Web関連資格の中でも人気の高い資格の一つが、Web業界唯一の国家資格「ウェブデザイン技能検定」です。今回はこのウェブデザイン技能検定とはどんな資格か、合格するにはどんな知識や技術が必要か、取得するとどんなメリットが望めるかなどを詳しく解説していきます。
ウェブデザイン技能検定とは、どんな資格?
ウェブデザイン技能検定とは、Webサイト制作に必要な知識やスキルを問う試験です。プログラミングというよりも、ホームページのデザイン能力を測るものになります。
現時点ではWeb業界唯一の国家資格であり、合格すると履歴書に「ウェブデザイン技能士」と記載することができます。1級〜3級まで3つのレベルに分かれており、それぞれで問われる知識やスキルが異なります。
学ぶ知識・技術
ウェブデザイン技能検定は、「インターネット概論」「ワールドワイドウェブ(WWW)法務」「ウェブデザイン技術」を含む10科目の理解度を測る学科試験、Webサイト構築と運用に関する技能を確認する実技試験から構成されます。
1級・2級・3級それぞれで必要な知識・技術は下記の通りです。
1級ウェブデザイン技能検定
- 学科①インターネット概論
-
- インターネット(仕組み、WWW、通信プロトコル、HTTP等についての詳細な知識)
- ネットワーク技術
- インターネットにおける標準規格・関連規格と動向
- ウェブブラウジング
- ワールドワイドウェブ(WWW)セキュリティ技術
- インターネット最新動向と事例
- 学科②ワールドワイドウェブ(WWW) 法務
-
- 知的財産権とインターネット
- インターネットに関わる法令等
- 学科③ウェブデザイン技術
-
- ハイパテキストマーク付け言語および拡張可能なハイパテキストマーク付け言語(HTML・XHTML)とそのコーディング技術
- スタイルシート(CSS)とそのコーディング技術
- スクリプト
- サーバサイドアプリケーション
- 学科④ウェブ標準
- 学科⑤ウェブビジュアルデザイン
-
- ページデザインおよびレイアウト
- マルチメディアと動的表現
- 学科⑥ウェブインフォメーションデザイン
-
- インフォメーションデザイン
- インタフェースデザイン
- ユーザビリティ
- 各種データベースとの連携によるダイナミックなサイトデザイン
- 学科⑦アクセシビリティ・ユニバーサルデザイン
- 学科⑧ウェブサイト設計・構築技術
- 学科⑨ウェブサイト運用・管理技術
- 学科⑩安全衛生・作業環境構築
- 実技(ウェブサイト構築)
-
- ウェブサイト設計・計画
- ウェブサイトデザイン
- ウェブサイト運用管理
2級ウェブデザイン技能検定
- 学科①インターネット概論
-
- インターネット(仕組み、WWW、通信プロトコル、HTTP等についての詳細な知識)
- ネットワーク技術
- インターネットにおける標準規格・関連規格と動向
- ウェブブラウジング
- ワールドワイドウェブ(WWW)セキュリティ技術
- インターネット最新動向と事例
- 学科②ワールドワイドウェブ(WWW) 法務
-
- 知的財産権とインターネット
- インターネットに関わる法令等
- 学科③ウェブデザイン技術
-
- ハイパテキストマーク付け言語および拡張可能なハイパテキストマーク付け言語(HTML・XHTML)とそのコーディング技術
- スタイルシート(CSS)とそのコーディング技術
- スクリプト
- サーバサイドアプリケーション
