調理師の上位資格「専門調理師・調理技能士」は、日本料理や西洋料理、給食などのプロフェッショナルです。この記事では専門調理師・調理技能士とはどんな資格か、取得方法や取得によるメリットなどを詳しく紹介します。専門調理師・調理技能士・調理師の違いについてもチェックしていきましょう。
専門調理師・調理技能士とは、どんな資格?
専門調理師・調理技能士とは、調理師よりも高い専門技術・技能と知識を持っていることを証明する国家資格です。調理師法に基づいた資格で、食文化の発展や改善、調理師のさらなる技術・技能向上を目的に、社団法人調理技術技能センターが1982年に創設しました。
なお、「専門調理師」は調理師法に基づく称号、「調理技能士」は職業能力開発促進法に基づく称号になります。いずれも調理業務を行う上での必須資格ではありませんが、取得することで下記のようなメリットを得られます。
- 知識・経験・技能に優れた調理師として、より専門的でレベルの高い調理を担当できる
- 料理長やシェフ、調理場の主任や責任者など、リーダー的なポジションに就ける可能性が高まる
- 調理師専門学校の教員職、若手調理師の指導・育成、地域の食育活動といった教育分野、国内外の食文化・業界にかかわる啓発・振興活動など、幅広いジャンルの仕事へのチャンスが広がる
学ぶ知識・技術
専門調理師・調理技能士の資格を取得するには、「調理技術技能評価試験」に合格する必要があります。この試験は前期・後期に分けて実施され、以下の6区分に分類されます。
- 前期
-
- すし料理
- 中国料理
- 給食用特殊料理
- 後期
-
- 日本料理
- 西洋料理
- 麺料理
上記6区分の中から専門とする試験科目を選択し、実際の試験に挑戦します。実技試験と学科試験があり、下記の知識・技術が問われます。
- 実技試験
- 調理作業、盛り付け作業など
- 学科試験
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- 調理一般
- 調理法
- 材料
- 食品衛生および公衆衛生
- 食品および栄養
- 関係法規
- 安全衛生
専門調理師・調理技能士で目指せる職業、就職先は?
専門調理師・調理技能士の資格を取得すると、下記のような現場での就職や活躍が見込めるようになるでしょう。
- 飲食店の責任者(レストランや日本料理店、中華料理店、イタリアンなど)
- ホテルや旅館の料理長
- 料理教室や調理学校の教職員
専門調理師・調理技能士になるとどんな悩みが解決できる?
調理師の上位資格である専門調理師・調理技能士の資格を取得すると、下記のような悩み・問題の解決に役立つ可能性があります。
- 専門調理師・調理技能士が解決できること
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- 調理師よりも、専門性の高い調理を担当できるようになる
- 料理長やシェフなどのリーダー職につける可能性が上がる
- 転職時のアピールとなり、給与・待遇面で優遇されやすくなる
- 調理のプロフェッショナルとして、様々なジャンルの現場で活躍しやすくなる
専門調理師・調理技能士と調理師の違い
料理に関する資格には、専門調理師・調理技能士のほかに調理師もあります。専門調理師・調理技能士・調理師の違いやそれぞれの資格取得のメリットは、下記の記事を参考にしてくださいね。
専門調理師・調理技能士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
専門調理師・調理技能士の資格を取得するには、「調理技術技能評価試験」を受験し合格する必要があります。この試験を受けるには、下記の受験資格を満たさなくてはなりません。
専門調理師・調理技能士の受験資格
- 8年以上の実務経験がある者(うち調理師の免許を有していた期間が3年以上)
- 調理師養成施設で1年以上調理に関する学科を修めて卒業し、6年以上の実務経験がある者(うち調理師の免許を有していた期間が3年以上)
- 職業能力開発促進法に基づき、調理に関する専門課程の高度職業訓練または普通課程の普通職業訓練を修了し、7年以上の実務経験がある者(うち調理師の免許を有していた期間が3年以上)
取得にかかる費用
調理技術技能評価試験の受験にかかる手数料は、下記の通りです。
- 実技試験のみ
- 18,800円
- 学科試験のみ
- 3,700円
- 実技・学科試験
- 22,500円
専門調理師・調理技能士はどんな人におすすめの資格?
専門調理師・調理技能士は、下記のような人に取得がおすすめの資格です。
- 専門調理師・調理技能士の資格取得がおすすめな人
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- 日々の調理業務をスキルアップさせたい人
- 調理業界での管理職を目指している人
- 調理師として、ランクが高いレストランやホテルなどへの転職を考えている人
- 調理師学校の教員になりたい人(資格を取得すると、左記教員資格も付与されます)
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
専門調理師・調理技能士の資格を管理し、調理技術技能評価試験を実施しているのは、「公益社団法人 調理技術技能センター」です。前期試験は例年8月、後期試験は1〜2月に実施されますが、その年の試験日程や会場、受験申請に必要な手続きなどについては、下記のHPからご確認ください。
まとめ:調理師としてキャリアアップを狙うなら、専門調理師・調理技能士の資格取得を!
調理技術技能評価試験の合格率は平均60%前後ですが、無事合格し専門調理師・調理技能士の資格を取得できれば、通常の調理師よりも高ランクの調理現場での活躍・キャリアアップが見込めるようになります。調理師としての将来性を確立させたい方は、取得に向けてチャレンジを!
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