情報技術系の資格はたくさんありますが、パソコンや情報セキュリティなどの知識を習得したい人は「パソコン整備士」という民間資格もあります。この記事では、パソコン整備士について1級~3級の違い、試験の概要、受験資格・受験料、資格取得が役立つ職種などを解説します。
パソコン整備士検定とは、どんな資格?
パソコン整備士とは、パソコンのソフトウェア、ハードウェア、個人情報の保護、情報倫理の知識を習得した人が取得できる民間資格です。パソコンを扱う職種の人やパソコンスクールの講師、メンテナンス会社の人の仕事に役立つ資格といえます。
パソコン整備士検定には1級から3級までのレベル分けがされています。
- 1級
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- 企業内LANの構築・導入・管理およびトラブル対応知識と技術
- 情報倫理規定を理解し、情報セキュリティ技術を修得
- 2級
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- 家庭での利用で、数台のパソコンをネットに接続する知識と技術
- 情報倫理関連法規に関する基本的な知識
- 3級
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- 個人利用でパソコンのトラブルの原因が把握できる知識
- 最低限必要とされる情報倫理(ネチケット)を修得
学ぶ知識・技術
パソコン整備士の資格を取得するには、各級の試験に合格する必要があります。
1級
1級の試験の概要は下記のように定められています。
- 出題数・試験時間
- CBT多肢選択式80問、試験時間90分
- 出題範囲
- パソコン整備士テキストから70%、応用問題としてテキスト外から30%が出題
- サーバー構成
- サーバー運用と保守
- ネットワーク
- 情報管理
- トラブルシューティング
- 合格基準
- 正答率80%以上
2級
2級の試験の概要は下記のように定められています。
- 出題数・試験時間
- CBT多肢選択式80問、試験時間90分
- 出題範囲
- パソコン整備士テキストから70%、応用問題としてテキスト外から30%が出題
- パソコンの構成要素
- ネットワーク構築
- インターネットセキュリティ
- トラブルシューティング
- 法令の遵守
- 合格基準
- 正答率70%以上
3級
3級の試験の概要は下記のように定められています。
- 出題数・試験時間
- CBT多肢選択式80問、試験時間90分
- 出題範囲
- パソコン整備士テキストから80%、応用問題としてテキスト外から20%が出題
- パソコンのハードウェア
- パソコンのソフトウェア
- インターネットへの接続
- インターネットセキュリティ
- トラブル対応
- 情報倫理
- 合格基準
- 正答率70%以上
パソコン整備士検定で目指せる職業、就職先は?
パソコン整備士検定を取得すると、下記の職種への就職や転職で自己アピールにつながるでしょう。
- PC販売店
- 家電量販店のIT・PC担当
- 社内SE
- カスタマーサポートエンジニア
- パソコンインストラクター
- PCを扱うクリエイター など
パソコン整備士検定を取得するとどんな悩みが解決できる?
パソコン整備士検定の資格を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- パソコン整備士検定が解決できること
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- パソコンに関する困りごとを解決し、業務効率を向上させる
- 情報セキュリティを遵守し、消費者や従業員の情報を守る
パソコン整備士検定の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
パソコン整備士検定の受験資格は、下記のように定められています。
- 1級・2級
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- 下位級に合格していること
- パソコン整備士協会活動会員であること(3級合格後に入会手続きをしており、かつ過去に年会費の未納期間がないこと)
2級は3級と同時に申し込むことができますが、その場合の受験日は同月内に限られます。また、2級の合格認定を受けるためには3級に合格していることが必要です。
- 3級
- 誰でも受験可能
ただし3級の資格認定の要件として、3級合格と活動会員としての入会が必要です。入会手続きは、3級合格後でも可能です。
取得にかかる費用
パソコン整備士検定の受験料は、6,600円(税込)です。入会費用は下記のように定められています。
- 入会費用
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- 2,000円(入会金)
- 5,000円(年会費)
- 3,000円(IDカード・認定証発行・登録費用)
年会費のみ毎年発生します。ただし「学校教育法」に定める学校の学生は、在学証明書または学生証(有効期限記載面も含む)のコピーを提出することで、入会金・年会費が免除されます。
パソコン整備士検定試験の日程
パソコン整備士検定試験は、年末年始を除いて随時実施されています。試験会場は、全国の共通会場(テストセンター)ですので、試験のスケジュールはテストセンターの空席状況によっても異なるでしょう。
パソコン整備士検定はどんな人におすすめの資格?
パソコン整備士の資格は、基本情報技術者試験などの情報技術関連の資格と比較すると、就職や昇進に直接的に役立つ資格ではありません。ただし、子どもから高齢者までパソコンを使用する時代において、パソコンやITに関する知識を習得したパソコン整備士は頼りになる存在となるでしょう。
パソコン整備士の資格を取得すると、仕事のみならず趣味でパソコンを使用するときにも役立ちます。
- パソコン整備士検定の資格取得がおすすめな人
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- パソコンやITを駆使する会社で働く人
- パソコンインストラクターなどの仕事に就いている人
- 趣味でパソコンをよく使う人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
パソコン整備士検定を主催しているのは、株式会社CBTSです。試験の詳細や申込については下記URLから確認してください。
まとめ:パソコン整備士は仕事にも趣味にも役立つ可能性あり!
IT業界で働くならば基本情報技術者試験などの専門知識とスキルを習得するのがおすすめですが、パソコンや情報セキュリティについて今よりも詳しく知りたい人は、まずはパソコン整備士の資格取得を目指すのも役立ちますよ。
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