- 学科④ウェブ標準
- 学科⑤ウェブビジュアルデザイン
-
- ページデザインおよびレイアウト
- マルチメディアと動的表現
- 学科⑥ウェブインフォメーションデザイン
-
- インフォメーションデザイン
- インタフェースデザイン
- ユーザビリティ
- 各種データベースとの連携によるダイナミックなサイトデザイン
- 学科⑦アクセシビリティ・ユニバーサルデザイン
- 学科⑧ウェブサイト設計・構築技術
- 学科⑨ウェブサイト運用・管理技術
- 学科⑩安全衛生・作業環境構築
- 実技(ウェブサイト構築)
-
- ウェブサイトデザイン
- ウェブサイト運用管理
3級ウェブデザイン技能検定
- 学科①インターネット概論
-
- インターネット(仕組み、WWW、通信プロトコル、HTTP等についての詳細な知識)
- ネットワーク技術
- インターネットにおける標準規格・関連規格と動向
- ウェブブラウジング
- ワールドワイドウェブ(WWW)セキュリティ技術
- インターネット最新動向と事例
- 学科②ワールドワイドウェブ(WWW) 法務
-
- 知的財産権とインターネット
- 学科③ウェブデザイン技術
-
- ハイパテキストマーク付け言語および拡張可能なハイパテキストマーク付け言語(HTML・XHTML)とそのコーディング技術
- スタイルシート(CSS)とそのコーディング技術
- スクリプト
- 学科④ウェブ標準
- 学科⑤ウェブビジュアルデザイン
-
- ページデザインおよびレイアウト
- マルチメディアと動的表現
- 学科⑥ウェブインフォメーションデザイン
-
- インフォメーションデザイン
- インタフェースデザイン
- ユーザビリティ
- 学科⑦アクセシビリティ・ユニバーサルデザイン
- 学科⑧ウェブサイト設計・構築技術
- 学科⑨ウェブサイト運用・管理技術
- 学科⑩安全衛生・作業環境構築
- 実技(ウェブサイト構築)
-
- ウェブサイト設計・計画
- ウェブサイトデザイン
- ウェブサイト運用管理
ウェブデザイン技能検定で目指せる職業、就職先は?
ウェブデザイン技能検定に合格すると、Webデザイナー、Webクリエイター、ホームページデザイナーへの就職・転職に有利になるといえるでしょう。また、ITやパソコンについて一定の知識を持っているという証明になるので、Web業種ではプラスの評価を受けやすくなります。
ただ、実際に企業が採用する際は、本人が制作したホームページを見て完成度を評価する場合が多いです。また、PhotoshopやDreamweaverなどWeb制作に欠かせないツールを使いこなせるかどうかも評価対象になります。資格を持っていることで好印象は与えられますが、ウェブデザインの実力が重視されることを念頭に入れておきましょう。
また、大卒や高卒、あるいは20代前半での就職や転職であれば3級の取得でも多少は評価されますが、20代後半以降の場合は2級以上の取得が望ましいです。3級の試験内容ではウェブデザインの入門的な内容しか問われず、デザイン能力があるかは、2級以上でないと確認できないからです。
Web初心者は独学よりもスクール通いがおすすめ
3級は合格率は60〜70%と高いですが、2級は30〜40%、1級は10〜20%と難易度がかなり上がるため、初心者で効率よく勉強したい方は、スクールに通うことをおすすめします。
ウェブデザイン技能検定の資格でどんな悩みが解決できる?
