声を使う職業、人前でプレゼンや説明をする機会が多い人におすすめの資格が「朗読検定」です。この記事では朗読検定の1級・準1級・2級・準2級・3級・4級それぞれの認定条件、朗読検定が役に立つ職種などを解説します。
朗読検定とは、どんな資格?
朗読検定とは、「声を出す日本語表現のテスト」です。一般社団法人 日本朗読検定協会が主催する民間資格で、HPでは朗読のことを下記のように説明しています。
- 朗読検定における朗読とは
- 朗読とは、聞き手に伝達する意思をもって、文字で書かれた情報を音読すること
また、演技をしたり、劇的に読むことを朗読というわけではないことがHP上で説明されています。
朗読検定には、1級・準1級・2級・準2級・3級・4級の等級が設けられています。
- 1級
- 朗読検定1級合格者は究極の朗読表現者と考えられており、最難関のレベル
- 準1級
- 1級と同様に最難関レベル。テクニカルなだけでなく、客席の心を掴むことができる、ハイレベルな朗読表現者
- 2級
- 対面朗読力を身に付けた、中上級の朗読表現者
- 準2級
- 朗読中級者
- 3級
- 脱初級者
- 4級
- 初級者
学ぶ知識・技術
朗読検定を取得するためには、各級の認定条件を満たす必要があります。
1級の認定条件
1~4の手順全てを満たすこと。および朗読検定2級に合格することが必要です。
- 青空文庫朗読コンテスト 【一般の部/認定講師の部】の予選に応募
- 【一般の部/認定講師の部】の予選を通過(通過できなかった場合、1へ)
- 【一般の部/認定講師の部】の本選に出場
- 【一般の部/認定講師の部】の本選で、全ての審査員の持ち点の90%以上を獲得した上で金賞を受賞
準1級の認定条件
1~4の手順全てを満たすこと。および朗読検定2級に合格することが必要です。
- 青空文庫朗読コンテスト 【一般の部/認定講師の部】の予選に応募
- 【一般の部/認定講師の部】の予選を通過(通過できなかった場合、1へ)
- 【一般の部/認定講師の部】の本選に出場
- 【一般の部/認定講師の部】の本選で、三賞のいずれかを受賞(金賞、銀賞、銅賞)
2級の認定条件
朗読検定準2級に合格していること。筆記試験および実技試験で、それぞれ8割以上の点数を獲得することが必要です。
- 試験で問われる力
-
- 一人称の作品および、複数の人物が登場する作品を、人前で聞き手に伝わるよう読めること
- 共通語アクセントを、ほぼマスターしていること
- 鼻濁音、母音の無声化などの音声技能を、ほぼマスターしていること
- 強調表現を使って読めること
準2級の認定条件
筆記試験および実技試験で、それぞれ8割以上の点数を獲得することが必要です。
- 試験で問われる力
-
- 一人称の作品および、複数の人物が登場する作品を、聞き手に伝わるよう読めること
- 共通語アクセントを、ほぼマスターしていること
- 鼻濁音、母音の無声化などの音声技能を、ほぼマスターしていること
- 強調表現を使って読めること
3級の認定条件
筆記試験および実技試験で、それぞれ8割以上の点数を獲得することが必要です。
- 試験で問われる力
-
- 語りと台詞の部分を聞き手が区別できるよう読めること
- 概ね明瞭な発音で読めること
- 共通語アクセントを理解し、概ね正しいアクセントで読めること
- 強調表現を使って読めること
4級の認定条件
筆記試験および実技試験で、それぞれ8割以上の点数を獲得することが必要です。
- 試験で問われる力
-
- 語り文を聞き手が理解できるよう読めること
- 概ね明瞭な発音で読めること
- 概ね腹式発声が出来ていること
朗読検定で目指せる職業、就職先は?
朗読検定を取得したことが就職や転職に直接的に役立つとはいえませんが、接客や営業、アナウンサーなど、声を出してコミュニケーションをする職種の仕事に役立つでしょう。
朗読検定を取得するとどんな悩みが解決できる?
朗読検定を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 朗読検定が解決できること
-
- 朗読を通して、聞き手の国語力の育成をサポートする
- 発声が鍛えられ、相手が聞き取りやすい話し方ができるようになる
朗読検定の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
朗読検定の受験資格は、小学校1年生以上であることです。ただし、各級の受験の目安として、HP上で下記のように発表されています。
- 1級
- 大学生以上。朗読上級者向け。※高校生は、青空文庫朗読コンテスト高校生の部に応募可
- 準1級
- 大学生以上。朗読上級者向け。※高校生は、青空文庫朗読コンテスト高校生の部に応募可
- 2級
- 大学生以上。朗読中上級者向け。
- 準2級
- 高校生以上。朗読中上級者向け。
- 3級
- 中学2年生以上。朗読初級者~中級者向け。
- 4級
- 中学1年生以上。朗読初級者向け。
取得にかかる費用
朗読検定の試験料は、各級で次のように定められています。
- 1級:3,300円(税込)
- 準1級:3,300円(税込)
- 2級:ABそれぞれ13,200円(税込)
- 準2級:ABそれぞれ8,800円(税込)※学生は7,700円(税込)
- 3級:ABそれぞれ6,600円(税込)※学生は5,500円(税込)
- 4級:4,400円(税込)※学生は3,300円(税込)
朗読検定はどんな人におすすめの資格?
朗読検定は、人前で発表する機会がある営業職や企画職、教職、接客業、アナウンサーなどの人のスキルアップに役立つ資格です。滑らかに言葉を発声することができるようになると、相手に伝わりやすく話せるようになるでしょう。
図書館の司書や朗読ボランティアの人にとっても、読み聞かせや朗読のスキルアップにつながります。
- 朗読検定の資格取得がおすすめな人
-
- 人前に立って説明することが多い人
- 接客業に携わる人
- 朗読ボランティアに関心がある人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
朗読検定を主催しているのは、一般社団法人 日本朗読検定協会です。試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:朗読検定はさまざまな職種に役立つスキルを磨ける資格♪
相手に伝わる話し方を身に付けたい人、声の印象をアップさせたい人は朗読検定を受験することでヒントを得られるかもしれません。興味がある人は受験を検討してみてくださいね。
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