スキンケアやメイク、ネイル、ヘアケアなど美容に関する知識を深めたい人におすすめなのが「日本化粧品検定」です。文部科学省も後援する資格ですが、取得するとどんな仕事に役立つのでしょう。この記事では日本化粧品検定の1級・2級・3級の特徴、試験の出題範囲、受験費用などを解説します。
日本化粧品検定とは、どんな資格?
日本化粧品検定とは文部科学省が後援する資格で、化粧品・美容に関する知識の普及と向上を目指した検定です。化粧品や美容、メイクアップについて、正しい専門知識を習得した人が日本化粧品検定有資格者となることができます。
協賛企業が500社を超えている検定試験でもあり、化粧品関連メーカー、原料、OEM、容器、卸などの企業が活用しています。
日本化粧品検定には、1級・2級・3級があります。各級の目安と試験で問われる内容は下記の通りです。
- 1級:化粧品の専門家を目指す
- 化粧品の中身や成分に加え、ボディケア、ヘアケア、ネイル、香り、オーラルケアといった幅広い化粧品知識に加え、さらに化粧品にまつわるルールなど専門的な知識を有する
- 2級:美容を語れる人を目指す
- 美容皮膚科学を中心に、スキンケア、メイクアップ、生活習慣美容、マッサージなどのトータルビューティーに関する知識を有する
- 3級:ワンランク上のキレイを目指す
- 間違えがちな化粧品や美容の知識について、正しい知識を有する
学ぶ知識・技術
日本化粧品検定を取得するためには、試験に合格する必要があります。
1級
1級の試験時間は60分です。正答率70%前後で合格です。合格基準は、問題の難易度によって多少の変動が見込まれます。1級出題範囲は、1級対策テキスト、2級・3級対策テキストです。試験範囲は下記のように構成されます。
- 化粧品科学
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- 化粧品の原料について
- スキンケア化粧品
- 男性肌の特徴
- メイクアップ化粧品の基本となる原料
- UVケア化粧品
- ベースメイクアップ化粧品
- ポイントメイクアップ化粧品
- アイメイクアップ化粧品
- ボディ化粧品について
- ヘアケア
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- 毛髪と頭皮の構造と機能
- 毛髪の変化とトラブル
- ヘアケア化粧品について
- ネイルケア
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- 爪の構造と機能
- ネイル化粧品とお手入れ方法
- 香り
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- 嗅覚のしくみと香りの種類
- オーラルケア
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- 口腔と歯の構造
- サプリメント
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- サプリメントの基礎知識
- 法律
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- 化粧品と医薬品医療機器等法
- 化粧品・薬用化粧品・医薬部外品の効能と効果
- 化粧品の広告やPRのための表示ルール
- 化粧品の全成分表示
- 安全性
-
- 化粧品の安全性を守るためのルール
- 化粧品を安全に保つために
- 化粧品と肌トラブル
- 化粧品の官能評価
- 官能評価の実施例
2級
2級の試験時間は50分です。正答率70%前後で合格です。合格基準は、問題の難易度によって多少の変動が見込まれます。2級出題範囲は2級・3級対策テキストです。試験範囲は下記のように構成されます。
- 美容皮膚科学
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- 皮膚の構造
- 皮膚のしくみと働き
- 皮膚の機能
- スキンケア
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- 肌タイプと見分け方
- 肌悩みの原因とお手入れ
- メイクアップ
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- メイクアップの基本テクニック
- 肌悩みに応じた化粧品の使い方
- 生活習慣美容
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- 肌を劣化させるさまざまな要因
- 紫外線が肌に与える影響
- 効果的なマッサージの必要性と方法
- 美しい肌をつくる生活習慣 (睡眠・食生活・運動・入浴)
3級
3級は無料で受験できるオンライン試験です。試験範囲は下記のように構成されています。
- 美容知識
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- クレンジングの基本
- 洗顔の基本
- 化粧水の基礎知識
- 乳液・クリームの基礎知識
- 美容液について知る
- 勘違いしがちな肌悩みの対処法
- スペシャルケアに関する素朴な疑問
- お手入れの基本手順を学ぼう
- スキンケアに関する素朴な疑問
- 日焼け止めの基本
- メイクアップの基本
- 化粧くずれの対処法
- 自分に似合う色の見つけ方
- 唇の皮むけの対処法
- まつ毛ケアのための基礎知識
- ボディケアの基本を学ぼう
- ボディケアに関する素朴な疑問
- ヘアケアの基本
- シャンプーの基礎知識
- 手や爪の特徴を学ぼう
- 日本と海外の化粧品の中身
日本化粧品検定対策講座を受講するには?
