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調剤報酬請求事務専門士の資格を取るとどんなメリットがある?

レセプトを行う調剤報酬請求事務専門士 IT・PC、事務系

調剤薬局やドラッグストアでは、レセプトや算定など請求事務を行うスタッフが欠かせません。調剤報酬請求に関する資格は複数ありますが、調剤報酬請求事務専門士は最も難易度が高いとされます。

この記事では調剤報酬請求事務専門士の試験内容や資格取得のメリットなどを紹介します。

調剤報酬請求事務専門士とは、どんな資格?

調剤報酬請求事務専門士は、調剤報酬改定に応じて的確に算定などを行う能力を証明する資格です。

調剤薬局では薬剤師が薬の調剤業務を行います。調剤報酬請求事務専門士は下記の仕事を担当し、薬剤師や薬局の運営を支えます。

  • 受付
  • 会計
  • レセプト(調剤報酬明細書)処理

医療事務と共通点が多いですが、調剤報酬請求事務専門士は調剤薬局で働くことでその知識や能力を発揮できます。

調剤報酬請求事務専門士は、1級、2級、3級があります。

1級(教育者・リーダーレベル)
調剤報酬の基礎・応用を理解し、的確に説明することができる
2級(中堅社員レベル)
調剤報酬の基礎応用を理解し、実務に活かすことができる
3級(新入社員レベル)
調剤報酬の基礎を理解している

学ぶ知識・技術

調剤薬局の事務に関する資格はほかにもありますが、調剤報酬請求事務専門士の試験は難易度が比較的高く、信頼性と知名度も高いのが特徴です。

試験は全級共通科目があり、1級と2級では追加問題が出題されます。

試験を主催する専門士検定協会は合格に向けた対策講座であるe-ラーニング講座を開講しています。テキストや問題集、DVD講座なども販売されていますので、しっかりと対策して試験に臨みましょう。

全級共通科目

試験時間は、学科 60分・実技 60分です。

学科(択一式マークシート)
  • 基礎30問(接遇・薬剤の基礎知識/疾病/医療保険制度、調剤関連法規(医療保険の種類、医薬分業の流れ)
  • 調剤報酬請求(点数算定の正しい知識と解釈)
  • 保険薬局と薬局業務の流れ
  • 在宅業務について
  • 調剤補助業務)
実技
  • 処方せんから調剤報酬明細書の設問箇所点数を求める(マークシート)※3症例
  • 処方せん3症例(設問箇所の点数を求める)

1級の追加問題

学科(択一式マークシート)
  • 応用20問(接遇・薬剤の基礎知識/医療保険制度、調剤関連法規(医療保険の種類、医薬分業の流れ)
  • 調剤報酬請求(点数算定の正しい知識と解釈)
  • 保険薬局と薬局業務の流れ
  • 在宅業務について
  • 調剤補助業務
実技
  • 処方せんから調剤報酬明細書の設問箇所点数を求める(手書きレセプト)※1症例
  • 処方せん1症例(調剤報酬明細書の作成)

2級の追加問題

学科(択一式マークシート)
  • 応用20問(接遇・薬剤の基礎知識/医療保険制度、調剤関連法規(医療保険の種類、医薬分業の流れ)
  • 調剤報酬請求(点数算定の正しい知識と解釈)
  • 保険薬局と薬局業務の流れ
  • 在宅業務について
  • 調剤補助業務

3級の追加問題

なし

調剤報酬請求事務専門士で目指せる職業、就職先は?

調剤報酬請求事務専門士の資格を取得すると、調剤薬局やドラッグストアの事務スタッフへの就職や転職が見込めるでしょう。

調剤報酬請求事務専門士になるとどんな悩みが解決できる?

調剤報酬請求事務専門士の有資格者は、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。

調剤報酬請求事務専門士が解決できること
  • 複雑化する調剤報酬の改定に対応し、正しい算定を行える
  • 調剤薬局などで、高い顧客満足と信頼を得られる

調剤報酬請求事務専門士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

調剤報酬請求事務専門士の受験資格に、学歴や実務経験の制限はありません。誰でも受験可能です。

試験に合格して資格を取得した後も、2年に一度の更新が必要となります。

取得にかかる費用

調剤報酬請求事務専門士の受験費用は、個人受検、法人受検、通信受検で下記のように定められています。受験料の下記表記は税込金額です。

個人受検

  • 1級:6,380円
  • 2級:5,280円
  • 3級:5,280円
  • 1,2級併願:11,110円
  • 2,3級併願:10,010円

法人受検

  • 1級:6,050円
  • 2級:4,950円
  • 3級:4,950円
  • 1,2級併願:10,780円
  • 2,3級併願:9,680円

通信受検

  • 1級:なし
  • 2級:9,680円
  • 3級:8,580円
  • 1,2級併願:なし
  • 2,3級併願:17,710円

調剤報酬請求事務専門士試験の日程

調剤報酬請求事務専門士の試験は、年2回開催されます。

7月試験
願書取り寄せ開始時期:毎年3月中旬
12月試験
願書取り寄せ開始時期:毎年8月中旬

2021年度は、北海道、東京、名古屋、大阪、兵庫、福岡で実施されました。

調剤報酬請求事務専門士はどんな人におすすめの資格?

調剤報酬請求事務専門士は、調剤薬局やドラッグストアの事務職への就職を目指す人におすすめの資格です。すでに調剤薬局で働いている人がスキルアップのために受験することもあります。

医療費に関する制度は複雑になっているため、専門知識を持った有資格者がいることで、適正でスムーズな算定が可能になります。そのため、仕事を正確に行うことや責任持って事務仕事をこなす能力が求められるでしょう。

薬局によっては、有資格者に資格手当が支給されたり、昇進要件とされていることがあります。

調剤報酬請求事務専門士の資格取得がおすすめな人
  • 調剤薬局やドラッグストアの事務スタッフとして働きたい人
  • 正確に仕事を行える人
  • 責任感がある人
  • 資格を活かしてキャリアアップや収入アップを目指す人

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

調剤報酬請求事務専門士の資格試験を管理しているのは、一般社団法人 専門士検定協会です。

試験の詳細や申込については、下記HPから確認してください。

▼ 一般社団法人 専門士検定協会

まとめ:難易度は高めだけどキャリアアップ・収入アップにおすすめ

調剤報酬請求事務専門士は、調剤報酬事務に関する資格の中では難易度が高めです。合格した後も2年ごとの更新が必要となります。その分、知名度や信頼度が高く、就職時のアピールや昇進、資格手当も期待できますよ。

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