冷凍空調技士、食品冷凍技士の資格は、これからの時代にも役立つ資格と考えられていますが、どんなメリットのある資格なのでしょう。この記事では冷凍空調技士、食品冷凍技士の違い、試験の出題範囲、受験資格、受験費用などを解説します。
冷凍空調技士、食品冷凍技士とは、どんな資格?
冷凍空調技士、食品冷凍技士とは、公益社団法人 日本冷凍空調学会が認定する民間資格です。冷凍空調技士は60年以上の歴史を持つ資格で、全国で約2,000名の資格保有者が活躍しています。食品冷凍技士も50年以上の歴史を持つ資格です。
- 冷凍空調技士(一種・二種)
- 冷凍・空調設備の設計、製作、施工に従事する人におすすめの民間資格。冷凍・空調設備の専門家として、検査や保安確認を担当する。設計職や研究職として活躍する人材もいる
- 食品冷凍技士
- 食品の加工、製造、保管ならびに輸送、流通の業務に従事する人におすすめの資格
学ぶ知識・技術
冷凍空調技士、食品冷凍技士の資格を取得するには、試験に合格する必要があります。第一種冷凍空調技士、第二種冷凍空調技士の出題範囲は下記のように構成されています。
- 理論(2時間)
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- 冷凍サイクルと圧縮機
- 伝熱および熱交換
- 冷媒・冷凍機油・ブライン
- 圧力容器の強度
- 空気調和(Ⅰ)
- 空気調和(Ⅱ)
- 技術(2時間)
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- 冷凍装置の設計計算
- 冷凍装置の自動制御
- 冷媒配管・付属機器
- 冷凍装置の運転と保守
- 保安
- 空気調和機器
食品冷凍技士の出題範囲は下記のように構成されています。
- 学識(2時間)
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- 食品冷凍の総論と物理
- 食品冷凍の化学
- 食品冷凍の品質管理
- 冷凍設備と解凍設備
冷凍空調技士、食品冷凍技士試験で目指せる職業、就職先は?
冷凍空調技士・食品冷凍技士の資格を取得すると、下記の業界への就職・転職に役立つでしょう。
- 食品の研究・開発業界
- 食品の加工・製造業界
- 食品の輸送流通業
- 冷凍・冷房機器の製作会社
冷凍空調技士、食品冷凍技士試験を取得するとどんな悩みが解決できる?
冷凍空調技士・食品冷凍技士の資格を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 冷凍空調技士・食品冷凍技士試験が解決できること
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- 食品冷凍に関わる製造や流通の品質が維持・向上される
- 空調機器や設備の不備による損失や事故の発生を防止する
- 食品冷凍技術の開発をサポートする
- 食の安全と発展に貢献できる
冷凍空調技士、食品冷凍技士試験の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
冷凍空調技士・食品冷凍技士試験の受験資格は、下記の条件を満たす必要があります。
- 第一種冷凍空調技士
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- 冷凍・冷蔵・空気調和その他低温・高温発生用機器ならびにこれらに係わる装置等の研究・開発・設計・製造・管理・調査・鑑定・教育などのそれらの関連業務、または高圧ガス保安法に規定されている冷凍施設に関する経験が学歴を問わず、通算4年以上ある者
- 学校教育法による大学(院)、短期大学または高等専門学校において、工学又は理学を修めて卒業し、またはこれと同等以上の学力を有し上記の実務経験が通算2年以上ある者
- 通算3年以上の実務経験を有する第二種冷凍空調技士
- 工業高校卒業後、通算3年以上の実務経験を有する者
- (公社)日本冷凍空調学会通信教育を、別に定める優秀な成績で修了し、通算2年以上の実務経験を有する者
- 第二種冷凍空調技士
- 実務経験及び学歴は問わない(ただし合格後、技士認証される時には通算2年以上の実務経験が必要)
- 食品冷凍技士
- 受験に際して実務経験及び学歴は問わない(ただし合格後、技士認証される時には以下の①または②の実務経歴を満たす必要がある。さらに技士登録申請前の3年以内に開催された学会が指定する講習会の受講または学会が主催する年次大会への参加が必要。
- 低温に係わる食品の研究・開発・教育・加工・製造・保管・輸送流通業務ならびにそれらの関連業務実務経験が通算1年以上になる者、かつ学校教育法による大学院、大学、短期大学または高等専門学校において、食品に関する課程を修めて卒業した者、またはこれと同等以上の学力を有する者
- 技士登録申請日から起算して実務経験が通算2年以上になる者(学歴は問わない)
取得にかかる費用
冷凍空調技士・食品冷凍技士の試験受験料と登録手数料は下記のように定められています。
- 第一種冷凍空調技士
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- 受験料:10,000円
- 登録手数料:7,000円
- 第二種冷凍空調技士
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- 受験料:10,000円
- 登録手数料:5,000円
- 食品冷凍技士
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- 受験料:10,000円
- 登録手数料:7,000円
冷凍空調技士、食品冷凍技士試験の日程
冷凍空調技士・食品冷凍技士の試験は年に一回実施されます。開催地は、東京、名古屋、大阪、福岡です。
冷凍空調技士・食品冷凍技士試験はどんな人におすすめの資格?
冷凍食品に対するニーズは年々増加傾向にあり、流通量も大きくなっています。そのため、冷凍空調技士と食品冷凍技士も安定的に働くことが期待できるでしょう。
冷凍空調技士の資格を取得すると専門的な知識が身に付き、収入アップやキャリアアップにつながります。特に第一種の資格を取得することで、高度な知識や経験を持っていることを客観的に証明できます。食品冷凍技士の資格も、管理職としての収入アップやキャリアアップを目指す人におすすめです。
- 冷凍空調技士・食品冷凍技士試験の資格取得がおすすめな人
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- 食品の冷凍や流通に携わる業界で働く人
- 空調機メーカーで働く人
- 食品の研究・開発に携わる人
- 収入アップを目指す人
- キャリアアップを目指す人
- 食の安全への関心が高い人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
冷凍空調技士・食品冷凍技士の資格を認定しているのは、公益社団法人 日本冷凍空調学会です。試験の詳細や申込については下記URLから確認してください。
まとめ:知識を磨き、収入アップ・キャリアアップを目指そう
冷凍空調技士・食品冷凍技士も歴史ある民間資格であり、これからの時代でも役に立つ資格といえます。収入アップやキャリアアップを目指す人は、資格取得を検討してみてくださいね。
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