ドローンなどのアマチュア無線機器を安全に使用するには、国家資格「アマチュア無線技士」の取得が必要なことををご存知でしょうか?今回は、アマチュア無線機器とはどんな資格か、一級、二級、三級、四級取得でできること、各級の違い、資格取得のメリットなどをご紹介していきます。
アマチュア無線技士とは、どんな資格?
アマチュア無線技士とは、個人の趣味として無線操作を行える国家資格です。
最近はドローンなどのアマチュア無線機器や無線局(送信機や受信機、またはその両者)が安く簡単に入手できることから、使用する人が増えていますが、周波数によってはこの資格を取らなければ使用が禁じられています。
一定の周波数や送信出力以上の無線局を使用すると、消防無線や救急無線を妨害し、消防・救急活動に重大な支障を与えたり、列車無線を妨害し、列車の正常な運行を困難にしたりする恐れがあるため、安全な取り扱いのためにアマチュア無線技士を取得する人も少なくありません。
アマチュア無線技士には第一級〜第四級の4種類があり、級によって扱える周波数、空中線電力、電波の種類が異なります。
- 第一級アマチュア無線技士
- アマチュア局に許可される全ての周波数とモード、最大出力1KWの操作を行うことができる。
- 第二級アマチュア無線技士
- アマチュア無線局の空中線電力200W以下の無線設備が操作できる。
- 第三級アマチュア無線技士
- アマチュア無線局の空中線電力50W以下の無線設備で18メガヘルツ以上、または8メガヘルツ以下の周波数の電波を使用するものの操作ができる。
- 第四級アマチュア無線技士
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- 空中線電力10W以下の無線設備で、21〜30メガヘルツまで、または8メガヘルツ以下の周波数の電波を使用するものを操作できる。
- 空中線電力20W以下の無線設備で、30メガヘルツを超える周波数の電波を使用するものを操作できる。
学ぶ知識・技術
アマチュア無線技士の資格取得に向けて習得すべき知識は、第一級〜第四級それぞれで下記のように異なります。
- 第一級アマチュア無線技士
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- 無線工学(30問/2時間30分)
- 法規(モールス電信の理解度含む)(30問/2時間30分)
- 第二級アマチュア無線技士
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- 無線工学(25問/2時間)
- 法規(モールス電信の理解度含む)(30問/2時間30分)
- 第三級アマチュア無線技士
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- 法規・無線工学(16問・14問/1時間10分)
- 第四級アマチュア無線技士
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- 法規・無線工学(12問ずつ/1時間)
アマチュア無線技士で目指せる職業、就職先は?
アマチュア無線技士は国家資格ではありますが、あくまで趣味としての資格なので、就職に有利になるわけではありません。しかし、将来的に無線設備系の仕事に就きたい(総合無線通信士など)という方は、入門編として勉強しておくと役立つこともあるでしょう。
アマチュア無線技士になるとどんな悩みが解決できる?
アマチュア無線技士の資格を取得することで、下記のような悩みが解決できます。
- アマチュア無線技士が解決できること
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- アマチュア無線局の無線設備の開局手続や設営・操作を通じて、大地震などの災害・非常時に有効な通信網を確保できる
日本は地震や津波の多い国ということもあり、近年アマチュア無線技士の資格は人気を集めています。
アマチュア無線技士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
アマチュア無線技士の試験は、年齢や学歴を問わずどなたでも受験可能です。
取得にかかる費用
アマチュア無線技士の試験の受験料は、第一級〜第四級それぞれで異なります。
- 第一級アマチュア無線技士
- 4月期:8,963円、9・12月期:9,663円
- 第二級アマチュア無線技士
- 4月期:7,463円、9・12月期:7,863円
- 第三級アマチュア無線技士
- 4・5月期:5,263円、6月期より:5,463円
- 第四級アマチュア無線技士
- 4・5月期:5,013円、6月期より:5,163円
また、合格に向けて養成課程講習会を受講する場合は、1〜3万円程度の受講料が別途必要になることも念頭に入れておきましょう。
アマチュア無線技士はどんな人におすすめの資格?
アマチュア無線技士は趣味の資格なので、就職に有利になるわけではありませんが、下記のような人には取得がおすすめです。
- アマチュア無線技士の取得がおすすめな人
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- ドローンなどのアマチュア無線を楽しみたい人
- 通信技術を学美、自分の無線機で世界中の人たちと交流したい人
- 災害時の緊急連絡網が欲しい人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
アマチュア無線技士の国家試験を実施・管理しているのは、「公益財団法人 日本無線協会」です。各級ともに年に数回試験が開催されますが、その年の詳しい試験日程、必要な受験手続き、会場などについては下記の公式HPからご確認ください。
まとめ:災害の多い日本では、「アマチュア無線機器」が役立つ日も近い!?
アマチュア無線機器は趣味用の国家資格ではありますが、地震などの災害時に連絡手段が絶たれたとき、この資格があることで緊急時に役立つ可能性は上がるでしょう。誰でも受験可能なので、無線機器で遊ぶのが好きな方は、まず第四級から取得を目指してみては?
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