでる、炒める
ごはんとみそ汁を中心とした料理を知っている ごはん、みそ汁とだし、単品の調理(野菜、芋、卵、日本茶のいれ方)

二次試験(実技)は、1級から3級で実施されます。出題領域と出題内容は下記の通りです。

1級実技試験

領域内容

基礎技術 実施なし(準1級取得者を1級の受験資格とするため)
調理技術 対象者に応じた目的別の食事を作る ことができる 指定された材料と調理法による料理を取り入れた、もてなしの献立調理の作成

準1級実技試験

領域内容

基礎技術 「切る」「むく」「魚をおろす」などの完成度の高い技術が身についている せん切り、かつらむき、魚の下処理(三枚おろし、イカの下処理と切り方)
調理技術 家族等の日常の食事1食分を作成できる 対象者、季節に合わせた日常の主菜・副菜の調理、指定された材料と調理法による料理を取り入れた日常の献立調理

2級実技試験

領域内容

基礎技術 「切る」「むく」「魚をおろす」などの技術が身についている せん切り、皮むき、魚の下処理(つぼ抜き、三枚おろし[手開き、大名おろし])
調理技術 調理のための準備の仕方を知っている 身支度・手洗い
日常の食事に必要な調理ができる 複数食材(下処理含む)の調理
自分の食事(一食の献立)を作ることができる 指定された材料と調理法による肉・魚料理等

3級実技試験

領域内容

基礎技術 「切る」「むく」が一定時間内にできる 皮むき、輪切り、うす切り、せん切り、みじん切り
調理技術 日常の食事に必要な単品の調理ができる 基本的な単品の調理(調味料の計量、火加減、彩り、味付け、盛り付け、衛生的な調理)、だしのとり方

合格基準は、一次試験・二次試験共に各級60%以上の得点が必要となります。

1級
CBT四肢択一:60問(60分)
準1級
CBT四肢択一:60問(60分)
2級
CBT三肢択一:60問(45分)
3級
CBT三肢択一:60問(45分)
4級
CBT二肢択一:60問(45分)
5級
CBT二肢択一:50問(45分)

家庭料理技能検定(料検)で目指せる職業、就職先は?

家庭料理技能検定の資格を取得すると、就職や転職での自己アピールにつながります。実際に求人の応募条件として記載される資格は「栄養士」や「調理師」が多くなりますが、家庭料理技能検定は調理技術を取得していることを証明できます。

下記の職種への就職や転職を目指す人は、料検の資格を自己アピールとして活用できるでしょう。

  • シェフや板前、パティシエなど調理系の職種
  • 料理教室の指導者(1級取得者)

また、1級を取得すると料理教室が開講できるレベルの知識と調理技術が身に付いていることの証明になります。1級取得者は料理教室の指導者となることができます。

家庭料理技能検定(料検)を取得するとどんな悩みが解決できる?

料検の資格を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。

料検で解決できること
  • 正しい食の知識を身に付けられる
  • 食育の充実につながる
  • 調理技能のスキルアップにつながる
  • 調理や食に関する学校への進学でアピールになる
  • 管理栄養士などの資格保有者が、調理技術習得の証明にできる
  • 調理や食に関する職種の就職活動で、自己アピールになる

家庭料理技能検定(料検)の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

料検はどなたでも受験できます。ただし、1級は準1級合格者のみが受験可能です。

小学生・中学生・高校生、大学生・短大生、専門学校生、社会人、教育関係者など幅広い年齢、職種の人が受験しています。

併願については、個⼈受験の場合は1〜5級まで併願受験可能です。ただし、1級は準1級の合格者のみが受験できますので、1級と準1級の併願はできません。

料検では試験日程内であれば、受験者が受験日を決めることができます。ただし、同一の試験日程内では同一の級の試験を1回のみ受験可能です。

取得にかかる費用

料検の試験受験費用は級ごとに下記の通りに定められています。

1級
7,800円(税込)
準1級
6,800円(税込)
2級
5,800円(税込)
3級
4,800円(税込)
4級
3,000円
5級
2,000円

合格者で合格証明書が必要な場合、⼿数料(1通500円)と返信⽤封筒(返信先住所記⼊・84円切⼿貼付)が必要となります。

家庭料理技能検定(料検)の試験日程

料検の試験は級によって異なります。2021年度は第一回と第二回の年二回で、下記の日程で実施されました。

第一回
  • 1・準1級:6月中旬
  • 2・3・4・5級:6月上旬から 6月中旬
第二回
  • 2・3・4・5級:10月下旬から11月中旬

2級~5級は、試験期間内であれば都合のいい日を選んで試験を受験できます。また、4級と5級は自宅で受験できます。1級~3級は、全国280か所(2021年時点)のテストセンターで試験を受験できます。

家庭料理技能検定(料検)はどんな人におすすめの資格?

料検は料理に関する資格の中でも、調理技能の客観的証明として活用できる資格です。料理係の代表的な国家資格には、調理師、栄養士、管理栄養士があります。

この3種類の中では、調理師と比べると栄養士・管理栄養士は調理技能のスキルアップの機会が少なくなる傾向があります。栄養士・管理栄養士が料検を取得することで、調理技能のスキルアップにつながります。一方で、調理師は栄養素などに関する知識をより深められます。

就職のためではなく、趣味や生活の充実のために料検を取得することもおすすめです。包丁の扱い方や盛り付け、献立作成、栄養バランス、食文化の理解など、さまざまなアプローチから家庭料理への理解を深めることができるでしょう。

家庭料理技能検定(料検)の資格取得がおすすめな人
  • 調理系の職種への就職を目指す人
  • 料理教室の指導者を目指す人
  • 管理栄養士や栄養士を目指し、調理技能も身に付けたい人
  • 日々の食生活における料理の知識や技能を成長させたい人
  • 食育に関心があり、料理や調理に関する理解を深めたい人

家庭料理技能検定(料検)は栄養士や調理師とのダブルライセンスもおすすめ

料検は、栄養士や管理栄養士、調理師などの国家資格保有者も受験しています。その場合は家庭料理技能検定の準1級以上を受験することが多いでしょう。

それらの資格保有者がすでに習得している知識や技術に加えて、料検は調理技術や知識習得の客観的証明になります。

調理や料理、食に関する知識・技術をまんべんなく身に付けたい人は、料検にもチャレンジしてダブルライセンス取得を目指すのもおすすめです。

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

家庭料理技能検定(料検)を管理・実施しているのは、学校法人 香川栄養学園です。文部科学省、農林水産省、厚生労働省など各団体の貢献を受けています。

試験のスケジュールや申込の詳細は下記HPから確認してください。

▼ 学校法人 香川栄養学園

まとめ:調理・料理のスキルアップしたい人、食への関心が高い人におすすめ

家庭料理技能検定(料検)は、調理や食に関する知識・技能をバランスよく身に付けられる資格です。仕事のスキルアップとして資格取得を目指す人、趣味を充実させたい人など幅広い人がチャレンジしています。ご自身のレベルや目的に合わせて受験する級を選べますので、レベルアップ目指して受験してはいかがでしょう。

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