建設や土木工事の現場で欠かせない専門職、「型枠支保工の組立て等作業主任者」をご存知でしょうか。この型枠支保工の組立て等作業主任者とはどんな仕事をする職種か、資格の取得方法や取得のメリットなどを紹介していきます。
型枠支保工の組立て等作業主任者とは、どんな資格?
鉄筋コンクリートなどの建築物を建てる際には、まず「型枠」を造ってそこにコンクリートを打ち込みます。この「型枠」を支えるための仮設の設備が「型枠支保工」で、支柱、はり、つなぎ等が該当します。
そして、型枠支保工の組み立て・解体・作業を行う現場で、監督指導に当たる責任者が「型枠支保工の組立て等作業主任者」です。型枠支保工の組み立て方に不備があると建物が崩壊する恐れがあるので、労働災害を防ぐために定められた国家資格になります。
型枠支保工の組立て等作業主任者として選任された者は、現場の作業従事者へ作業指示を出すだけでなく、工具の点検、安全帯や保護帽の着用チェックなど、あらゆる面で現場の安全に配慮する必要があります。
学ぶ知識・技術
型枠支保工の組立て等作業主任者の資格を取得するには、型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習を受講し、修了後の学科試験に合格する必要があります。講習は2日間で、下記の知識を学んでいきます。
- 作業の方法に関する知識
- 工事用設備、機械、器具、作業環境等に関する知識
- 作業者に対する教育等に関する知識
- 関係法令
型枠支保工の組立て等作業主任者で目指せる職業、就職先は?
型枠支保工の組立て等作業主任者の資格があると、建設・土木企業での就職が目指せるようになります。型枠支保工を組み立てたり、解体したりする現場において、事業所は資格保有者を必ず配置しなければならないので、求人状況は安定しています。
型枠支保工の組立て等作業主任者になるとどんな悩みが解決できる?
型枠支保工の組立て等作業主任者になると、次のような悩み・問題が解決できるようになります。
- 型枠支保工の組立て等作業主任者が解決できること
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- 型枠支保工の組み立て・解体を安全に実施・監督することで、労働災害を防ぐ
型枠支保工の組立て等作業主任者の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受講資格)
型枠支保工の組立て等作業主任者の国家資格を取得するには、「型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習」を受講+修了試験に合格する必要がありますが、この講習を受けられるのは下記に該当する人です。
型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習の受講資格
- 満21才以上で、型枠支保工の組立ておよび解体に関する作業に3年以上従事した経験を有する者
- 満20才以上で、大学、高専、高校、中学において土木、建築に関する学科を専攻して卒業した者で、卒業後、型枠支保工の組立ておよび解体に関する作業に2年以上従事した経験を有する者
- 満20才以上で、型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習規程第1条各号いずれかの訓練を修了し、型枠支保工の組立ておよび解体に関する作業に2年以上従事した経験を有する者
取得にかかる費用
型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習の受講料金は、講習会場によって異なりますが、おおよそ15,000円です。
型枠支保工の組立て等作業主任者はどんな人におすすめの資格?
型枠支保工の組立て等作業主任者は、次のような人に取得がおすすめの資格です。
- 型枠支保工の組立て等作業主任者の資格取得がおすすめな人
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- 建築・土木業界での就職を有利に進めたい人
- 大工業に興味のある人
- 「足場の組立て等作業主任者」「建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者」「木造建築物の組立て等作業主任者」などの有資格者(ダブルライセンスによって、建設現場での活躍の幅が広がる)
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習を開催している団体は、「建設業労働災害防止協会」です。全国に支部があり、それぞれ講習日程や会場は異なるので、下記のHPからご確認ください。
まとめ:大工業に就きたいなら、型枠支保工の組立て等作業主任者の資格取得を!
型枠支保工の組立て等作業主任者は、建設工事や解体作業の現場で必要不可欠な専門職なので、資格を保有していると就職・転職を有利に進めやすくなります。責任の重いポジションですが、キャリアを積むほど年収も上がっていくので、大工業に興味のある人はぜひ資格の取得を。
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