1級・2級の試験の合格対策として、日本化粧品検定協会が認定する試験対策講座を受講することができます。試験対策講座は全国の認定スクールで開催され、公式テキストに沿って内容が解説されます。
受講方法は対面講座とWeb通信講座があります。また、対策講座と検定試験を同日に受けられる「試験付き対策講座」も用意されています。
なお、日程や開講される講座の種類は認定スクールによって異なります。受講を検討している各認定スクールに確認しましょう。
日本化粧品検定で目指せる職業、就職先は?
日本化粧品検定を取得すると、下記の業界などへの就職・転職で自己アピールにつながります。
- 化粧品メーカー
- 化粧品原料の商社・卸
- OEM
- 化粧品容器製造業
- 化粧品販売会社
- コスメライター など
接客・販売、営業、企画、マーケティング、研究、編集・ライターなど幅広い触手で知識を活かせるでしょう。
日本化粧品検定を取得するとどんな悩みが解決できる?
日本化粧品検定を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 日本化粧品検定が解決できること
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- 美容に関する正しい知識を習得できる
- 誤った情報による被害やトラブルを防ぐ
- 美容を通して自己肯定感やQOLが上がる
日本化粧品検定の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
日本化粧品検定の受験資格に制限はありません。1級・2級の併願受験が可能です。
「日本化粧品検定特級 コスメコンシェルジュ」取得のメリットとは
日本化粧品検定には、特級 コスメコンシェルジュという資格も設けられています。
- 特級 コスメコンシェルジュの資格取得条件
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- 日本化粧品検定1級に合格していること
- 日本化粧品検定協会の会員であること
- 日本化粧品検定特級 コスメコンシェルジュ養成講座を受講し、所定の試験に合格していること
上記の条件を満たす人は、年に2回(3月・9月)に実施される養成講座受講と試験合格によって特級 コスメコンシェルジュの資格を取得できます。
なお、資格取得には下記の費用が必要です。
- 特級 コスメコンシェルジュの資格取得費用
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- 入会金:10,000円(不課税)
- 年会費:10,000円(不課税)
- 資格取得費用:29,700円(税込)内訳:16,500円(受講料)・13,200円(受験料)
取得にかかる費用
日本化粧品検定試験の受験料は、3級のオンライン試験は無料で受験できます。1級・2級に関しては受験料が必要です。
- 個人受験
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- 1級:13,200円(税込)
- 2級:8,800円(税込)
- 併願受験:198,000円(税込)
- 学校法人・その他団体受験
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- 1級:13,200円(税込)
- 2級:6,600円(税込)
法人正会員受験の場合は団体割引が適用されます。
日本化粧品検定試験の日程
日本化粧品検定の1級・2級試験は、5月と11月の年2回実施されます。なお、企業などによる団体受験の場合は、試験日や会場の設定が企業ごとに異なります。
日本化粧品検定はどんな人におすすめの資格?
日本化粧品検定は、コスメや美容が好きな人、コスメや美容に関心がある人なら誰でも受験できる資格試験です。コスメなどの美容製品を安全・安心に扱うためには、成分や法律に関する知識も必要です。資格取得は体系的な知識を学ぶきっかけになるでしょう。
資格取得で得た知識はご自身の美容に役立つのはもちろん、仕事のスキルアップやキャリアアップにも活かせます。文部科学省後援の資格ですので、国家資格でないものの信頼性が高いのもメリットです。
まずはオンラインの3級受験にチャレンジし、2級、1級合格を目指してステップアップするのがおすすめですよ。
- 日本化粧品検定の資格取得がおすすめな人
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- コスメや美容が好きな人
- 安心・安全にコスメ・美容を楽しみたい人
- 美容関係の仕事に就いている人
- 美容業界への就職を目指す学生
- 美容関連で起業・独立を考えている人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
日本化粧品検定を主催・運営しているのは、一般社団法人日本化粧品検定協会です。試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:美容やコスメに関する正しい知識を身に付けられる♪
近年はメンズ美容も広まり、化粧品をもっと深く理解したいという人も増えています。プライベートでも仕事でも、美容には正しい知識が欠かせません。日本化粧品検定を通して役立つ知識を身に付けましょう。
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