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地質調査技士の資格を取るとどんなメリットがある?

地質調査技士の仕事 やりがい・夢を与える

地質の調査を行う地質調査技士は、建物の建設や道路・トンネルの維持管理、防災など、幅広い分野で活躍する仕事であることを知っていますか?

この記事では、地質調査技士の資格試験の概要、資格取得にかかる費用、受験資格などを解説します。

地質調査技士とは、どんな資格?

地質調査技士とは、建築のために必要な地質調査業務を行うための知識と技能を認定する公的資格です。地質調査技士は、現場でボーリング操作や工程管理や安全管理、地質の計測・試験を行い、報告書を作成します。

地質調査技士は、下記の仕事を行います。

  • 建設を目的とした調査業務
  • 自然災害を対象とした防災業務
  • 急傾斜地等の崩壊防止施設の維持管理業務
  • 道路・トンネル設備などの維持管理業務
  • 土壌・地下水汚染の状況把握
  • 対策検討を行う環境業務
  • 地中熱・地熱や地下水を対象とした資源業務 など

地質調査技士は担当する業務によって、3つの部門に分けられています。

現場調査部門
ボーリングに関する機器操作を行う
現場技術・管理部門
地質調査に関する現場管理や物理探査や土質試験を行う
土壌・地下水汚染部門
土壌地下水汚染調査を含む地質調査で、現場管理や調査・計測業務を行う

学ぶ知識・技術

地質調査技士になるためには、地質調査技士試験に合格する必要があります。地質調査技士試験では、3つの受験部門それぞれに共通して次の事項に関する技能・能力を測ります。

各受験部門共通の技能・能力(役割)
  • 積算
  • 調査計画
  • ボーリングマシン運転の基本動作
  • 現場の工程管理や安全管理
  • 土質判定
  • 柱状図、断面図作成
  • 報告書とりまとめ
  • 成果品の品質管理
  • ボーリング調査の業務責任者としての役割
  • ボーリング調査の業務責任者や現場管理者としての役割
  • 「ボーリング責任者」としての役割

各受験部門では、上記の技能・能力のほかに下記を測る試験が実施されています。

現場調査部門
ボーリングマシン操作に係る特殊技能
現場技術・管理部門
解析・分析能力
土壌・地下水汚染部門
土壌地下水汚染に係る専門能力

試験に合格して地質調査技士となった後は、5年ごとの登録更新が必要です。更新方法は、講習会の受講または継続教育記録CPDの報告形式(5年間で125CPD以上、または175CPD以上)があります。

地質調査技士で目指せる職業、就職先は?

地質調査技士の資格を取得すると、下記の業界への就職・転職が見込めます。

  • 地質調査会社
  • ボーリング業者
  • 総合建設会社
  • 建設コンサルタント
  • 設計会社 など

地質調査技士を取得するとどんな悩みが解決できる?

地質調査技士の資格を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。

地質調査技士が解決できること
  • 建築のための地盤の安全性を調査し、事故を未然に防ぐ
  • 自然災害に対する防災計画作成をサポートする

地質調査技士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

地質調査技士の資格を取得するには、各部門で下記の要件を満たす必要があります。

現場調査部門の受験資格

  1. ボーリングに関する機器等の操作を行う実務に関して、5年以上の経歴を有する者
  2. 指定の専門学校指定学科を卒業(同校より「地質調査技士資格認定証」を授与)し、かつ、ボーリングに関する機器等の操作を行う実務に関して2年以上の実務経歴を有する者

現場技術・管理部門、土壌・地下水汚染部門の受験資格

地質調査(1)を目的とした調査・計測業務、現場技術管理業務等に関して、下表に示す実務経歴を有する者は、試験を受験できる。

学歴 ①:専門課程2、3 を専攻し
卒業した者
②:左記以外の理工系課程を
専攻し卒業した者
③:左記①②以外の者
大学・高等専門学校(専攻科)・
専修学校(高度専門士)の学士
3年 5年 6年
短期大学・高等専門学校・専修学校(専門士)
の短大士・準学士
5年 7年 8年
高等学校、その他 8年
地質調査(1)
土壌・地下水汚染部門の場合は、土壌・地下水汚染調査を含む
専門課程2(現場技術・管理部門における専門課程の主な内容)
土木工学(農業・森林・海洋の土木を含む)、建築学、鉱山学、地質工学等に関する課程
専門課程3(土壌・地下水汚染部門における専門課程の主な内容)
上記2に示す専門課程、化学等環境(理工系の化学物質、農学系の土壌環境等)に関する専門課程

取得にかかる費用

地質調査技士の資格取得にかかる費用は、下記の通りに定められています。

試験受験料
16,500円(税込)
資格登録の申請および登録料
13,000円(税込)

地質調査技士試験の日程

地質調査技士試験は年1回、7月に開催されます。試験地は全国10会場です。

地質調査技士はどんな人におすすめの資格?

地質調査技士の資格は、専門課程の学歴や実務経験が求められるため、資格取得には年数がかかります。土木工学や建築学の学生は、将来的に実務経験を積んだ後に地質調査技士の資格取得を目指すのもおすすめです。

地震や豪雨などの自然災害に対する防災、インフラの維持管理は社会にとってなくてはならない措置です。地質調査技士はこれらの課題に携わる仕事で、責任感も求められます。

地質調査技士の仕事は屋外作業など体力が必要になることも多く、ボーリングでは機械を扱います。デスクワークを希望する人よりは、現地に赴いて調査をするのが好きな人におすすめの資格でしょう。

地質調査技士の資格取得がおすすめな人
  • 土木工学や建築学などの専門課程の学生
  • 体力のある人
  • 機械を扱う作業が好きな人

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

地質調査技士の資格を管理しているのは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会です。試験の詳細や申込については、下記HPから確認してください。

▼ 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会

まとめ:地質調査技士は社会の役に立つやりがいのある仕事

建築物の安全性や土壌汚染、自然災害に対する防災など、地質調査技士の仕事は幅広い分野に役立てられています。地質調査技士の資格取得には専門知識と技術の習得が求められますので時間がかかります。専門課程を履修していた人やこれから専門課程を学ぶ学生は、地質調査技士の資格取得を検討してみてはいかがでしょう。

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