本メディアではアフィリエイト広告を利用していますが、コンテンツ制作はプロコミ編集部が独自で行っています。メーカー等はコンテンツの内容や商品のランキング・評価等の決定に一切関与していません。

航空工場整備士の資格を取るとどんなメリットがある?

飛行機の部品の点検をする航空工場整備士 やりがい・夢を与える

航空機は、エンジンやプロペラ、無線など様々なハイテク機器で構成されており、これら全てが正常に作動することで私たちは安全な空の旅ができています。そして、航空機器の正確な点検を行う陰の立役者が「航空工場整備士」です。今回はこの航空工場整備士とはどんな国家資格か、取得に必要な知識や就職先、資格取得のメリットなどを紹介していきます。

航空工場整備士とは、どんな資格?

航空工場整備士とは、整備を終えた航空機の各パーツを、専門的に検査・点検する国家資格です。エンジンや機器などの動作を細かくチェックすることで、航空機の飛行の安全性を確保します。

航空工場整備士の仕事は、下記の9つの専門分野に分かれており、それぞれ限定して整備・点検作業を行います。

  • 機体構造関係
  • 機体装備関係
  • ピストン発動機関係
  • タービン発動機関係
  • プロペラ関係
  • 計器関係
  • 電子装備品関係
  • 電気装備品関係
  • 無線通信機器関係

学ぶ知識・技術

航空工場整備士の資格を取得するには、国家試験への合格に向けて、以下の知識・技術を習得していく必要があります。

知識(学科試験)
  • 航空工学・取扱知識
  • 機体知識・点検知識
  • 航空法規など
  • 専門分野に関する整備や改造に関する知識
技術(実地試験)
  • 機体の装備品の取扱
  • 整備・検査
  • 搭載重量配分・重心位置の計算など
  • 専門分野に関する整備や改造に関する技術

航空工場整備士で目指せる職業、就職先は?

航空工場整備士の資格取得後は、下記のような現場が有力な就職先になるでしょう。

航空機会社系列の整備会社
航空機の製造会社
航空機に使用する計器類を作る会社
警察・消防
警察や消防は、救助用の小型機やヘリコプターを所有しています。これらの官公庁で、航空工場整備士として働くのも一つの就職例です。
テレビ局や新聞社、病院など
これらの企業や施設も小型機やヘリコプターを所有しているため、航空工場整備士の資格が就職・転職に有利に働く場合があります。

航空工場整備士になるとどんな悩みが解決できる?

航空工場整備士は、航空機を構成するパーツの整備や点検を行うプロフェッショナルであり、自らのスキルや知識を活かして下記のような悩み・問題を解決できます。

航空工場整備士が解決できること
  • 航空機が飛行に耐えられる基準を満たしているかを確認することで、航空機事故を防ぐ
  • 航空機事故を防ぐことで、乗客の命を守り、航空会社の信頼性を守る

航空工場整備士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

航空工場整備士の資格を取得するには、国家試験に受験し合格する必要がありますが、この試験は誰でも受けられるものではありません。下記の要件を満たす必要があります。

航空工場整備士の受験資格(いずれも必須)

18歳以上
受験する専門分野の実務経験が2年以上あること
  • 機体構造関係:機体構造の業務について2年以上の整備経験
  • 機体装備関係:機体装備の業務について2年以上の整備経験
  • ピストン発動機関係:ピストン発動機の業務について2年以上の整備経験
  • タービン発動機関係:タービン発動機の業務について2年以上の整備経験
  • プロペラ関係:プロペラの業務について2年以上の整備経験
  • 計器関係:計器の業務について2年以上の整備経験
  • 電子装備品関係:電子装備品の業務について2年以上の整備経験
  • 電気装備品関係:電気装備品の業務について2年以上の整備経験
  • 無線通信機器関係:無線通信機器の業務について2年以上の整備経験

なお、国家試験の合格に向けては、航空保安大学校や航空関連の専門学校で、航空機整備の養成を受けるのが一般的です。試験の難易度がやや高く、実務経験も必要な国家資格なので、独学での取得はかなり難しいでしょう。

取得にかかる費用

航空工場整備士の国家試験の受験にかかる費用は、下記の通りです。

学科試験
5,600円
実地試験
50,100円

また、受験合格後は登録免許税として9,000円が必要になります。

航空工場整備士はどんな人におすすめの資格?

航空機は膨大な数のパーツで構成されており、ほかのスタッフと共同で整備・点検をしていくのが航空工場整備士の仕事になります。このことから、下記のような人に向いている仕事といえます。

  • 手先が器用な人
  • コミュニケーション力と協調性のある人
  • テキパキと業務を行える人

なお、航空工場整備士は早朝〜深夜のシフト制の仕事で、体力を使うハードな仕事です。年収は30代で約400万円、40代で約600万円とそこまで高収入ではありませんが、最近は格安エアラインが続々と参入してきており、求人や市場ニーズは高まってきているので、将来性を見据えて手に職をつけたい人におすすめです。

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

航空工場整備士の国家資格を管理し、試験を実施しているのは「国土交通省(航空局安全部運航安全課技能審査係)」です。学科試験は毎年年に2回実施されますが、詳しい試験日程や受験申請に必要な手続き、試験会場などは下記のHPからご確認ください。

▼ 国土交通省(航空局安全部運航安全課技能審査係)

まとめ:航空工場整備士は、安全な空の旅を守る陰のプロフェッショナル

航空工場整備士は表舞台で活躍する職種ではありませんが、正確な機器点検を通じて、人々の命を守る大きなやりがいを実感できるプロフェッショナルです。ハードでミスの許されない仕事ですが、就職先も豊富で、キャリアを積んで条件の良い別の企業に転職していくことも夢ではありません。飛行機などが好きで、コツコツとした点検作業が苦にならない人は、ぜひ取得に向けてチャレンジを。

コメント