ケーブルテレビの供給に役立つ資格が「CATV技術者資格制度」です。2021年に制度が改正され、CATV総合監理技術者・第1級CATV技術者・第2級CATV技術者の3つの資格に統合されましたので、試験科目や受験資格にどのような変化が発生したからチェックしましょう。
CATV技術者資格制度とは、どんな資格?
CATV技術者資格制度とは、放送法で定める有線一般放送の登録申請にあたって、ケーブルテレビ関係で広く認められた資格です。技術的能力の確認や建造物受信障害予測調査の受注要件として活用できるほか、元請け事業者からの工事発注要件に採用される資格になっています。
CATV技術者資格制度は1983年に始まった「有線テレビジョン放送技術者資格制度」に由来する資格です。放送のデジタル化や4K8K 放送開始に伴い、2021年には資格制度が改正されました。
現行の制度では、CATV技術者には3種類の資格があります。各資格の区分と要件は下記の通りです。
- CATV総合監理技術者
- CATV設備のシステム、調査・施工、ブロードバンドの専門的な技術知識を有し、CATV設備全般の設計・設置・維持管理等に関する業務を総合監理できる技術者
- 第1級CATV技術者
- CATV設備のシステム、調査・施工の専門的な技術知識を有し、CATV設備全般の設計・設置・維持管理等に関する業務を管理できる技術者
- 第2級CATV技術者
- CATVに係わる基本的な技術知識を有し、CATV一般ユーザへの適切な指導、助言ができる技術者
学ぶ知識・技術
CATV技術者資格制度を取得するためには、eラーニング講習の受講とCBT試験の合格が必要です。
CATV総合監理技術者
CATV総合監理技術者の資格を取得するためには、「システム」「調査・施工」「ブロードバンド」の科目を受講し、試験に合格してください。
第1級CATV技術者
第1級CATV技術者の資格を取得するためには、「システム」「調査・施工」の科目を受講し、試験に合格してください。
第2級CATV技術者
第2級CATV技術者の資格を取得するためには、「CATVの基礎」の科目を受講し、試験に合格してください。
CATV技術者資格制度で目指せる職業、就職先は?
CATV技術者資格制度を取得すると、ケーブルテレビ事業運営やCATV関係の工事・メンテナンス事業者、関係機器設備の開発や製造販売に携わる企業への就職・転職で自己アピールにつながるでしょう。
CATV技術者資格制度を取得するとどんな悩みが解決できる?
CATV技術者資格制度を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- CATV技術者資格制度が解決できること
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- CATVの安心・安全な設備維持に貢献できる
- CATVに関する高品質な製品開発ができる
CATV技術者資格制度の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
CATV技術者資格制度の受験資格に制限はありません。以前は設けられていた、1年間の実務経験の条件は撤廃されました。
取得にかかる費用
CATV技術者資格制度の講習受講と試験受験をするためには、下記の費用が必要です。
- CATV総合監理技術者
- 55,440円(税込)
- 第1級CATV技術者
- 39,380円(税込)
- 第2級CATV技術者
- 19,360円(税込)
CATV技術者資格制度はどんな人におすすめの資格?
CATV技術者資格制度は、ケーブルテレビの安心・安全な運営・設備管理などの仕事に役立ちます。さまざまな通信技術が発展してきましたが、ケーブルテレビにはローカルチャンネルには個性があり、電話が弱い地域でもテレビを受信できるなどのメリットも魅力です。
電気・電子系の学校・学科を卒業した人がCATV技術者資格制度を取得することで、ケーブルテレビ関連業界で知識を発揮できるでしょう。ケーブルテレビ関連企業に勤める人がCATV技術者資格制度を取得すると、スキルアップに役立ちます。
- CATV技術者資格制度の資格取得がおすすめな人
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- 電気・電子系の学校・学科を卒業した人
- ケーブルテレビ関連企業に勤める人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
CATV技術者資格制度を主催・運営しているのは、一般社団法人 日本CATV技術者協会です。
試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:スキルを磨いてローカルテレビの品質維持に貢献
ローカルテレビには個性や魅力があり、ファンもいます。CATV技術者資格を取得してローカルテレビの供給のために役立つスキルを磨きましょう。
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