ビルやマンションなど建物を建設するときは、基礎工事がとても重要です。基礎が弱いと地震などで倒壊のおそれがあり危険です。基礎工事の安全と品質を確保するための知識を習得したい人は、「登録基礎ぐい工事試験」の資格取得がおすすめです。
この記事では、登録基礎ぐい工事試験の試験内容や受験費用について紹介します。
登録基礎ぐい工事試験(旧:基礎施工士)とは、どんな資格?
登録基礎ぐい工事試験は、良質な工事を安全かつ円滑に施工するために必要な知識と技術を備えた「基礎施工士」の育成を目指した試験です。基礎施工士は、建設工事において重要な基礎工事を、慎重かつ高度な品質管理によって行うことができる有資格者です。
ビルやマンションなどの建設現場で、基礎施工士は下記の仕事を行います。
- 地盤条件の確認
- 資材運搬指示
- 作業手順の確認
- 職人の手配と指示
- 使用機材の選定
- 工法の確認
- 安全書類の作成
- 工事の進捗管理等の報告書作成
登録基礎ぐい工事試験は、平成27年に一般社団法人 日本基礎建設協会主催の「基礎施工士」と、一般社団法人 コンクリートパイル建設技術協会実施の「既製杭施工管理技士」が統合されて始まりました。資格名は下記のように変更されています。
- 旧:既製杭施工管理技士保有者
- 基礎施工士(既製コンクリート杭)
- 旧:基礎施工士保有者
- 基礎施工士(場所打ち杭)
学ぶ知識・技術
登録基礎ぐい工事試験に合格して基礎施工士になるまでの流れを紹介します。
- 申込
- 受験資格審査
- 試験合格
- 資格登録
- 認定証交付
- 試験科目(3時間)
- 設計、地盤、労働安全衛生法、環境法令(騒音、振動など)、主材料、施工 など
- 試験の構成(四者択一式問題)
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- 基本問題(24問)
- 施工問題(場所打ちコンクリート杭工事・既製コンクリート杭工事で各22問)
- 記述式問題(場所打ちコンクリート杭工事・既製コンクリート杭工事2問)
- 合格基準
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- 基本問題:24問中12問以上
- 施工問題(場所打ちコンクリート杭 ):22問中11問以上
- 施工問題(既製コンクリート杭):22問中11問以上
- 合計68問中:40問以上
- 記述式問題:6割以上
資格の有効期間は 5 ヶ年です。5年ごとに更新講習会を受講してください。
登録基礎ぐい工事試験(旧:基礎施工士)で目指せる職業、就職先は?
登録基礎ぐい工事試験に合格した後は、土木工事会社や基礎工事会社への就職が見込まれます。
登録基礎ぐい工事試験(旧:基礎施工士)を取得するとどんな悩みが解決できる?
登録基礎ぐい工事試験を取得して基礎施工士になると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 登録基礎ぐい工事試験(旧:基礎施工士)が解決できること
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- 高品質の基礎工事により土台を安定させる
- 建物の倒壊のリスクを抑える
登録基礎ぐい工事試験(旧:基礎施工士)の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
登録基礎ぐい工事試験の受験資格は、学歴によって実務経験年数に要件が定められています(学歴の起算は卒業後です)。
学歴 | 実務経験年数(指定学科を卒業の者) | 実務経験年数(指定学科以外を卒業の者) |
---|---|---|
大学卒 | 1年6ヶ月以上 | 2年6ヶ月以上 |
短大・高専卒 | 2年6ヶ月以上 | 3年6 ヶ月以上 |
高校卒 | 3年6ヶ月以上 | 5年6ヶ月以上 |
中学卒 | 8年以上 |
- 指定学科とは
- 土木工学(農業土木、鉱山土木、森林土木、海洋土木を含む)、建築工学、機械工学、都市工学、建設工学、建設基礎工学、電気工学、地学、地質学、資源工学、衛生工学、交通工学、安全工学、環境保全工学、計測工学などの理工系学科
- 実務経験とは
- 基礎工事に関する経験のすべてを指す。経験年数の計算は、試験当日での年数。実務経験 8年以上の受験者は、卒業証明書は必要なし
取得にかかる費用
登録基礎ぐい工事試験の受験料は19,500円です。
登録基礎ぐい工事試験(旧:基礎施工士)はどんな人におすすめの資格?
登録基礎ぐい工事試験に合格すると、建物の基礎工事における重要な知識を習得できます。建設業や基礎工事業への就職や転職を目指す人は是非チャレンジしてください。
- 登録基礎ぐい工事試験(旧:基礎施工士)の資格取得がおすすめな人
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- 建設業や基礎工事業への就職・転職を目指す人
- 建物の安全性確保への関心が高い人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
登録基礎ぐい工事試験を管理しているのは、一般社団法人コンクリートパイル・ポール協会です。また、基礎ぐい工事試験は国土交通大臣登録の資格です。
試験の詳細や申込については下記HPから確認してください。
まとめ:建物の安全性を確保するための知識を身に付けよう
登録基礎ぐい工事試験に合格すると、建物の基礎工事を安全かつ高品質に進めるための知識を習得できます。建設業や基礎工事業への就職・転職に役立ちますので、仕事のスキルアップとして資格取得を目指すのがおすすめです。
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