飼料製造管理者の資格を取るとどんなメリットがある?

飼料製造管理者の飼料管理キャリアアップ
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食の安全の重要性は年々高まっていますが、家畜の飼料の安全性や品質を管理する飼料製造管理者という国家資格があります。日々の食事を安心して食べられるのは、飼料製造管理者の方々のおかげとも言えます。

この記事では、飼料製造管理者になるために必要な知識や講習、資格取得におすすめの人について説明します。

飼料製造管理者とは、どんな資格?

飼料製造管理者は、畜産業で扱う飼料や飼料添加物の製造または保存などを管理・指導を行うための国家資格です。
私たちの食生活は、卵や牛乳、肉類を生産する畜産業に支えられています。鶏や牛などが食べる飼料は、畜産業に欠かせません。この飼料に有害な添加物などが混入すると、鶏が産む卵や牛からとれる牛乳も有害な性質を持つおそれがあり、食事で畜産物を摂取する人間に被害を及ぼすこともあります。こうしたリスクを予防するために、飼料製造管理者は飼料の安全性や品質を保ち、食の安全を守っています。

また、飼料添加物や特定の添加物を含む飼料を製造する事業場には、飼料製造管理者の設置が義務付けられています。飼料製造管理者の設置が義務付けられているのは、下記のような事業場です。

  • 抗菌性物質を含む飼料の製造事業場
  • インド産落花生油かす(特定飼料)を含む飼料の製造事業場
  • 尿素又はジウレイドイソブタンを含む飼料の製造事業場
  • 飼料添加物の製造事業場

ただし、自家配合農家で、プロピオン酸、プロピオン酸Na、プロピオン酸Ca、尿素又はジウレイドイソブタンを含む飼料を製造する場合は、飼料製造管理者の設置は必要ありません。

学ぶ知識・技術

飼料製造管理者は、飼料や家畜に関する知識などの習得が求められます。下記の条件を満たす人は、農林水産大臣に「飼料製造管理者届」を届け出ることで飼料製造管理者になることができます。

  1. 飼料製造管理者は、獣医師または薬剤師
  2. 大学、高等専門学校、専門学校において薬学、獣医学、畜産学、水産学または農芸化学の課程を修めて卒業した者(当該課程を修めて専門職大学前期課程を修了した者を含む。)

上記に当てはまらない人は、実務経験が3年以上あり、かつ飼料製造管理者講習会の課程を修了することで飼料製造管理者の国家資格を取得できます。飼料製造管理者講習会は、5~6日間をかけて次の科目を学習します。

飼料製造管理者講習会の講習科目
  1. 飼料及び飼料添加物概論(4時間)
  2. 飼料及び飼料添加物の安全対策(4時間)
  3. 飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法令(4時間)
  4. 家畜衛生及び食品衛生に関する法令(4時間)
  5. 飼料及び飼料添加物の製造管理(4時間)
  6. 飼料及び飼料添加物の分析及び鑑定(4時間)
  7. 家畜栄養学(4時間)
  8. 家畜衛生学(4時間)
  9. 飼料及び飼料添加物の分析実習

講習終了後は試験があり、合格した人は修了証書を与えられます。開催場所が例年は埼玉県で行われます。

飼料製造管理者で目指せる職業、就職先は?

飼料製造管理者の資格を取得すると、飼料添加物製造工場や抗菌性物質を配合する飼料工場、自家配合農家などへの就職が見込めます。

飼料製造管理者になるとどんな悩みが解決できる?

飼料製造管理者になると、飼料や家畜に関する知識を活かして、下記のような悩み・問題を解決できるようになります。

飼料製造管理者が解決できること
  • 動物の飼料を介した感染リスクを減らす
  • 酪農業界などの生産性の安定化を支える
  • 食肉など食品の安定供給を支える

飼料製造管理者の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

飼料製造管理者は、飼料や家畜に関する確かな知識が必要です。次の条件を満たす人は農林水産大臣に「飼料製造管理者届」を届け出れば飼料製造管理者の資格を取得できます。

  1. 飼料製造管理者は、獣医師または薬剤師
  2. 大学、高等専門学校、専門学校において薬学、獣医学、畜産学、水産学または農芸化学の課程を修めて卒業した者(当該課程を修めて専門職大学前期課程を修了した者を含む。)

上記に当てはまらない人は、飼料製造管理者講習会に参加して修了証書を取得する必要があります。ただし受講資格には条件が設けられています。

飼料製造管理者講習会の受講資格
飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律施行令第5条各号に掲げる飼料または飼料添加物の製造の業務に3年以上従事していること

条件を満たす人または講習会を修了した人は飼料製造管理者の資格を取得できますが、医師免許証のようなライセンスはありません。個人に対して、飼料製造管理者であるという証明書の発行もされていません。そのため、飼料製造管理者講習会を受講して資格を取得した人は、修了証書をきちんと保管しておくことをおすすめします。

取得にかかる費用

飼料製造管理者講習会の受講費用は税込50,000円(令和2年度)ですが、サブテキスト代として25,000~28,000円が必要です。サブテキストの内容は受講申込が受理された後にお知らせされますので、その内容をよく確認してください。

飼料製造管理者はどんな人におすすめの資格?

飼料製造管理者は、下記のような人に取得がおすすめの資格です。

飼料製造管理者の資格取得がおすすめな人
  • 薬剤師または獣医師でダブルライセンスを狙っている人
  • 食の安全や健康に興味がある人
  • 薬学や畜産学など幅広い分野の知識を習得し、活かしたい人
  • 資格手当がある職場で収入アップを目指す人

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

飼料製造管理者の講習会を実施しているのは、「独立行政法人 農林水産消費安全技術センター」です。その年の講習日程や申込期間、定員人数などは下記のHPからご確認ください。

▼ 独立行政法人 農林水産消費安全技術センター

まとめ:飼料製造管理者は食の安全を守る、頼れる存在

飼料製造管理者は、飼料の安全性や品質を管理し、食の安全を守る仕事に必要な資格です。薬学や家畜学など幅広い知識が求められますので、難易度は高めといえるでしょう。その分、日々の食生活や食糧供給を支える重要な役割を担います。食の分野から社会貢献したいと考えている人におすすめの国家資格ですよ。

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