近年は高校生など学生が資格取得にチャレンジすることも珍しくありません。商業経済検定試験は全国商業高等学校協会が主催している民間資格。この記事では全国商業高等学校協会について、1級・2級・3級の特徴、試験の出題科目、資格取得のメリットなどを解説します。
商業経済検定試験とは、どんな資格?
商業経済検定試験とは、商業経済に関する知識および能力を検定する民間資格です。一般の人でも誰でも受験できますが、公益財団法人 全国商業高等学校協会が主催しているように、ビジネスに関心がある高校生や商業高校・商業科に在籍している高校生におすすめの資格でもあります。
- 1級
- マーケティング、経済活動と法、ビジネス経済A、ビジネス経済Bのうち、2科目を取得していること
- 2級
- マーケティング、経済活動と法、ビジネス経済A、ビジネス経済Bのうち、1科目を取得していること
- 3級
- ビジネス基礎を取得していること
学ぶ知識・技術
商業経済検定試験を取得するためには、検定科目を受験する必要があります。試験は筆記試験です。検定科目は、ビジネス基礎、マーケティング、経済活動と法、ビジネス経済A、ビジネス経済Bがあります。
各科目の学習目的と出題科目は下記のように定められています。
- ビジネス基礎
- 企業の経済活動をビジネスとしてとらえ、ビジネスが実際にどのように行われているかを学習
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- 商業の学習とビジネス
- ビジネスに対する心構え
- 経済と流通
- 取引とビジネス計算
- 企業活動
- 身近な地域のビジネス
- マーケティング
- 「顧客が満足する商品やサービス」を提供するための企業活動について学習
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- 現代市場とマーケティング
- 市場調査
- 製品政策
- 価格政策
- チャネル政策
- プロモーション政策
- 経済活動と法
- 経済活動や日常生活で必要とされる基本的な法律について学習
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- 経済社会と法
- 権利・義務と財産権
- 取引に関する法
- 会社に関する法
- 企業の責任と法
- ビジネス経済A
- ビジネスに必要な経済に関する基礎的なミクロ経済理論やマクロ経済理論の基礎的な知識を習得し、経済の仕組みや概念について学習。高等学校学習指導要領(平成22年5月)における科目名「ビジネス経済」の学習内容から出題
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- ビジネスと経済
- 需要と供給
- 価格決定と市場の役割
- 経済成長と景気循環
- 経済政策
- ビジネス経済B
- 産業構造の変化や国際化など、ビジネスに必要な経済に関する知識について学習。高等学校学習指導要領(平成22年5月)における科目名「ビジネス経済応用」の学習内容から出題
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- サービス経済化とサービス産業
- 経済の国際化
- 金融市場と資本市場
- 企業経営
- ビジネスの創造と地域産業の振興
試験では、ビジネスマネジメントからも出題されます。
- ビジネス・マネジメント
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- ビジネスとマネジメント
- 組織のマネジメント
- 経営資源のマネジメント
- 企業の秩序と責任
- ビジネスの創造と展開
商業経済検定試験で目指せる職業、就職先は?
商業経済検定試験を取得したことで就職や転職に直接的に役立つとは言えません。ただし、商業経済検定試験とリテールマーケティング(販売士)検定試験はリンケージ制度が設けられており、商業経済検定試験の「ビジネス基礎」と「マーケティング」の合格者は、販売士検定試験3級試験の「マーケティング」が免除されるなどの措置が取られています。
リンケージ制度を活用し、大学や短大への推薦入試を有利にできることもあります。
商業経済検定試験を取得するとどんな悩みが解決できる?
商業経済検定試験を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 商業経済検定試験が解決できること
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- 新聞などから時事を読み取ることができる
- 経済用語や法律用語を理解し、社会の状況を読み取ることができる
- 国内外の情勢や課題について理解を深めることができる
商業経済検定試験の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
商業経済検定試験の受検資格に制限はありません。なお、高校生が受験する場合は原則、在籍している学校を通して受験を申し込みます。
商業経済検定試験は、一度の試験で複数の科目を受験可能です。
取得にかかる費用
商業経済検定試験の受験料は、1科目につき1,300円(税込)です。
商業経済検定試験の日程
商業経済検定試験は、年に一回実施されます。
商業経済検定試験はどんな人におすすめの資格?
商業経済検定試験は、ビジネスに関心がある高校生におすすめの資格です。高校在学中5科目に合格した場合、全科目合格表彰として賞状と賞品が贈呈されます。なお、5科目合格については卒業時に申請する必要があります。
商業経済検定試験とリテールマーケティング(販売士)検定試験は、2006年からリンケージ制度が設けられています。そのため、販売士の資格取得を目指す人が基礎力を上げるために商業経済検定試験を取得するのもおすすめです。販売士試験での試験免除も受けられます。
- 商業経済検定試験の資格取得がおすすめな人
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- 商業高校や商業科に在籍している高校生
- ビジネスに興味がある人
- 販売士の資格取得を目指す人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
商業経済検定試験を主催しているのは、公益財団法人 全国商業高等学校協会です。試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:商業経済検定試験は高校生におすすめのビジネス系資格!
商業経済検定試験は高校生でもチャレンジしやすいビジネス系の資格。在学中から将来のことを考えて資格取得を検討してみてはいかがでしょう。
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