スパイスやハーブは、料理の香りづけや健康増進、リフレッシュに活用されます。エスビー食品の社内資格にもなっている「スパイス&ハーブ検定」では、スパイスとハーブに関する幅広い知識を習得できます。
この記事では、スパイス&ハーブ検定の1級、2級、3級の違い、試験の出題範囲、受験費用、資格取得に向いている人について解説します。
スパイス&ハーブ検定とは、どんな資格?
スパイス&ハーブ検定とは、スパイスとハーブに関する知識習得度を測定する試験です。この検定は2009年に始まりました。試験問題は、スパイスとハーブの使い方や基礎知識、豆知識、エピソードなど幅広い知識から出題されます。
スパイス&ハーブ検定は、レベルに応じて1級・2級・3級に分かれています。
- 3級
- スパイス&ハーブに関する基礎的な知識を持ち、料理や日々の生活の中に取り入れられる
- 2級
- スパイス&ハーブに関する幅広い知識を持ち、料理や日々の生活の中で使いこなせる
- 1級
- スパイス&ハーブに関する幅広い知識を持ち、周囲の人にもわかりやすくアドバイスできる
学ぶ知識・技術
スパイス&ハーブ検定を取得するには、オンライン試験(CBT方式)を受験して合格する必要があります。各級の出題内容は下記のように定められています。
3級
50問択一方式で、試験時間は 50分です。
- 歴史
-
- 世界における歴史(古代における利用、中世の大航海時代とスパイス、東南アジアにおけるスパイス戦争)
- 日本における歴史(古来の食文化とスパイス&ハーブ、外来スパイスの登場、カレー料理の浸透)
- 基礎知識
- 定義、分類、保存法
- 料理
- 料理における働き、使うタイミングと使用量、各国での料理・飲み物への利用(代表的なメニュー)
- 暮らし
- ヘルス&ビューティーへの利用、ハウスキーピングへの利用、代表的なスパイス&ハーブクラフト
- 単品知識(25種)
- 別名、科名、原産地、用途、エピソード、豆知識、使い方のコツなど(オレガノ、ガーリック、クミン、クローブ、こしょう、コリアンダー、サフラン、山椒、シナモン、しょうが、セージ、ターメリック、タイム、唐辛子、ナツメッグ(メース含む)、バジル、パセリ、マスタード、ミント、ローズマリー、ローレル、わさび、ガラムマサラ、カレー粉、七味唐辛子)
2級
60問択一方式で、試験時間は60分です。
- 3級全範囲
- 3級の出題範囲参照
- ハーブティー
- ハーブティーのいれ方、ハーブティーによく使われるハーブ、代替コーヒー
- 栽培
- ハーブの定植、育て方、収穫、増殖
- 健康
- 伝統医学での使われ方(アーユルヴェーダ、中国医学、ギリシャ伝統医学)、一般的に知られている効能、スパイス&ハーブ利用による減塩効果
- 単品知識(20種)
- 別名、科名、原産地、用途、エピソード、豆知識、使い方のコツなど(アニス、オールスパイス、カルダモン、キャラウェイ、くちなし、スターアニス、タラゴン、チャイブ、チャービル、ディル、バニラ、パプリカ、フェンネル、ホースラディッシュ、マジョラム、ルッコラ、レモングラス、五香粉、エルブドプロバンス、チリパウダー
1級
60問択一・複数選択完全一致、単語記述式で、試験時間は90分です。
- 2級全範囲
- 2級の出題範囲参照
- 具体的な楽しみ方
- 手作り調味料(手作りハーブペースト、手作りドレッシング、手作りオイル・ビネガー)
- 単品知識(35種)
- 別名、科名、原産地、用途、エピソード、豆知識、使い方のコツなど(麻の実、アサフェティダ、アジョワン、ガランガル、カレーリーフ、カフェライム、かんぞう、クベバ、グレインズオブパラダイス、クレソン、ケイパー、けしの実、サッサフラス、サフラワー、サボリー、しそ、スマック、セロリー、ソレル、たで、タマリンド、どくだみ、ニオイアダン、ニゲラ、フェネグリーク、マーシュ、マンゴーパウダー、みつば、ロングペッパー、カトルエピス、ザーター、ダッカ、チャートマサラ、パンチフォロン、ラセラヌー)
合格基準は3級、2級、1級ともに、正答率80%以上です。
試験にはテキストが用意されています。『スパイス&ハーブの使いこなし事典 最新版~スパイス&ハーブ検定1級・2級・3級公式テキスト~』(主婦の友社)という書籍で、試験主催者がスパイス&ハーブ検定のテキストとして認定した書籍です。出題範囲をすべて網羅し、全級の学習に使用できます。ただし、出題形式とは異なる部分があります。
スパイス&ハーブ検定で目指せる職業、就職先は?
スパイス&ハーブ検定が直接的に就職や転職に役立つことはあまりありません。ただし、下記の職種の仕事に役立つでしょう。
- 栄養士・管理栄養士
- 調理師など飲食店調理人
- 商社
- 食品メーカー
- 香辛料メーカー
- 食品小売店
スパイス&ハーブ検定を取得するとどんな悩みが解決できる?
スパイス&ハーブ検定を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- スパイス&ハーブ検定が解決できること
-
- スパイスやハーブについて正しい知識を習得できる
- スパイスやハーブの特徴を活かし、食を豊かにする
- スパイスやハーブの効能を活かし、健康増進を図る
スパイス&ハーブ検定の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
スパイス&ハーブ検定の試験を受験するには、下記の受験資格を満たす必要があります。
- 3級
- 受験資格に制限はありません。
- 2級
- 受験資格に制限はありません。
- 1級
- 2級合格者
1級と2級の併願受験は可能です。ただし2級の試験に不合格だった場合、1級試験は採点されなくなります。
取得にかかる費用
スパイス&ハーブ検定の受検費用は下記のように定められています。
- 3級
- 4,900円(税込)
- 2級
- 4,900円(税込)
- 1級
- 5,900円(税込)
- 3級・2級の併願
- 8,800円(税込)
- 2級・1級の併願
- 9,800円(税込)
スパイス&ハーブ検定試験の日程
スパイス&ハーブ検定は、年に一回、東京と大阪で実施されます。
スパイス&ハーブ検定はどんな人におすすめの資格?
スパイス&ハーブ検定を取得すると、食や暮らしに関するスパイスとハーブの知識を深められます。就職や転職に必ずしも役立つわけではありませんが、エスビー食品では、グループの社内資格としてスパイス&ハーブ検定を位置づけています。
個人の趣味として、スパイス&ハーブ検定を受験するのもおすすめです。難易度は易しめですので、スパイスやハーブ、食、ライフスタイルへの関心が高い人が楽しく知識を習得できるでしょう。
- スパイス&ハーブ検定の資格取得がおすすめな人
-
- スパイスやハーブが好きな人
- スパイスやハーブに関する仕事に就いている人
- 料理に関する仕事に就いている人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
スパイス&ハーブ検定を主催しているのは、公益財団法人 山崎香辛料振興財団です。試験の運営実務を担当しているのは、スパイス&ハーブ検定運営事務局です。
試験の詳細や申込については下記HPから確認してください。
まとめ:スパイスとハーブに関する奥深い知識を習得しよう
スパイス&ハーブ検定は、仕事で必須の資格というよりは個人の趣味やスキルアップのために受験することが多い資格です。受験を通してスパイスやハーブの効能、歴史、活用法などがわかりますので、難易度は易しめですので興味がある人は受験を検討してくださいね。
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