IT業界への就職・転職やエンジニアへのキャリアチェンジを目指す人は、Linux技術者認定資格「LinuC(リナック)」の取得はいかがでしょう。
この記事では、IT資格「LinuC」のレベル1、レベル2、レベル3の違い、試験概要や受験料などを解説します。これからの時代にしっかりとしたIT知識と技術を身に付けたい人は、記事をチェックしてくださいね。
Linux技術者認定資格「LinuC」とは、どんな資格?
LinuC(リナック)とは、中立・公正の観点からLinux技術者の技術力を証明する認定資格です。LinuCは、Linuxに関する資格試験の中でも日本独自のLinux試験という特徴があります。Linuxは地域性に左右されるという性質を持つことから、日本国内におけるLinuxの市場に最適化した試験として創設されました。
現代のLinux技術者には、「クラウド」「オープンソースのリテラシー」「システムアーキテクチャの知見」のスキルが求められています。LinuCは、この3つのスキルを測定することができます。
LinuCは3段階のレベルに分けられています。上位レベルに認定されるためには、下位レベルの認定が必須です。LinuCの3つのレベルは、下記のように定められています。
- LinuCレベル1(Version 10.0)
- 物理・仮想環境のLinuxサーバーの構築・運用
- LinuCレベル2(Version 10.0)
- 仮想マシン・コンテナを含むLinuxシステム、ネットワークの設計・構築
- LinuCレベル3
- 各分野の最高レベルの技術力を持つ専門家レベル
学ぶ知識・技術
LinuCを取得するためには、試験に合格する必要があります。試験時間は全ての試験が共通で90分です。
各レベルごとに、合格しなければいけない試験が定められています。
LinuCレベル1
- 101試験
-
- 主題1.01:Linuxのインストールと仮想マシン・コンテナの利用
- 主題1.02:ファイル・ディレクトリの操作と管理
- 主題1.03:GNUとUnixのコマンド
- 主題1.04:リポジトリとパッケージ管理
- 主題1.05:ハードウェア、ディスク、パーティション、ファイルシステム
- 102試験
-
- 主題1.06:シェルおよびスクリプト
- 主題1.07:ネットワークの基礎
- 主題1.08:システム管理
- 主題1.09:重要なシステムサービス
- 主題1.10:セキュリティ
- 主題1.11:オープンソースの文化
LinuCレベル2
- 201試験
-
- 主題2.01:システムの起動とLinuxカーネル
- 主題2.02:ファイルシステムとストレージ管理
- 主題2.03:ネットワーク構成
- 主題2.04:システムの保守と運用管理
- 主題2.05:仮想化サーバー
- 主題2.06:コンテナ
- 202試験
-
- 主題2.07:ネットワーククライアントの管理
- 主題2.08:ドメインネームサーバー
- 主題2.09:HTTPサーバーとプロキシサーバー
- 主題2.10.1 Postfixの設定と管理
- 主題2.11:ファイル共有サービス
- 主題2.12:システムのセキュリティ
- 主題2.13:システムアーキテクチャ
LinuCレベル3
- 300試験
-
- 主題390:OpenLDAP の設定
- 主題391:OpenLDAPの認証バックエンドとしての利用
- 主題392:Sambaの基礎
- 主題393:Sambaの共有の設定
- 主題394:Sambaのユーザとグループの管理
- 主題395:Sambaのドメイン統合
- 主題396:Sambaのネームサービス
- 主題397:LinuxおよびWindowsクライアントの操作
- 303試験
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- 主題325:暗号化
- 主題326:ホストセキュリティ
- 主題327:アクセス制御
- 主題328:ネットワークセキュリティ
- 304試験
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- 主題330:仮想化
- 主題334:高可用クラスタ管理
- 主題335:高可用クラスタストレージ
LinuCの認定取得を目指す受験者向けに、Linux学習の機会が設けられています。
- アカデミック認定校
- 技術解説無料セミナー
LinuC対策の学習をしたい人は、下記の教材または教科書の使用をおすすめします。
- LPI-Japan認定教材
- 標準教科書シリーズ
Linux技術者認定資格「LinuC」で目指せる職業、就職先は?
LinuCを取得すると、IT業界への就職・転職が見込めます。未経験からIT業界のエンジニアへ転職することを目指す場合も、LinuCの取得はおすすめです。
Linux技術者認定資格「LinuC」を取得するとどんな悩みが解決できる?
LinuCを取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- Linux技術者認定資格「LinuC」が解決できること
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- Linuxのスキルが向上する
- 日本市場に最適化した試験内容でLinuxのレベルチェックを行うことができる
Linux技術者認定資格「LinuC」の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
LinuCの認定試験の受験資格は下記のように定められています。
- LinuCレベル1
- 特に制限はありません
- LinuCレベル2
- LinuCレベル2の認定を受けていること
- LinuCレベル3
- LinuCレベル2の認定を受けていること
レベル1やレベル2のように2試験の合格が必要な認定の場合は、両方の試験を5年以内に合格する必要がありますので注意してください。
取得にかかる費用
LinuCの認定試験の受験料は下記のように定められています。
- LinuCレベル1(101試験/102試験)
- 各16,500円(税込)
- LinuCレベル2(201試験/202試験)
- 各16,500円(税込)
- LinuCレベル3(300試験/303試験/304試験)
- 各16,500円(税込)
Linux技術者認定資格「LinuC」試験の日程
LinuCの認定試験は、試験配信を行なっている「ピアソンVUE」のHPから、受験者が場所と日時を選んで受験することができます。
Linux技術者認定資格「LinuC」はどんな人におすすめの資格?
「LinuC」は、エンジニアとしてLinuxのスキルアップを目指す人におすすめの資格です。また、エンジニアを目指す人にとっても「LinuC」の資格を取得しておくと、就職・転職を有利にすることがあるでしょう。
- Linux技術者認定資格「LinuC」の資格取得がおすすめな人
-
- 技術者としてのスキルアップやキャリアアップを目指す人
- IT業界のエンジニアに転職したい人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
Linux技術者認定資格「LinuC」を主催しているのはLPI-Japanです。試験の詳細や申込については下記HPから確認してください。
まとめ:Linuxの専門知識を深めてエンジニアとしてスキルアップしよう
Linuxは国際的に使用されている技術ですが、国や地域ごとに独自の文化が発展しているのが特徴です。日本国内でLinuxに関するスキルを証明したい場合は、「LinuC」取得を目指すのもおすすめですよ。
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