携帯電話の基地局やテレビやラジオの中継局など、無線設備の点検業務やメンテナンスを行う専門職が「陸上無線技術士」です。この記事では第一級陸上無線技術士と第二級陸上無線技術士の違い、取得に必要な知識、陸上無線技術士におすすめの就職先などをお伝えしていきます。
陸上無線技術士とは、どんな資格?
陸上無線技術士とは、陸上の無線局の無線設備を技術的に操作する国家資格です。この資格には、「第一級」「第二級」の2種類があり、それぞれで操作できるものが下記のように異なります。
- 第一級陸上無線技術士
- 放送局、電気通信業務用等の固定局、無線測位局等すべての無線局の無線設備の技術的な操作を行えます。
- 第二級陸上無線技術士
- 第一級と同じく、放送局、電気通信業務用等の固定局、無線測位局等すべての無線局の無線設備の技術的な操作を行えますが、取り扱える空中線電力・周波数は「テレビジョン放送局を除く無線局の空中線電力2kW以下のもの」「テレビジョン放送局の空中線電力500W以下のもの」に制限されます。
学ぶ知識・技術
陸上無線技術士になるには、陸上無線技術士の資格試験を受験し合格する必要があります。この試験では、以下の知識が問われます。
- 無線工学の基礎(25問)
- 法規(20問)
- 無線工学A(25問)
- 無線工学B(25問)
陸上無線技術士で目指せる職業、就職先は?
陸上無線技術士の資格取得後は、下記のような現場での就職が有利になることが見込めます。
- 放送会社
- 電気通信事業会社
- 運輸省航空局
- 海上保安庁
- 気象庁
- 警察庁
陸上無線技術士になるとどんな悩みが解決できる?
陸上無線技術士になると、下記のような悩み・問題の解決に貢献できます。
- 陸上無線技術士が解決できること
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- 無線技術と法規を理解した陸上無線技術士が無線管理をすることで、無断での周波数域の使用や通信での混乱を防ぐ
- 携帯電話の通信基地局やホットスポットの増設が円滑に進む
陸上無線技術士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
陸上無線技術士の資格を取得するには、資格試験に合格する必要がありますが、この試験は年齢や学歴、職歴を問わずどなたでも受験できます。
取得にかかる費用
陸上無線技術士の資格試験の受験にかかる手数料は、第一級・第二級それぞれで下記の通りです。
- 第一級陸上無線技術士試験
- 16,563円
- 第二級陸上無線技術士試験
- 13,763円
陸上無線技術士はどんな人におすすめの資格?
陸上無線技術士は、下記のような人に取得がおすすめの資格です。
- 陸上無線技術士の資格取得がおすすめな人
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- 無線操作に興味がある人
- 電気通信主任技術者の資格を取得したい人(試験課目が一部免除されます)
- 工事担任者の資格を取得したい人(試験課目が一部免除されます)
- 職業訓練指導員(電子科)の資格を取得したい人(試験課目が一部免除されます)
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
陸上無線技術士の資格を管理し、試験を実施しているのは「公益財団法人 日本無線協会」です。その年の試験日程や試験会場、受験申請に必要な手続きについては、下記の公式HPからご確認ください。
まとめ:陸上無線技術士は、電気通信事業や放送局などで活躍したい人におすすめの資格
携帯電話を販売する電気通信事業会社や、放送会社での就職を有利に進めたい人は、陸上無線技術士の資格取得がおすすめです。資格試験はどなたでも受けられるので、無線関連の仕事に興味のある人はぜひトライを。
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