ウェブデザイン技能検定は、その名のとおりWebサイト制作能力に直結した試験です。近年ではほとんどの会社が自社のホームページを持っており、そのページの使い勝手の良さやデザインは会社のイメージアップや売上向上につながります。
特にネット販売を行っている会社であれば、ホームページの仕様やデザインが売上を左右するため、ウェブデザイン技能士のスキルで、これまで伸び悩んでいた売上を改善する等の貢献が期待できるでしょう。
ウェブデザイン技能検定の資格を取れるのはどんな人?(受検資格・費用)
ウェブデザイン技能検定の資格取得条件と受検費用は、1級〜3級ごとに異なります。
3級は誰でも受検が可能ですが、2級は3級合格、1級は2級合格(1級・2級ともに、特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会が定める実務経験を満たしている場合は受検可能)が受検資格として必要です。
1級ウェブデザイン技能検定の受験資格
- 実技試験
- 1級の技能検定において、学科試験に合格した者(※1)
- 学科試験
-
- 7年以上の実務経験を有する者(※2)
- 職業高校、短大、高専、高校専攻科、専修学校、各種学校卒業又は普通職業訓練修了(※3)後、5年以上の実務経験(※2)を有する者
- 大学(※3)卒業後、3年以上の実務経験(※2)を有する者
- 高度職業訓練修了(※3)後、1年以上の実務経験(※2)を有する者
- 2級の技能検定に合格した者であって、その後2年以上の実務経験(※2)を有する者
※1:当該実技試験が行われる日が、学科試験の合格日より2年以内である場合に限る。
※2:実務経験とは、ウェブの作成や運営に関する業務に携わった経験のことである。
※3:学校卒業、訓練修了については、卒業あるいは修了した該当科に協会が定めたウェブの作成や運営に関する科目等が含まれると協会が認めたものに限る。
取得にかかる費用
- 実技試験
- 25,000円
- 学科試験
- 7,000円
2級ウェブデザイン技能検定の受験資格
- 実技・学科試験
-
- 2年以上の実務経験(※2)を有する者
- 職業高校、短大、高専、高校専攻科、専修学校、各種学校卒業又は普通職業訓練修了(※3)した者
- 大学(※3)を卒業した者
- 高度職業訓練(※3)を修了した者
- 3級の技能検定に合格した者
※1:当該実技試験が行われる日が、学科試験の合格日より2年以内である場合に限る。
※2:実務経験とは、ウェブの作成や運営に関する業務に携わった経験のことである。
※3:学校卒業、訓練修了については、卒業あるいは修了した該当科に協会が定めたウェブの作成や運営に関する科目等が含まれると協会が認めたものに限る。
取得にかかる費用
- 実技試験
- 35歳以上:12,500円、35歳未満:7,000円
- 学科試験
- 6,000円
3級ウェブデザイン技能検定の受験資格
- 実技・学科試験
- ウェブの作成や運営に関する業務に従事している者及び従事しようとしている者
※1:当該実技試験が行われる日が、学科試験の合格日より2年以内である場合に限る。
※2:実務経験とは、ウェブの作成や運営に関する業務に携わった経験のことである。
※3:学校卒業、訓練修了については、卒業あるいは修了した該当科に協会が定めたウェブの作成や運営に関する科目等が含まれると協会が認めたものに限る。
取得にかかる費用
- 実技試験
- 35歳以上:5,000円、35歳未満:3,000円
- 学科試験
- 5,000円
ウェブデザイン技能検定はどんな人におすすめの資格?
ウェブデザイン技能検定は、未経験からWebデザイン業界に転職したい方や、Web職種の中でキャリアアップを目指す方におすすめの資格です。
似た検定としては「Webデザイナー検定」もありますが、ウェブデザイン技能検定のほうが国家資格であり、かつ資格の有効期限もないという違いがあります。2級を取得すれば最低限のWebデザイン知識・スキルを有している証明になり、1級であれば第一線で働ける人材であるという証明になるでしょう。
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
ウェブデザイン技能検定を実施・管理しているのは「特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会」です。受検申請の流れや受検申請期間、試験開催日、問い合わせ先については、下記の公式ホームページをご覧ください。
まとめ:ウェブデザイン技能検定は、Web業界への転職・就職に役立つ資格!
ウェブデザイン技能検定は、Webデザイナー、Webクリエイター、ホームページデザイナーなどの、Web職種に就くために必要な知識やスキルが問われる資格です。ネット社会になった近年、Web職種の求人募集は増加傾向にあり、取得できれば就職に役立つだけでなく、自分自身がホームページ制作をしたいときにも活躍することでしょう。まずは入門編として、3級から受検チャレンジをしてみてはいかがでしょうか。
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