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パン製造技能士の資格を取るとどんなメリットがある?

パンを焼き開店準備を進めるパン製造技能士 やりがい・夢を与える

現代の日本人にとって、主食のひとつといえるのが「パン」です。焼きたてふわふわの食感がたまらなく好き、という方も多いのではないでしょうか。今回はそんなパンを作るための国家資格「パン製造技能士」について、取得の方法やメリットなどをお伝えしていきます。

パン製造技能士とは、どんな資格?

パン製造技能士とは、パンの種類や栄養、パン生地の発酵方法など、パンを作る上で欠かせない知識と技術を持つことを証明する国家資格です。都道府県職業能力開発協会が実施する「パン製造技能士検定試験」に合格した者が、パン製造技能士を名乗ることができます。

パン製造技能士はパン業界での知名度が高く、信頼されている資格で、「特級」「1級」「2級」と3つの等級があります。

学ぶ知識・技術

パン製造技能士検定試験に合格するには、等級ごとに下記の知識・技術を習得する必要があります。

パン製造技能士検定試験(特級)

学科試験
  • 工程管理:生産活動の流れ、生産の形態、工程管理の役割、日程計画、現品管理(製品管理・資材管理)、進度管理、余力管理、在庫管理
  • 作業管理:作業の標準化、方法研究、作業測定の方法、作業改善
  • 品質管理:品質管理の考え方、総計の基礎知識、品質管理手法及びその活用、管理図の種類及びその活用、抜取検査の種類及びその活用
  • 原価管理:原価管理の考え方、原価構成要素、原価低減及びその評価
  • 安全衛生管理及び環境の保全:安全衛生管理、環境保全、公害防止
  • 作業指導:教育訓練計画のたて方及び教育訓練の実施、仕事の教え方、改善の仕方、人の扱い方、教育訓練の方法
  • 設備管理:設備管理の考え方、設備点検の方法、不良事項の原因及びその徴候、設備診断、設備と環境の関係
  • パン製造に関する現場技術:食品及び食品衛生、表示、自動生産システム、自動生産システムの構成機器、ミキシング・発酵及び熱加工の理論、ミキシング・発酵・仕上げ及び熱加工の方法、包装及び保存の方法、パンの材料の種類・性質及び用途、測定機器及び検査機器の種類・用途及び使用方法
実技試験
  • 工程管理
  • 作業管理
  • 品質管理
  • 原価管理
  • 安全衛生管理
  • 作業指導
  • 設備管理

特級の実技試験は、パンを作るのではなく、パンを作る工程を管理できるか、品質の管理ができるかという内容のペーパーテストになります。管理職としてのスキルを問う試験です。

パン製造技能士検定試験(1級)

学科試験
  • 食品一般:栄養及び食品衛生の基礎理論
  • パン一般:パンの種類及び特徴、パン関連食品の種類及び特徴
  • パン製造法:パンの製造に使用する機械・装置及び器工具の種類・用途及び使用方法、ミキシング・発酵及び熱加工の基礎理論、パン生地の調整の方法、パン生地の発酵の方法、パン生地の加工の方法、パンの熱加工の方法、パンの仕上げの方法、包装及び保存の方法、製品検査、製造計画
  • 材料:パンの材料の種類・性質及び用途
  • 関係法規:食品衛生法関係法令のうちパン製造に関する部分及び計量法(平成4年法律第51号)関係法令のうち適正な計量の実施に関する部分
  • 安全衛生:安全衛生に関する詳細な知識
実技試験:パン製造作業
  • 材料の選定
  • 生地の調整
  • 生地の発酵
  • 生地の加工
  • 熱加工
  • 仕上げ
  • 製品検査
  • 積算及び見積り

実技試験では、決められた時間内に指定の作業を行います。具体的には、水の配分割合を決定した上で各材料の使用量を算出し、支給された強力粉・中力粉の2種類の小麦粉のうちから強力粉を選び、各材料秤量を行った後、焼成を行い、食パンを4本作ります。

パン製造技能士検定試験(2級)

学科試験
  • 食品一般:栄養及び食品衛生の基礎理論
  • パン一般:パンの種類及び特徴、パン関連食品の種類及び特徴
  • パン製造法:パンの製造に使用する機械・装置及び器工具の種類・用途及び使用方法、ミキシング・発酵及び熱加工の基礎理論、パン生地の調整の方法、パン生地の発酵の方法、パン生地の加工の方法、パンの熱加工の方法、パンの仕上げの方法、包装及び保存の方法、製品検査
  • 材料:パンの材料の種類・性質及び用途
  • 関係法規:食品衛生法関係法令のうちパン製造に関する部分及び計量法関係法令のうち適正な計量の実施に関する部分
  • 安全衛生:安全衛生に関する詳細な知識
実技試験:パン製造作業
  • 材料の選定
  • 生地の調整
  • 生地の発酵
  • 生地の加工
  • 熱加工
  • 仕上げ
  • 製品検査

実技試験では、強力粉・中力粉の2種類の小麦粉から強力粉を選択し、各材料を秤量、直捏生地法にてミキシング、発酵及び焼成を行い、食パンを3本作ります。

パン製造技能士で目指せる職業、就職先は?

パン製造技能士の多くは下記のような職場に就職し、パン職人としてパンを作ったり、新しいパンを開発したりします。

  • パン屋
  • パン製造大手メーカー
  • ホテル
  • レストラン

パン製造技能士になるとどんな悩みが解決できる?

パン製造技能士になると、下記のような悩み・問題の解決に貢献できます。

パン製造技能士が解決できること
  • 資格によって、自分のスキルを客観的に示すことができる
  • パン職人の年収は低い傾向にあるが、パン製造技能士の資格があると、資格手当がついて少し給料が上がる可能性がある

パン製造技能士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受検資格)

パン製造技能士の資格を取得するには、「パン製造技能士検定試験」に合格する必要があります。この試験を受検できるのは、下記の条件を満たした人です。

パン製造技能士検定試験の受検資格

パン製造技能士検定試験(特級)
1級合格後、5年以上の実務経験がある人
パン製造技能士検定試験(1級)
  • 7年以上の実務経験がある人
  • 2級合格者で、2年以上の実務経験がある人
パン製造技能士検定試験(2級)
  • 2年以上の実務経験がある人
  • 専門高校・短大・高専・高校専攻科卒業者で、指定学科を修了した人

取得にかかる費用

パン製造技能士検定試験の受検にかかる費用は下記の通りです(各級ともに共通)。

学科試験
3,100円
実技試験
18,200円

パン製造技能士はどんな人におすすめの資格?

パン製造技能士は、次のような人に取得がおすすめの資格です。

パン製造技能士の資格取得がおすすめな人
  • パン職人を目指している人
  • パン職人としての就職・転職、給与の交渉を有利に進めたい人

どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)

パン製造技能士の資格を管理し、技能検定を実施しているのは「中央職業能力開発協会(JAVADA)」です(試験は、各都道府県の中央職業能力開発協会が主催しています)。その年の試験日程や会場などについては、下記の公式HPからご確認ください。

▼ 中央職業能力開発協会(JAVADA)

まとめ:パン職人としてのスキルをアピールしたいなら、パン製造技能士の資格取得を

パン職人になるために必要な資格は特にありませんが、パン製造技能士の国家資格を保有していると、パン職人としての技術をアピールでき、就職・転職が有利になります。一流のパン職人を目指している人は、ぜひ資格の取得を!

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