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浄化槽設備士の資格を取るとどんなメリットがある?

浄化槽設置の監督をする浄化槽設備士 キャリアアップ

家庭から出る生活排水を衛生的に処理するため、欠かせない役割を果たすのが「浄化槽」ですが、家やマンションを建設する際の浄化槽の設置工事で活躍するプロフェッショナルが「浄化槽設備士」です。いったいどんな資格か、具体的な業務内容や取得によるメリットと併せて紹介していきます。

浄化槽設備士とは、どんな資格?

浄化槽設備士とは、浄化槽を設置する工事の際に実地監督・指導を行う専門技能職です。

浄化槽とは、生活の中で発生する汚れた水(し尿や、炊事・洗濯・お風呂・洗面所などから出される生活排水)を綺麗な水に変えて、川などへ放流するための装置のことです。汚水を処理せず排出してしまうと、川の水質汚染や悪臭の発生につながるため、浄化槽の施工はかなり重要な役割を果たします。

そのため、浄化槽設備士は国家資格に認定されており、浄化槽工事業者は営業所ごとに浄化槽設備士を配置する決まりになっています。浄化槽設備士が担当する主な仕事は、以下の通りです。

  • 浄化槽の工事に関する施工図の作成
  • 浄化槽の設置工事の管理・監督・指導(住宅やマンションなどの建設工事、リフォーム工事の際)

なお、似たような名前の国家資格に「浄化槽管理士」がありますが、こちらは浄化槽設備の保守点検を行う仕事です。一方で浄化槽設備士は、浄化槽工事に関わる管理が主な仕事となります。

学ぶ知識・技術

浄化槽設備士の国家資格を取得するには、資格試験に向けて、または講習にて下記の知識を習得する必要があります。

浄化槽設備士試験の場合

筆記試験(4肢択一式)
  • 機械工学・衛生工学等
  • 汚水処理法等
  • 施工管理法
  • 法規
実地試験(記述式)
  • 施工管理法

浄化槽設備士講習(5日間/37時間)の場合

  • 浄化槽法規論(8時間)
  • 法規(3時間)
  • 浄化槽の構造・機能(15時間)
  • 浄化槽施工管理法(8時間)
  • 浄化槽の保守・点検・清掃概論(3時間)

浄化槽設備士で目指せる職業、就職先は?

浄化槽設備士の資格取得後、目指せる主な就職・転職先は浄化槽設備会社です。

浄化槽工事業者の各営業所ごとに配置することが定められており、また浄化槽は下水道と比べて地震などの災害に強い構造を持つことから、設備工事および浄化槽設備士のニーズも安定しています。

浄化槽設備士になるとどんな悩みが解決できる?

浄化槽設備士になると、下記のような悩み・問題点が解決できます。

浄化槽設備士が解決できること
  • 浄化槽の設置工事の管理・監督を通じて、放流水による川の水質汚染や悪臭の発生を防ぐ
  • 下水道よりも地震に強い浄化槽の工事を進めることで、災害時のインフラを守る
  • 浄化槽設備工事の監督者になることで、キャリアや月収が安定しやすくなる(平均月収は20~25万円)

浄化槽設備士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

浄化槽設備士の国家資格を取得するには、

  1. 浄化槽設備士試験を受験し、合格する
  2. 浄化槽設備士講習を受講し、修了試験に合格する

の2つの方法があり、それぞれ受験・受講資格が設けられています。

浄化槽設備士試験の受験資格

次のA、B、Cいずれかに該当する人に、浄化槽設備士試験の受験資格が与えられます。

A.学歴と必要な実務経験年数を満たす者
  • 大学あるいは高度専門士の専門学校の指定学科を履修・卒業し、1年以上の実務経験を積んだ者(指定学科以外の場合、1年6ヵ月以上の実務経験が必要)
  • 短期大学、または5年制の高等専門学校、専門職大学の前期課程、専門士の専門学校の指定学科を履修・卒業(修了)し、2年以上の実務経験を積んだ者(指定学科以外の場合、3年以上の実務経験が必要)
  • 高等学校あるいは専門学校の指定学科を履修・卒業後、3年以上の実務経験を積んだ者(指定学科以外の場合、4年6ヵ月以上の実務経験が必要)
  • 学歴を問わず、8年以上の実務経験を積んだ者
B.1級または2級管工事施工管理技士の有資格者
C.1級または2級配管技能士の有資格者(平成16年度以降に2級配管に合格した者は、4年以上の実務経験が必要)

浄化槽設備士講習の受講資格

  • 1級または2級管工事施工管理技士の有資格者

取得にかかる費用

浄化槽設備士の国家資格取得にかかる費用は、以下の通りです。

浄化槽設備士試験の受験料
22,500円
浄化槽設備士講習の受講料
86,700円

浄化槽設備士はどんな人におすすめの資格?

浄化槽設備士は、下記のような人におすすめの資格です。

浄化槽設備士の資格取得がおすすめな人
  • 浄化槽管理士の資格を持っており、上位資格へキャリアアップしたい人(年収アップも見込めます)
  • 上下水道・公害関連のキャリアプランを築きたい人(下水道技術検定、公害防止管理者とのダブルライセンス)
  • 倉庫やビルの施設管理の仕事に就きたい人(第二種電気工事士のダブルライセンス)

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

浄化槽設備士の国家資格を管理し、試験や講習を実施しているのは、「公益財団法人 日本環境設備教育センター」です。試験や講習の日程や会場、必要な手続きについては、下記の公式HPからご確認ください。

公益財団法人 日本環境設備教育センター
▼ 浄化槽設備士試験
▼ 浄化槽設備士講習

まとめ:浄化槽関連の業界でキャリア&年収アップを目指すなら、浄化槽設備士の資格取得を!

浄化槽設備士は、同じ浄化槽に関わる専門職・浄化槽管理士の上位資格と呼べる存在です。浄化槽の設置工事の施工図を作成したり、現場監督を勤めたりなど業務の幅は広がりますが、その分安定した収入が見込めます。浄化槽管理士の資格を既に持っている方は、キャリアアップのため是非取得にトライを。

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