宇宙にはたくさんの不思議があり、その魅力に惹きつけられる人も多いですよね。宇宙に関する知識を習得したい人におすすめの資格が「天文宇宙検定」です。
この記事では、天文宇宙検定の1級から4級のレベル目安、出題範囲、受験資格、受験費用などについて 解説します。
天文宇宙検定とは、どんな資格?
天文宇宙検定とは、天文や宇宙に関する知識を問う検定試験です。天体観測の方法や星の名前、天文学の歴史、宇宙開発などに関する知識を学び、宇宙の不思議や魅力を知ることを目的として試験が実施されています。
主催は一般社団法人 天文宇宙教育振興協会で、天文宇宙検定委員会と株式会社 恒星社厚生閣が協力しています。また、京都産業大学、千葉工業大学、東京都市大学 、株式会社 ビクセン、丸善出版株式会社、明星大学が協賛し、株式会社 セガトイズ、公益財団法人 日本宇宙少年団、一般財団法人 日本宇宙フォーラムが後援している検定試験です。
天文宇宙検定は1級、準1級、2級、3級、4級にレベル分けされています。
- 1級 天文宇宙博士(準1級は1級の試験の点数に応じて認定される)
- 理工系大学で学ぶ程度の天文学知識を基本とし、天文関連の時事問題や天文関連の教養力を学びたい人向けのレベル
- 2級 銀河博士
- 高校生が学ぶ程度の天文学知識を基本とし、天文学の歴史や時事問題などを学びたい人向けのレベル
- 3級 星空博士
- 中学生で学ぶ程度の天文学知識を基本とし、星座や暦などの教養を身に付けたい人向けのレベル
- 4級 星博士ジュニア
- 小学生が学ぶ程度の天文学知識を基本とし、天体観測や宇宙についての基礎的知識を身に付けたい人向けのレベル
学ぶ知識・技術
天文宇宙検定を取得するには、各級の試験に合格する必要があります。試験はマークシート形式(4者択一方式)で出題されます。
各級の公式問題集に収録されている内容を紹介します。
1級 天文宇宙博士
- 出題範囲
-
- 1章:観測
- 2章:理論
- 3章:宇宙開発
- 4章:天文学その他
- 5章:天文時事
- 6章:関連分野
- 問題数
- 40問
- 合格基準
-
- 100点満点中70点以上で合格
- 準1級は1級試験で60点~69点で合格
2級 銀河博士
- 出題範囲
-
- 1章:宇宙七不思議
- 2章:太陽は燃える火の玉か?
- 3章:まだ謎だらけ(!)の太陽系
- 4章:十人十色の星たち
- 5章:星々の一生
- 6章:銀河系は何からできているのか?
- 7章:銀河の世界
- 8章:天文学の歴史
- 9章:人類の宇宙進出と宇宙工学
- 10章 宇宙における生命
- 出題数
- 60問
- 合格基準
- 100点満点中70点以上で合格
3級 星空博士
- 出題範囲
-
- 1章:星の名前七不思議
- 2章:星座は誰が決めたのか
- 3章:空を廻る太陽や星々
- 4章:太陽と月、仲良くして
- 5章:太陽系の仲間たち
- 6章:太陽系の彼方には何がある
- 7章:天文学の歴史
- 8章:そして宇宙へ
- 出題数
- 60問
- 合格基準
- 100点満点中60点以上で合格
4級 星博士ジュニア
- 出題範囲
-
- 0章:宇宙にのりだそう
- 1章:月と地球
- 2章:太陽と地球
- 3章:太陽系の世界
- 4章:星座の世界
- 5章:星と銀河の世界
- 6章:天体観測入門
- 出題数
- 40問
- 合格基準
- 100点満点中60点以上で合格
天文宇宙検定で目指せる職業、就職先は?
天文宇宙検定の資格取得が、直接的に就職や転職に役立つことは難しいでしょう。自身の判断で履歴書に天文宇宙検定を取得している旨を記載することは可能です。
ただし、プラネタリウムや天文に関する科学館やミュージアムなどへの就職や転職を目指す際、天文宇宙検定を取得していると自己アピールにつなげられるでしょう。
天文宇宙検定を取得するとどんな悩みが解決できる?
天文宇宙検定を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 天文宇宙検定が解決できること
-
- 星座の成り立ちや星に関する知識を通して、天体観測をより深く楽しめる
- 天文学や宇宙科学への興味関心を高められる
天文宇宙検定の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
天文宇宙検定の受験資格に年齢や学歴などの制限はありません。ただし、1級は2級合格者のみ受験可能です。
取得にかかる費用
天文宇宙検定の受験費用は、各級ごとに下記のように定められています。
- 1級:6,700円(税込)
- 2級:6,200円(税込)
- 3級:5,000円(税込)
- 4級:4,400円(税込)
- 2・3級併願割引:10,000円(税込)
- 3・4級併願割引: 8,460円(税込)
- 2・3・4級併願割引: 14,000円(税込)
2名以上であれば団体割引が適用されます。級の組み合わせは自由です。
- 1級:6,700円(税込)
- 2級:5,760円(税込)
- 3級:4,650円(税込)
- 4級:4,000円(税込)
1級は併願割引、団体割引は適用されません。
天文宇宙検定の日程
天文宇宙検定の試験は年2回実施されます。
天文宇宙検定はどんな人におすすめの資格?
天文宇宙検定は、天文に興味がある人が知識を身に付けるのにおすすめの資格です。天文学というと専門的で難しいイメージがありますが、天文宇宙検定は基礎的なレベルである4級からチャレンジし、徐々にレベルアップすることが可能です。星や宇宙、天体観察、宇宙工学などについて、さらに理解を深めたい人にとって学習の機会となります。
受験者は最年少では5歳からの合格者もいます(2021年データ)。上の世代では70代の受験者もおり、幅広い年代の受験者がいる検定です。
個人の楽しみとして受験するのはもちろん、家族や友人と一緒に団体受検するのも楽しみになるでしょう。宇宙に関連する仕事をしている人が天文宇宙検定を取得すると、モチベーションアップなどにつながります。
天文宇宙検定の合格者には、松本零士先生のオリジナルイラスト付き合格証が贈呈されます。各級の成績優秀者の中から、抽選で、(株)ビクセン、丸善出版(株)、(株)セガトイズ、(株)恒星社厚生閣より豪華商品がプレゼントされますので、検定試験では高得点を目指すのもおすすめです。
- 天文宇宙検定の資格取得がおすすめな人
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- 星や宇宙が好きで、知識を身に付けたい人
- 天文好きの家族や友人と一緒に勉強したい人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
天文宇宙検定を主催しているのは、一般社団法人 天文宇宙教育振興協会です。試験に関する窓口は、天文宇宙検定運営事務局です。試験の詳細や申込については下記HPから確認してください。
まとめ:星や宇宙に関する知識習得を目指してチャレンジしてみよう
天文宇宙検定は、天文が好きな人なら誰でも受験できる検定試験です。5歳から70代の方まで幅広い年代の受験者がチャレンジしています。個人の楽しみや趣味として受験するのはもちろん、宇宙に関連した仕事をしている人がモチベーションアップとして受験するのもおすすめですよ。
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