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海技士(機関)の資格を取るとどんなメリットがある?

船舶の点検を行う海技士(機関) やりがい・夢を与える

船舶が海難事故に遭わず、安全に運航をするためには、船に搭載されている機器の運転・管理を正確に行う必要があります。そんな船のエンジニア職が「海技士(機関)」です。具体的な仕事内容や資格の取得方法などを、以降で紹介していきます。

海技士(機関)とは、どんな資格?

海技士とは、20t以上の大型船舶に職員として乗り組むのに必要な国家資格です。職域は「航海」「機関」「通信」「電子通信」の4種類に分かれており、このうち海技士(機関)は、船のエンジン類や船内機器の運転・管理・点検を行う専門職になります。

海技士の国家資格の機関分野は1〜6級まで区分があり、海技士国家試験に合格した人は機関士として仕事をすることができます。

学ぶ知識・技術

海技士になるには、国家試験に合格して、免許講習を受講する必要があります。海技士(機関)の学科試験に合格するために必要な知識は、下記の通りです(学科試験は筆記・口述式に分けられます)。

  • 機関に関する知識(機関知識、電気工学、甲板機械、製図、熱力学、英語など)
  • 執務一般に関する知識

なお上記の学科試験のほか、身体検査にて視力、色覚、聴力、身体機能検査などの項目もクリアしなければなりません。

海技士(機関)で目指せる職業、就職先は?

海技士(機関)の資格取得後、目指せる主な就職先・職業は以下の通りです。

  • 船員
  • 機関士(機関長)
  • 海上保安庁
  • 水産庁の行政職員
  • 水産高校教員 など

海技士(機関)になるとどんな悩みが解決できる?

海技士(機関)になると、次のような悩み・問題を解決できるようになります。

海技士(機関)が解決できること
  • エンジン類や船内機器の点検・管理を正確に行うことで、船舶の安全運航をサポートし、船や乗組員の命を守る

海技士(機関)の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

海技士(機関)の資格を取得するには、海技士国家試験に合格する必要があり、受験するには下記の条件を満たさなければなりません。

海技士国家試験(機関)の受験資格

1級海技士国家試験(機関)
  • 出力6000kw以上の推進機関を有する沿海区域を航行区域とする船舶、出力3000kw以上の推進機関を有する近海区域を航行区域とする船舶、出力1500kw以上の推進機関を有する遠洋区域を航行区域とする船舶、出力3000kw以上の推進機関を有する乙区域内において従業する漁船又は出力1500kw以上の推進機関を有する甲区域内において従業する漁船に1〜2年以上乗船履歴があり、2級海技士(機関)の資格を持っている人
  • 出力750kw以上3000kw未満の推進機関を有する近海区域を航行区域とする船舶であって海難救助の用に供するもの、または出力750kw以上1500kw未満の推進機関を有する遠洋区域を航行区域とする船舶であって海難救助の用に供するものに2〜4年以上乗船履歴があり、2級海技士(機関)の資格を持っている人
2級海技士国家試験(機関)
  • 出力3000kw以上の推進機関を有する沿海区域を航行区域とする船舶、出力1000kw以上の推進機関を有する近海区域もしくは遠洋区域を航行区域とする船舶又は出力1500kw以上の推進機関を有する乙区域もしくは甲区域内において従業する漁船に1年以上乗船履歴があり、3級海技士(機関)の資格を持っている人
  • 出力750kw以上1500kw未満の推進機関を有する近海区域もしくは遠洋区域を航行区域とする船舶、または出力750kw以上1500kw未満の推進機関を有する乙区域もしくは甲区域内において従業する漁船に2年以上乗船履歴があり、3級海技士(機関)の資格を持っている人
3級海技士国家試験(機関)
  • 出力3000kw以上の推進機関を有する沿海区域を航行区域とする船舶、総トン数20t以上の近海区域もしくは遠洋区域を航行区域とする船舶、または総トン数20t以上の乙区域もしくは甲区域内において従業する漁船に、3年以上乗船履歴がある人
  • 出力1500kw以上の推進機関を有する沿海区域を航行区域とする船舶、総トン数20t以上の近海区域もしくは遠洋区域を航行区域とする船舶、または総トン数20t以上の乙区域もしくは甲区域内において従業する漁船に2年以上乗船履歴があり、4級海技士(機関)の資格を持っている人
  • 出力750kw以上の推進機関を有する沿海区域を航行区域とする船舶、総トン数20t以上の近海区域もしくは遠洋区域を航行区域とする船舶、出力750kw以上の推進機関を有する丙区域内において従業する漁船又は総トン数20t以上の乙区域もしくは甲区域内において従業する漁船に1年以上乗船履歴があり、4級海技士(機関)の資格を持っている人
4級海技士国家試験(機関)
  • 出力750kw以上の推進機関を有する平水区域を航行区域とする船舶、総トン数20t以上の沿海区域、近海区域もしくは遠洋区域を航行区域とする船舶又は総トン数20t以上の漁船に、3年以上乗船履歴がある人
  • 出力750kw以上の推進機関を有する平水区域を航行区域とする船舶、総トン数20t以上の沿海区域、近海区域もしくは遠洋区域を航行区域とする船舶又は総トン数20t以上の漁船に1年以上乗船履歴があり、5級海技士(機関)の資格を持っている人
5級海技士国家試験(機関)
  • 総トン数10t以上の船舶に、3年以上乗船履歴がある人
  • 総トン数20t以上の船舶に1年以上乗船履歴があり、6級海技士(機関)の資格を持っている人
6級海技士国家試験(機関)
総トン数5t以上の船舶に、2年以上乗船履歴がある人

取得にかかる費用

海技士国家試験(機関)の受験にかかる費用は、以下の通りです。

学科試験(筆記)
2,400~7,200円(級ごとで異なります)
学科試験(口述)
3,000円~7,500円(級ごとで異なります)
身体検査
870円

海技士(機関)はどんな人におすすめの資格?

海技士(機関)は、下記のような人に取得がおすすめの資格です。

海技士(機関)の資格取得がおすすめな人
  • 大型船舶の乗組員になりたい人
  • 機関士・機関長を目指している人
  • 生活時間の多くを海上で過ごす体力、精神力のある人
  • 収入の高い専門職に就きたい人(平均年収は500〜800万円)

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

海技士の資格を管理しているのは国土交通省で、国家試験を実施しているのは各地方運輸局です。試験は例年2月、4月、7月、10月に実施されますが、その年の試験日程や試験会場などについては、お住まいのエリアの地方運輸局のHPからご確認ください。

▼ 国土交通省

まとめ:海技士(機関)は責任が重い分、収入も多い専門職

機関を専門とする海技士は、級が上がればかなりの高収入が見込める専門職です。船舶業に関心があり、正確な機器操作と注意力、集中力、体力、責任感などに自信のある人は、取得に向けて準備を進めてみてはいかがでしょうか。

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