仕事ではパソコンを使うことが多く、特にWordやExcelなどのアプリケーションのスキルは必須といえます。この記事では、マイクロソフトオフィスのスキルを問う「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」について紹介します。
試験の概要や試験の対象となるバージョン、受検資格、MOS取得のメリットを確認していきましょう。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)とは、どんな資格?
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)とは、ExcelやWordなどマイクロソフトオフィス製品を使用するスキルについて客観的に測定する試験です。MOSは、マイクロソフトオフィス製品のスキルに関してマイクロソフトが認定する唯一の資格です。
MOSは世界的に実施されている試験であり、世界共通のパソコンスキルとして広く認知されています。MOSが実施しているのは、Windows版オフィスの試験です。Mac版オフィス製品の試験は実施されていません。
下記のマイクロソフトオフィスのアプリケーションについて、バージョンごとに資格を取得できます。
- Word(文書作成ソフト)
- Excel(表計算ソフト)
- PowerPoint(プレゼンテーションソフト)
- Access(データベース管理ソフト)
- Outlook(電子メール・情報管理ソフト)
MOSは科目ごとに独立した試験です。1科目ごとに認定されますので、どの科目・どのスキルが必要かを考えて受験するのがおすすめです。
MOSを取得すると、その科目ごとに「スペシャリストレベル(一般)」の能力を有していることを証明できます。Word、Excel、Accessは上級の「エキスパートレベル(上級)」も用意されています。
- スペシャリストレベル(一般)
- マイクロソフトオフィス製品の使用に関する、一般的なスキルを証明する
- エキスパートレベル(上級)
- マイクロソフトオフィス製品の使用に関する、より高度なスキルを証明する
スペシャリストレベル(一般)とエキスパートレベル(上級)は、出題範囲がほとんど重複していません。つまりエキスパートレベル(上級)を取得したからといって、スペシャリストレベル(一般)のスキルを取得したことにはなりません。
学ぶ知識・技術
MOSを取得するためには、試験に合格する必要があります。試験は筆記試験ではなく、実技試験のみです。実技試験では、実際のアプリケーションをパソコンで操作します。
マイクロソフトオフィス製品は、バージョンごとに新しい機能が追加・改良されます。MOSでは、下記のバージョンごとに試験を実施します(2022年時点)。
Word(文書作成ソフト)
- 一般レベル
- 文字サイズやフォントの変更、表の作成・編集、作成した文書の印刷など、Wordでの基本的な編集機能の理解度を問う
- Word 365&2019
- Word 2016
- Word 2013
- 上級レベル(エキスパート)
- スタイル機能や目次・索引作成などの長文機能、他のアプリケーションソフトからのデータ取り込みなど、Wordでの高度な機能の理解度を問う
- Word 365&2019 エキスパート
- Word 2016 エキスパート
- Word 2013 エキスパート Part1
- Word 2013 エキスパート Part2
Excel(表計算ソフト)
- 一般レベル
- 数式や基本的な関数の作成、セルの書式設定、グラフ作成など、Excelでの基本的な操作の理解度を問う
- Excel 365&2019
- Excel 2016
- Excel 2013
- 上級レベル(エキスパート)
- ピボットテーブルなどのデータ分析、条件付き書式や入力規則の設定、マクロの作成・編集など、Excelの高度な機能の理解度を問う
- Excel 365&2019 エキスパート
- Excel 2016 エキスパート
- Excel 2013 エキスパート Part1
- Excel 2013 エキスパート Part2
PowerPoint(プレゼンテーションソフト)
- 一般レベル
-
- PowerPoint 365&2019
- PowerPoint 2016
- PowerPoint 2013
Access(データベース管理ソフト)
- 一般レベル
-
- Access 2016
- Access 2013
- 上級レベル(エキスパート)
-
- Access 365&2019 エキスパート
Outlook(電子メール・情報管理ソフト)
- 一般レベル
-
- Outlook 365&2019
- Outlook 2016
- Outlook 2013
合格基準
合格基準の目安は、1000点満点で550点~850点の範囲です。科目によってはこの範囲に当てはまらないことがあります。
試験科目は個々に独立していますので、最初から上級レベル(エキスパート)を受験することも可能です。資格のバージョンアップ・更新制度はありません。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)で目指せる職業、就職先は?
