フラワーアレンジメントの装飾は、国家資格「フラワー装飾技能士」が手掛けることも多いです。民間のスクールや職業訓練校などに通って資格取得を目指す人もいる人気の資格です。
フラワー装飾技能士になるにはどんな知識や技術が必要か、資格取得後の仕事内容やメリットなどを解説します。
フラワー装飾技能士とは、どんな資格?
フラワー装飾技能士とは、生花やドライフラワー、リボンなどを使って花束やブーケ、結婚式場や葬儀場などの卓上装飾花を製作するプロフェッショナルです。フラワーデザインに関する国内唯一の国家資格で、お花屋さんやお花の教室といった、花の装飾に関わる職業に従事する人のための資格になります。
都道府県職業能力開発協会が実施する「フラワー装飾技能士試験」に合格するとこの資格を取得でき、等級は1〜3級に分けられます。
学ぶ知識・技術
フラワー装飾技能士試験は一般の人向けではなく、生花店で働く人やフラワーアレンジメントなどの仕事をしているプロ向けのものです。お花の仕事に必要な実務能力を評価することを目的に、生花アレンジなど花束やコサージュの製作、ブーケのデザインスキルが問われます。具体的には、次の技術・知識を習得しておかなければなりません。
1級フラワー装飾技能士
- 実技試験
-
- 立食用卓上装飾花の製作作業
- 卓上装飾花の製作作業
- ブーケの製作作業
- 学科試験
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- フラワー装飾一般
- フラワー装飾作業法
- 材料
- 植物一般
- 安全衛生
2級フラワー装飾技能士
- 実技試験
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- 花束の製作作業
- フラワーアレンジメントの製作作業
- ブライダルブーケの製作作業、または籠花(スタンド花)の製作作業から選択
- 学科試験
-
- フラワー装飾一般
- フラワー装飾作業法
- 材料
- 植物一般
- 安全衛生
3級フラワー装飾技能士
- 実技試験
-
- 花束及びリボンの製作作業
- バスケットアレンジメントの製作作業
- ブートニアの製作作業
- 学科試験
-
- フラワー装飾一般
- フラワー装飾作業法
- 材料
- 植物一般
- 安全衛生
フラワー装飾技能士で目指せる職業、就職先は?
フラワー装飾技能士の資格があると、次のような現場・職種で活躍できるようになります。
- フラワーショップでの生花の販売員
- 冠婚葬祭関連企業
- フラワーアレンジメント企業
フラワー装飾技能士になるとどんな悩みが解決できる?
フラワー装飾技能士になると、次のような悩み・問題が解決できるようになります。
- フラワー装飾技能士が解決できること
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- 生花を用いた美しい花束やブーケ、装飾花を作ることで、人々の心を癒す
- 花が好きな人向けに、プロの目線からアレンジメント指導ができる
フラワー装飾技能士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
フラワー装飾技能士の資格を取得するには、フラワー装飾技能士試験に合格する必要があります。この試験が受けられるのは、次の受験資格を満たした人です。
フラワー装飾技能士試験の受験資格
- 1級フラワー装飾技能士
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- 7年以上の実務経験がある人
- 2級合格後、2年以上の実務経験がある人
- 3級合格後、4年以上の実務経験がある人
- 2級フラワー装飾技能士
-
- 2年以上の実務経験がある人
- 3級に合格した人
- 3級フラワー装飾技能士
-
- 実務経験がある人(年数問わず)
取得にかかる費用
フラワー装飾技能士試験の受験にかかる費用は、下記の通りです。
- 実技+学科試験
- 21,000円
- 実技試験のみ
- 17,900円
- 学科試験のみ
- 3,100円
フラワー装飾技能士はどんな人におすすめの資格?
フラワー装飾技能士は、次のような人に取得がおすすめの資格です。
- フラワー装飾技能士の資格取得がおすすめな人
-
- 花や植物が好きな人
- 色彩感覚に優れ、コーディネートができる人
- 手先が器用な人
- 相手の要望を聞き出すコミュニケーション能力がある人
- 催事や状況に合わせ、気配りや指導ができる人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
フラワー装飾技能士の資格を管理し、試験を実施しているのは「都道府県職業能力開発協会」です。実技試験は毎年6〜9月の間に1回、学科試験は9月頃に実施されますが、その年の試験日程や会場などはお住まいの都道府県によって異なるので、詳しくは最寄りの職業能力開発協会のHPをご確認ください。
まとめ:フラワーアレンジメントのスキルやセンスに自信があるなら、フラワー装飾技能士の資格取得を!
フラワー装飾技能士の平均年収は高いほうではありませんが、実力次第ではフラワーアレンジメント教室の講師として独立できたり、TVなど華々しいメディア向けの仕事に携われるようになったりします。フラワーデザイン業界でのキャリアアップを目指す人はぜひ資格の取得を。
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