コンサルタントの仕事はさまざまな分野がありますが、「消費生活コンサルタント」は消費者の相談に乗ったり、企業や団体の消費者対応を行うコンサルタントです。この記事では消費生活コンサルタントの養成講座の概要、受講資格などについて解説します。
消費生活コンサルタントとは、どんな資格?
消費生活コンサルタントとは、商品やサービスの適切な評価を行うことができ、法律知識をもとに消費者の相談に対応したり、トラブルの解決のサポートを行う資格です。企業や団体の消費者対応を行う消費生活コンサルタントもいます。
消費生活コンサルタント資格は、1962年にスタートしました。これまでに約3,100名(2023年時点)の有資格者が全国で活動し、消費者などの相談に対応しています。
学ぶ知識・技術
消費生活コンサルタントの資格を取得するためには、申込時に書類提出(履歴書・課題)、面接審査を経て、養成講座を受講する必要があります。
養成講座では下記のカリキュラムで学習を進めます。
- 1.消費生活に関連する法律や制度
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- 消費者基本法の概要
- 民法の基礎知識(契約)
- 消費者契約法の概要
- 消費者団体訴訟制度の役割
- 特定商取引法の概要
- 割賦販売法の概要
- 製品安全の基礎知識
- 電子商取引と情報通信
- 食品表示の基礎知識
- 貸金業法と多重債務被害
- 景品表示法の概要
- 2.商品・サービスに関わる知識
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- インターネットトラブル
- 決済サービスの概要
- 金融商品と法律の基礎知識
- 衣料品とクリーニングの知識
- 住宅の契約について
- 3.その他消費生活に関わる知識
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- 消費者運動の歴史・活動の意義
- 消費者教育の意義と役割
- 消費者行政機関の役割
- 環境問題の基礎知識
- 消費生活相談の実務
- 消費者啓発の手法
資格付与の条件は、講座の出席数、卒業論文(作成・発表)、筆記試験の各基準を満たすことです。
消費生活コンサルタントで目指せる職業、就職先は?
消費生活コンサルタントの資格を取得すると、下記の職種や業界でその知識とスキルを発揮できます。
- 各種講座の講師
- 消費生活の相談員・啓発員
- 企業・団体のカスタマーサービス
- 地域のサポーター
- 行政の非常勤職員 など
消費生活コンサルタントを取得するとどんな悩みが解決できる?
消費生活コンサルタントの資格を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 消費生活コンサルタントが解決できること
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- 複雑化する商品やサービスについて、確かな評価ができる
- 企業や団体の消費者対応をサポートし、信頼やブランドを守る
消費生活コンサルタントの資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
消費生活コンサルタントの養成講座の受講資格に、年齢や実務経験などの制限はありません。消費生活に関心を持ち、消費者問題の基礎を体系的に学びたい人であれば、誰でも受講可能です。
ただし受講の申し込みでは提出課題と面接が課されますので、応募要項をしっかりと読んで準備してください。
取得にかかる費用
消費生活コンサルタントの養成講座の受講料は、160,000円(税込)です。
消費生活コンサルタント養成講座の日程
消費生活コンサルタントの養成講座は、オンライン講義と東京会議での講習実施があります。
消費生活コンサルタントはどんな人におすすめの資格?
近年はたくさんの商品やサービスが世の中に流通していますが、同時に商取引のトラブルなども発生しています。消費生活コンサルタントは、商品やサービスを適切に評価し、トラブルが発生したときは法律知識に基づいて相談対応することが可能です。
消費生活コンサルタントの養成講座の受講者は20代~70代と幅広く、学生や社会人が受講しています。消費生活コンサルタントの養成講座で得た知識は、ご自身の消費活動のためにもなりますし、地域の人の消費活動のサポートにもなり、社会貢献にもつながります。
- 消費生活コンサルタントの資格取得がおすすめな人
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- 消費者の権利を守るサポートをしたい人
- 商品やサービスを正しく評価する力を習得したい人
- 消費生活相談員(国家資格)取得を目指す人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
消費生活コンサルタントの資格を認定しているのは、一般財団法人 日本消費者協会です。講座の申込や詳細については、下記URLから確認してください。
まとめ:商取引トラブルの解決をサポートする力を習得!
商品の購入やサービスの利用では、さまざまなトラブルが起こります。消費生活コンサルタントは、トラブル解決をサポートする専門家。興味がある人は資格取得を検討してみてくださいね。
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