MOSを取得すると、下記の職種の就職・転職に役立てることができるでしょう。
- 経理・総務・人事などバックオフィス部門
- 営業
- 管理職・チームリーダー
- 小売り(売上管理・在庫管理)
- 法律事務所・税理士事務所のスタッフ
- データ入力
上記の職種以外でも、パソコンを使った事務処理やデータ管理が必要な仕事はたくさんあります。MOSを取得していると、仕事に必要なパソコンスキルを有していることを証明できます。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)を取得するとどんな悩みが解決できる?
MOSを取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)が解決できること
-
- パソコンを使った業務の作業効率が向上する
- データ管理を効率的に行うことができる
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
MOSの受験資格に制限はありません。ただし、受験する日に小学生もしくは小学生よりも年齢が低い人は、受験に保護者の同意が必要です。スペシャリスト(一般)レベルに合格していなくても、エキスパート(上級)レベルを受験できます。
MOSの資格に有効期限はありません。ただしバージョンの更新制度はありませんので、新しいバージョンの資格を取得したい場合は、そのバージョンの試験を受験してください。
取得にかかる費用
MOSの受験費用は下記のように定められています。
Word(文書作成ソフト)
- 一般レベル(Word 365&2019・Word 2016・Word 2013)
-
- 一般価格:10,780円(税込)
- 学割価格:8,580円(税込)
- 上級レベル(Word 365&2019 エキスパート・Word 2016 エキスパート)
-
- 一般価格:12,980円(税込)
- 学割価格:10,780円(税込)
- 上級レベル(Word 2013 エキスパート Part1・Word 2013 エキスパート Part2)
-
- 一般価格:10,780円(税込)
- 学割価格:8,580円(税込)
Excel(表計算ソフト)
- 一般レベル(Excel 365&2019・Excel 2016・Excel 2013)
-
- 一般価格:10,780円(税込)
- 学割価格:8,580円(税込)
- 上級レベル(Excel 365&2019 エキスパート・Excel 2016 エキスパート)
-
- 一般価格:12,980円(税込)
- 学割価格:10,780円(税込)
- 上級レベル(Excel 2013 エキスパート Part1・Excel 2013 エキスパート Part2)
-
- 一般価格:10,780円(税込)
- 学割価格:8,580円(税込)
PowerPoint(プレゼンテーションソフト)
- 一般レベル(PowerPoint 365&2019・PowerPoint 2016・PowerPoint 2013)
-
- 一般価格:10,780円(税込)
- 学割価格:8,580円(税込)
Access(データベース管理ソフト)
- 一般レベル(Access 2016・Access 2013)
-
- 一般価格:10,780円(税込)
- 学割価格:8,580円(税込)
- 上級レベル(Access 365&2019 エキスパート)
-
- 一般価格:12,980円(税込)
- 学割価格:10,780円(税込)
Outlook(電子メール・情報管理ソフト)
- 一般レベル(Outlook 365&2019・Outlook 2016・Outlook 2013)
-
- 一般価格:10,780円(税込)
- 学割価格:8,580円(税込)
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)試験の日程
MOSの試験は、全国1700の試験会場で毎日実施されています。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)はどんな人におすすめの資格?
マイクロソフトオフィス製品は、あらゆる業界・あらゆる職種で使用されています。MOSを取得すると、業務をこなすためのパソコンスキルを十分に取得していることを証明できるでしょう。
社会人だけではなく、学生にとってもMOSは役立ちます。MOSを取得していると、レポートやプレゼンテーション資料の作成を効率的に進めることができます。
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)の資格取得がおすすめな人
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- マイクロソフトオフィス製品を使用するバックオフィス部門の人
- プレゼン資料を作成する営業職
- 部署の管理をするマネジメント職
- 売上や在庫の管理者
- レポートや資料を作成する学生
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
MOSの試験を管理しているのは、株式会社 オデッセイ コミュニケーションズです。マイクロソフトオフィスは、MOSを認定しています。
試験の詳細や申込については下記HPから確認してください。
まとめ:MOSはさまざまな業界・職種に役立つパソコンスキルの資格!
MOSを取得すると、さまざまな業界の仕事に役立つパソコンスキルが身に付きます。日常的にパソコンを使用するバックオフィス、営業職などの仕事を効率的に進めることができるでしょう。学生が取得するとレポート作成などに役立ちます。パソコンスキルの向上を目指す人は、MOSの取得を検討してみてくださいね。
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