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臨床心理士の資格を取るとどんなメリットがある?

臨床心理士の資格取得法 やりがい・夢を与える

ストレスマネジメントやメンタルヘルスが重要な時代になりましたが、心の悩みの解決をサポートする「臨床心理士」はどんな資格なのでしょう。この記事では民間資格の臨床心理士について、筆記試験と面接試験の概要、受験資格、臨床心理士の資格を活かせる仕事などについて解説します。

臨床心理士とは、どんな資格?

臨床心理士とは、心の問題に取り組む心理専門職を指します。臨床心理士の試験は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が実施している民間資格です。臨床心理士の試験の合格者は、令和3年度で累計4万人近くになっています。臨床心理士の資格所有者は臨床心理学に基づく知識や技術を活かし、メンタルヘルスの問題や悩みにアプローチします。

臨床心理士に求められる専門行為は、大きく分けて下記の4種類があります。

  1. 種々の心理テスト等を用いての心理査定技法や面接査定に精通していること。
  2. 一定の水準で臨床心理学的に関わる面接援助技法を適用して、その的確な対応・処置能力を持っていること。
  3. 地域の心の健康活動に関わる人的援助システムのコーディネーティングやコンサルテーションにかかわる能力を保持していること。
  4. 自らの援助技法や査定技法を含めた多様な心理臨床実践に関する研究・調査とその発表などについての資質の涵養が要請されること

上記のほかの職務もありますが、クライアントの心に寄り添うことが臨床心理士に求められます。また、臨床心理士は資格取得後に「臨床心理士倫理綱領」の遵守、5年ごとの資格更新制度が必要です。

学ぶ知識・技術

臨床心理士の資格を取得するためには、一次試験と二次試験に合格し、資格交付・登録をする必要があります。

一次試験(筆記)

臨床心理士の資格試験では、まず一次試験を受験します。

多肢選択方式試験
  • 問題数:100問
  • 試験時間:2時間30分
  • 出題内容:心理学の基礎的設問、臨床心理士の基本業務(臨床心理査定・臨床心理面接・臨床心理的地域援助・それらの研究調査)に関する基礎的・基本的な専門知識、臨床心理士に関する倫理・法律等の基礎知識、臨床心理士の基本的な姿勢や態度 など
論文記述試験
  • 試験時間:1時間30分
  • 出題内容:心理臨床に関する1題のテーマについて、所定の解答用紙に1,001字以上1,200字以内の範囲内で論述記載すること

多肢選択方式試験の成績が一定の水準に達した受検者は、二次試験に進むことができます。

二次試験(面接)

2名の面接委員による「口述面接試験」です。受験者を個別に時間を指定し、二次試験が実施されます。専門知識や技術の習得度の確認のほか、臨床心理士としての基本的な姿勢や態度、専門家として最低限備えておくべき人間関係能力の実際が問われます。

資格交付・登録

資格審査に合格した受検者には、合格通知が付与されます。その後、資格認定証書の交付手続きを所定期日までに完了した場合、協会から「臨床心理士」の資格認定証書と資格登録証明書(本人の顔写真が記載されたIDカード)が発行されます。

手続きが完了して資格認定された後は、『日本臨床心理士名簿一覧(認定協会発行)』に当該者の氏名などが登録されます。登録された情報は、関係機関(大学、研究所、関係官庁、施設等)などに送付されます。これを、臨床心理士有資格者の公告といいます。

臨床心理士で目指せる職業、就職先は?

臨床心理士の資格を取得すると、教育、医療、司法、福祉、産業など幅広い業界への就職・転職に役立ちます。

  • 学校・自治体(スクールカウンセラーとして)
  • 病院など医療福祉施設
  • 保健所
  • 児童相談所
  • 療育センター
  • 福祉センター
  • 家庭裁判所
  • 少年鑑別所
  • 児童自立支援施設
  • 企業(相談室のカウンセラーやコンサルタントとして)
  • ハローワーク など

臨床心理士を取得するとどんな悩みが解決できる?

臨床心理士の資格を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。

臨床心理士が解決できること
  • 臨床心理の知識を活用し、心の問題の解決策をクライアントと一緒に探す
  • 心の問題に関して、行政など関係機関と連携してサポートする

臨床心理士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)

臨床心理士の認定試験を受けるには、公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会が定めた7種の受験資格基準のいずれかに該当していること、所定の必要証明資料を提出することが必要です。

  1. 協会が認可する第1種指定大学院(修了後の心理臨床経験不要)を修了し、受験資格取得のための所定条件を充足している者(新1種指定校)
  2. 協会が認可する第1種指定大学院を修了し、修了後1年以上の心理臨床経験を含む受験資格取得のための所定条件を充足している者(旧1種指定校)
  3. 協会が認可する第2種指定大学院を修了し、修了後1年以上の心理臨床経験を含む受験資格取得のための所定条件を充足している者(新2種指定校)
  4. 協会が認可する第2種指定大学院を修了し、修了後2年以上の心理臨床経験を含む受験資格取得のための所定条件を充足している者(旧2種指定校)
  5. 学校教育法に基づく大学院において、臨床心理学またはそれに準ずる心理臨床に関する分野を専攻する専門職学位課程を修了した者(専門職大学院)
  6. 諸外国で上記1.または3.のいずれかと同等以上の教育歴および日本国内における2年以上の心理臨床経験を有する者
  7. 医師免許取得者で、取得後2年以上の心理臨床経験を有する者

なお、心理臨床経験とは、教育相談機関、病院等の医療施設、心理相談機関等で心理臨床に関する従業者(心理相談員、カウンセラー等)として勤務した経験が基準として定められています。 有給を原則とするため、ボランティアや研修員などで働いた経験は、心理臨床経験として認められません。

取得にかかる費用

臨床心理士の試験を受験するためには申請書類の購入と提出が必要です。申請書類は一部1,500円です。

臨床心理士試験の日程

臨床心理士の資格審査は、年に一度実施されます。一次試験(筆記試験)と二次試験(口述面接試験)は、例年10月から12月にかけて東京で実施されています。

臨床心理士はどんな人におすすめの資格?

臨床心理士の有資格者は、教育、医療、司法、福祉、産業など、幅広いフィールドで働くことを目指せます。現代社会ではストレスに悩む人が少なくありません。多様化し、変化の激しい社会で心の問題に直面する人もいます。

臨床心理士は、知識を適切に活用してクライアントの心の問題解決をサポートすることが仕事です。深刻な悩みに寄り添いつつ、知識に基づいて解決策を考える分析力や客観的視点が求められるでしょう。

臨床心理士の年収は、370万円~450万円が目安です。メンタルヘルスの専門職ではありますが、国家資格の医師免許を持つ精神科医と比較すると年収は低めです。

臨床心理士の資格取得がおすすめな人
  • メンタルヘルスに関心がある人
  • 心理学に関心がある人
  • ヒアリング能力・コミュニケーション能力が高い人
  • 守秘義務や個人情報保護を遵守できる人

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

臨床心理士の資格試験を主催しているのは、公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会です。試験の詳細や申込については下記URLから確認してください。

▼ 公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会

まとめ:臨床心理士はクライアントの心に寄り添うことが重要

近年はメンタルヘルスが身近になり、臨床心理士やカウンセラーの仕事に関心を持つ人も増えてきています。臨床心理士はクライアントの心に寄り添い、悩みの解決策を一緒に考えるのが仕事です。興味がある人は資格取得を目指してみてくださいね。

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