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自治体法務検定の資格を取るとどんなメリットがある?

自治体法務検定取得者の仕事 公的資格
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自治体職員におすすめの資格のひとつが、自治体法務検定です。自治体によっては自治体法務検定取得で昇格・昇任においてメリットが得られます。

この記事では、自治体法務検定の「基本法務」と「政策法務」の違い、プラチナ・ゴールド・シルバーのクラスの違い、受検費用などについて解説します。

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自治体法務検定とは、どんな資格?

自治体法務検定とは、自治体の法的問題や地域の政策に関して、適切な対応をすすための法務能力を認定するための検定資格です。

地方分権が進められるに伴い、自分たちの住んでいる場所が抱える課題解決やニーズ対応には、自治体職員が中心になって取り組むことがより求めれるようになりました。自治体ごとに課題はさまざまですので、それぞれの地域に合った施策や行政サービスを、住民に適正に提供しなくてはいけません。また、職員の行動は憲法や地方自治法などの法律を遵守すべきです。

そのためには、地方自治体の職員は下記に関連する知識や能力が求められます。

  • 法律知識
  • 教育
  • 福祉
  • 環境の安心・安全
  • まちづくり
  • 土地利用
  • 産業振興
  • 内部管理
  • 情報
  • 財務会計監査 など

住民の日々の暮らしを支えながら、いざというときの対応にも備える地方自体職員の職務は、非常に幅広いことがわかりますね。

職場の研修や個人の努力で必要な知識を身に付ける人ももちろんいます。ただし自治体法務検定受検をきっかけとして、自治体運営に必要な知識を体系的に習得するのもおすすめです。

学ぶ知識・技術

自治体法務検定には「基本法務」と「政策法務」の2つの検定があり、試験受検者は得点によってクラス分けがされます。

基本法務

自治体の政策推進の基本法分野(憲法、行政法、地方自治法、民法、刑法)の知識と、政策を根拠付ける法への理解力、自治行政推進に必要となる国や自治体の法制に関する理解力など、「考える自治体職員」としての能力が問われます。

出題範囲は下記の通りです。

  1. 憲法
  2. 行政法
  3. 地方自治法
  4. 民法
  5. 刑法

基本法務の認定の基準は、プラチナ、ゴールド、シルバー、認定無しに分かれます。

プラチナ(900~1000点)
自治体の政策を形成・推進するための、関連法分野に関する詳細な知識、実務に活かす能力、条例制定・争訟実務等を行うための関連する法分野に関する詳細な知識、実務の上で自由自在に用いることができる能力が備わっていると認定される。
ゴールド(700~899点)
自治体の政策を形成・推進するための法分野に関する詳細な知識、実務に活かす能力、条例制定・争訟実務等を行うための法分野に関する詳細な知識、実務の上で用いることができる能力が備わっていると認定される。
シルバー(500~699点)
自治体の政策を推進するための法分野がどのように関わっているか、自らの職務を遂行するために関連する法分野がどのように関わっているかの基礎知識がある程度身に付いていると認定される。
認定無し(0~499点)

政策法務

地方分権(地域主権)の趣旨を理解した上で、自治体職員が自らの価値と判断に基づいて行政実務を推進する政策法務能力の習得を目指す検定です。合格すると、自ら法令を解釈・運用し、条例を制定したり、自らの戦略に基づいて法務行政を行うなどの能力があると認定されます。法務の基礎力から応用力までが問われます。

出題範囲は下記の通りです。

  1. 自治体法務とは
  2. 立法法務の基礎
  3. 解釈運用法務の基礎
  4. 評価・争訟法務
  5. 自治制度の改革
  6. 市民参加と市民協働
  7. 情報公開と個人情報保護
  8. 公共政策と自治体法務

政策法務の認定の基準は、プラチナ、ゴールド、シルバー、認定無しに分かれます。

プラチナ(900~1000点)
政策の形成及び地域の課題解決に必要な、条例の立案や紛争処理等の事務処理が独力でできる知識を身に付けていると認定される。
ゴールド(700~899点)
政策の形成及び地域の課題解決に必要な、条例の立案や紛争処理等の事務処理がひととおりできる知識を身に付けていると認定される。
シルバー(500~699点)
政策の形成及び地域の課題解決のために、条例の立案や紛争処理等の事務処理が独力でできるまでには、もう少し研鑽が必要と認定される。
認定無し(0~499点)

