エックス線作業主任者の資格を取るとどんなメリットがある?

建築物の点検準備をするエックス線作業主任者収入アップ
この記事は約4分で読めます。

日本国内には、老朽化した橋や鉄道、トンネルなど、エックス線で早急に点検しなければならない大型建造物がたくさん存在します。そうした点検作業の現場で活躍する「エックス線作業主任者」という国家資格について、仕事内容や資格の取得方法を紹介します。

エックス線作業主任者とは、どんな資格?

エックス線とは電磁波の一種で、波長が短く大きなエネルギーを持つため、物を構成する原子・電子を通り抜けることができます。この透過作用で見えないところが映し出され、レントゲン写真や非破壊検査に活用されています。

非破壊検査とは、物を壊さずにその内部や表面の状態を映し出す検査のことです。例えば、橋や鉄道、トンネル、ビル、鉄パイプの溶接部分にエックス線をあてると、空洞やひび割れの有無などを確認でき、劣化の状況がわかります。こうした非破壊検査など、医療用以外の用途でエックス線を使用する際に必要なのが「エックス線作業主任者」の資格です。

エックス線作業主任者は労働安全衛生法に基づいた国家資格で、医療用以外で1Mev未満のエックス線を使用する際の直接責任者として、管理区分ごとに選任が義務付けられています。エックス線を取り扱う作業現場で働く人たちの健康を守るのが仕事で、主な業務内容は下記の通りです。

  • 管理区域及び立ち入り禁止区域の設定と、標識による明示
  • 照射筒、しぼり、ろ過版の適切な使用
  • 放射線業務従事者の被ばく線量が極力少なくなるように措置を講ずる
  • 自動警報装置が適切に設置されているか、また正常に動作するかの点検
  • 被ばく線量を測定する放射線測定器の点検
  • 立入禁止区域に作業員が立ち入っていないことを確認した上で照射する

学ぶ知識・技術

エックス線作業主任者の国家資格を取得するには、国家試験であるエックス線作業主任者試験に合格する必要があります。この試験では、下記の知識が問われます。

  • エックス線の管理に関する知識
  • 関係法令
  • エックス線の測定に関する知識
  • エックス線の生体に与える影響に関する知識

エックス線作業主任者で目指せる職業、就職先は?

エックス線作業主任者が目指せる主な就職先は、下記の通りです。

  • 非破壊検査や分析を行う検査会社
  • 製造業や造船業、重工業、機械設備関連企業の品質保証部門・検査部門
  • 鋳物メーカー
  • 建設業者
  • 貴金属の取扱業者

なお、医療用のエックス線装置は、医師か歯科医師、診療放射線技師でなければ使用できません。つまり「エックス線作業主任者の資格があれば、医療従事者としてレントゲン撮影ができるわけではない」ので、混同しないよう注意しましょう。

エックス線作業主任者になるとどんな悩みが解決できる?

エックス線作業主任者になると、次のような悩み・問題が解決できるようになります。

エックス線作業主任者が解決できること
  • エックス線発生装置を使う作業者の安全を確保することで、被ばくによる人体への悪影響(皮膚の炎症・脱毛、血液生産の停止、がんの発生など)を防ぐ

エックス線作業主任者の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

エックス線作業主任者の資格を取得するには、エックス線作業主任者試験を受験し合格する必要がありますが、この試験は年齢や学歴、職歴を問わずどなたでも受験できます(免許交付は満18歳以上であることが条件です)。

取得にかかる費用

エックス線作業主任者試験の受験にかかる費用は、6,800円です。

エックス線作業主任者はどんな人におすすめの資格?

エックス線作業主任者は、次のような人に取得がおすすめの資格です。

エックス線作業主任者の資格取得がおすすめな人
  • 非破壊検査の業界に興味があり、難易度の比較的低い国家資格を取得したい人(合格率は50%程度)
  • 工業用の検査や放射線を使う工程のある事業所で働いており、昇給や資格手当を狙っている人
  • 関連資格を保有している人(ガンマ線透過写真撮影作業主任者や放射線取扱主任者など。試験科目が一部免除される)

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

エックス線作業主任者の国家資格を管理し、試験を実施しているのは「公益財団法人 安全衛生技術試験協会」です。試験は毎年3~6回開催されますが、その年の試験日程や会場、受験申請などについては、下記のHPからご確認ください。

▼ 公益財団法人 安全衛生技術試験協会

まとめ:非破壊検査業界でキャリアを安定させたいなら、エックス線作業主任者の資格取得を!

エックス線作業主任者の有資格者は非破壊検査業界で優遇されやすく、就職や転職が有利になることはもちろん、資格手当も期待できます。資格試験は誰でも受けられる+合格率は約50%と、しっかり勉強すれば取得は比較的簡単なので、この業界で活躍したい人はぜひチャレンジを。

コメント

タイトルとURLをコピーしました