経理や財務として働く人は、簿記など会計に関する資格取得を目指しますよね。海外に拠点を持つ企業や外資系企業への就職・転職を希望する場合は、「BATIC(国際会計検定)」の取得がおすすめです。
この記事ではBATICについて、試験内容や受験資格、受験費用、ダブルライセンスのおすすめなどについて紹介します。
BATIC(国際会計検定)とは、どんな資格?
BATIC(国際会計検定)とは、英語による基本的な会計取引を中心に、国際的な会計知識の理解度を問う試験です。英文簿記・国際会計理論に関する資格試験といえます。IFRS(国際財務報告基準)への対策としても、BATICを通して得た知識が役立つと考えられています。
海外展開をしている企業で働く人やグローバル人材として活躍したいビジネスパーソンにおすすめの資格です。
学ぶ知識・技術
BATICの試験問題は多肢選択式と記述問題で構成されます。すべて英語で出題されますので、高い英語力が必要です。制限時間70分(400点満点) で試験が実施されます。
- 試験内容
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- Basic Concepts of Accounting and Bookkeeping(会計と簿記の基本概念)
- Transactions and Journal Entries(取引と仕訳)
- Journal and Ledger(仕訳帳と元帳)
- Trial Balance(試算表)
- Adjusting Entries(決算修正仕訳)
- Accounting for Inventory and Cost of Sales(棚卸資産と売上原価の会計処理)
- Worksheet and Closing Entries(精算表と締切仕訳)
- Financial Statements(財務諸表)
- Basic Assumptions and GAAP(基本的な前提とGAAP)
- Financial Statement Analysis(財務諸表分析)
- Internal Control(内部統制)
- Cash Control(現金管理)
- Accounting for Assets and Liabilities(資産と負債の会計処理)
試験結果は合否では表されません。400点満点のスコア制で、受験者全員に点数の認定が行われます。
- 初級レベル(50%):Entry
- 中級レベル(80%):Middle
- 上級レベル(90%):Advanced
BATIC(国際会計検定)で目指せる職業、就職先は?
BATICを取得すると、会計・税務・経理分野のグローバルな人材として自己の能力をアピールできます。外資系企業のほか、国際的に事業を展開する国内企業においても評価されるでしょう。
BATICの受験者には、下記の業種がみられます。
- 製造業
- サービス業
- 金融・保険業
- 情報・IT・Web
- 卸売業
- 運輸・通信業
- 建設業
- 小売業
- 公務員・団体職員
- 教育業
- 不動産業
- 電気・ガス・水道業
- その他
社会人のほか、大学生など学生の受験者もいます。
BATIC(国際会計検定)を取得するとどんな悩みが解決できる?
BATICを取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- BATIC(国際会計検定)が解決できること
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- 国際的な会計処理ができ、グローバルな取引の処理を適正に進められる
- 企業の海外進出を支える
- 適正な貿易を会計処理の面から支える
BATIC(国際会計検定)の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
BATICの受験資格は、試験当日において日本国内に居住していることです。その他の制限はなく、社会人のほか学生の受験者もいます。
ただし、試験はすべて英語で出題されますので十分な英語力を習得していないと高得点は難しいでしょう。
取得にかかる費用
BATICの受験料は、5,500円(税込)です。
BATIC(国際会計検定)試験の日程
BATICの試験は、年に2回実施されます。
BATIC(国際会計検定)はどんな人におすすめの資格?
BATICは、国際的な会計取引や財務などに関する知識を問う試験です。そのため、経理や財務などのスキルアップとして受験する人もいます。
経理や財務以外の職種の人にとっても、会計知識はビジネスに役立ちます。海外に取引先や支店がある企業で働く人にもおすすめです。特にグローバル人材として活躍したい人は、BATICを通して資金調達や会計管理の知識を習得しておきましょう。
企業によっては、BATICの取得がキャリアアップにつながったり資格手当の対象となっていることがあります。
BATICは、ダブルライセンスを目指す人も多いです。日商簿記や税理士・公認会計士など、すでに会計関連の資格を取得した人が、国際的知識を習得するためにBATICにチャレンジすることがあります。
また、BATICの試験はすべて英語で出題されますので、高い英語力が必要です。試験受験に向けてTOEICで英語力アップを目指す、またはTOEICの高得点所持者が語学力を生かしてBATICにチャレンジするのもおすすめですよ。
- BATIC(国際会計検定)の資格取得がおすすめな人
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- 経理や財務で国際会計の知識を身に付けたい人
- グローバル人材として活躍したい人
- 外資系企業への就職・転職を目指す人
- 日商簿記の有資格者
- 税理士・公認会計士の有資格者
- TOEICの高得点所持者
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
BATICの試験を管理しているのは、東京商工会議所です。試験の詳細や申込については下記HPから確認してください。
まとめ:BATIC取得でグローバル人材としてのスキルアップ・キャリアアップを!
経理や財務などの人が、国際会計に関する知識を習得したい場合にBATICがおすすめです。そのほかの職種でも、グローバルに活躍する際にBATICで得た知識は役立ちます。世界を舞台にスキルアップ・キャリアアップしたい人は受験を検討してみてくださいね。
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