自治体法務検定の方法は、マークシート方式(4択)、検定時間は120分です。全70問で1000点満点で問題は構成されます。得点によってクラス認定を受けたあと、3年間は認定証が有効となります。

検定対策の公式テキストや問題集

自治体法務検定には、下記の公式テキストと問題集が出版されています。

『自治体法務検定公式テキスト 基本法務編 2021年度検定対応』
地方自治体職員なら理解しておきたい法分野の知識などを理解するためのテキスト。 3,080円(本体価格2,800円)
『自治体法務検定公式テキスト 政策法務編 2021年度検定対応』
それぞれの地域にふさわしい政策実現や課題解決に向けて、必要となる政策法務知識を理解するためのテキスト。3,080円(本体価格2,800円)
『自治体法務検定問題集 2020年度版』(基本法務・政策法務)
実際の検定の過去問と回答、解説を収録した問題集。1,100円(本体価格1,000円)

出版者の第一法規株式会社またはAmazonから購入可能です。

自治体法務検定で目指せる職業、就職先は?

自治体法務検定の資格を活かせるのは、主に自治体職員です。ただし自治体に関わる仕事に興味や関心がある人で、特に関連法の知識を深めたい人にとっても知識として役立つ資格でしょう。

自治体法務検定に認定されるとどんな悩みが解決できる?

自治体法務検定で認定されると、次のような悩みや課題を解決できます。

自治体法務検定の資格で解決できること
  • 自治体が対処すべき訴訟について適切に対応できる
  • 地方行政の変化に対応し、適正な法務処理を促す
  • 地方自治体職員として、能動的に施策を実践できる

自治体法務検定の受検資格

自治体法務検定は基本法務も政策法務いずれも、どなたでも受検可能です。

2020年の受検者数と認定クラスの分布は、下記の通りでした。

クラス 基本法務 政策法務
プラチナクラス 1 2
ゴールドクラス 27 69
シルバークラス 116 75
認定なし 145 12

取得にかかる費用

自治体法務検定の検定受検費用は、5,500 円です。併願の場合は、9,900円となります。

自治体法務検定はどんな人におすすめの資格?

自治体法務検定の資格を取得した場合、自治体によっては成績優秀者への受検費全額免除、昇格の際のインセンティブが用意されていることがあります。成績優秀者には市長からの成績表授与がされるなど、モチベーションアップが図られている自治体もあるようです。

自治体では時代の変化や住民のニーズなどに対応するため、条例の改正などが行われます。条例の改正や適性維持には、専門知識を身に付けた人の存在が求められます。自治体運営に関する法務知識の習得によって、職場での存在感が増していくでしょう。

自治体法務検定の資格取得がおすすめな自治体職員
  • 法務セクションに所属し、より知識を深めたい人
  • 法務セクションと折衝があり、基本的・実践的な法務知識が必要な人
  • 条例立案に携わっている、これから携わっていきたい人
  • 政策立案・推進に携わっている、これから携わっていきたい人
  • 対住民サービスを担当し、トラブルなどに対応する人
  • 都市計画、福祉行政など専門性の高い法令を扱う人
自治体法務検定の資格取得がおすすめな人
  • 自治体職員への就職を目指す大学生
  • 行政や地方自治の研究をしている大学院生
  • 自治体の課題解決をサポートするコンサルタント
  • 自治体と協力して働くことのあるNPO職員
  • 行政事件を扱い、訴訟トラブル解決を目指す弁護士
  • 地域への貢献をしたいと考えている人

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

自治体法務検定は、一般社団法人 日本通信教育学園が主催する自治体法務検定委員会です。検定の申込やスケジュールは下記HPから確認してください。

▼ 自治体法務検定委員会(一般財団法人 日本通信教育学園)

まとめ:法務知識はこれからの自治体職員には必須の能力

地方自治の進展とともに、自治体職員の仕事の幅も広がっていきます。職務を適正に行うためにも、法務知識は必ず身に付けておきたい能力です。自ら能動的に自治体に貢献したい人、法務知識をしっかりと習得したい人は、自治体法務検定にチャレンジしてみてくださいね。

自治体法務検定公式テキスト 基本法務編 2021年度検定対応
自治体法務検定を管理する自治体法務検定委員会の公式テキストの2021年度版
自治体法務検定公式テキスト 基本法務編 2022年度検定対応
自治体法務検定を管理する自治体法務検定委員会の公式テキストの2022年度版

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