作文や小論文に苦手意識を持っている人はいませんか? 文章を使いこなすことができると、伝える力やコミュニケーション能力の向上にも役立ちます。この記事では「文章読解・作成能力検定(文章検)」の2級〜4級の目安、試験概要を解説します。
文章読解・作成能力検定(文章検)とは、どんな資格?
文章読解・作成能力検定(文章検)とは、文章でのコミュニケーション力や論理的思考力、コミュニケーション能力を測定する民間資格です。論理的でわかりやすい文章を作る能力を磨くことで、伝わる文章作成能力へとつなげます。
文章検では、2級~4級までの級数が設けられています。
- 2級
- 高等教育で高度な教養を主体的に身につけるために、あるいは、社会人として求められる文章作成を行うために必要な総合的な文章読解力及び文章作成力。
- 準2級
- より高度な学習を目指すために、あるいは、実社会での有効なコミュニケーションを実現するために必要な文章読解力及び文章作成力。
- 3級
- 高校での積極的な理解・表現活動、知的言語活動のために、あるいは、実社会におけるコミュニケーション活動を行うために必要な文章読解力及び文章作成力。
- 4級
- 読む・書く活動を円滑に行い、基礎的な知的言語活動を行うために必要な文章読解力及び文章作成力。
学ぶ知識・技術
文章読解・作成能力検定(文章検)を取得するためには、各級で試験に合格する必要があります。合格基準は2級~4級ともに、200点満点中70%程度です。
2級
文章検2級の試験は、下記の能力が測定されます。試験時間は90分です。
- 基礎力
- 語彙:漢検2級程度の語句・慣用表現の意味が理解でき、文脈や意味に応じた語句・慣用表現を選別できること。
- 文法:表現において、文法的な違いが果たす意味・役割を理解できること。
- 読解
- 意味内容:段落や文章の要旨を理解できること、及び、筆者の意図を理解できること。
- 資料分析:資料から読み取れる事実をもとに、考えを整理できること。
- 文章構成:文章構成を把握し、筆者のねらいが理解できること。
- 作成力
- 構成:文章の目的に適した材料を選んで、それを効果的な構成に配列できること。
- 表現:効果的な表現法を使えること。/文法的・意味的に正しい文を書けること。/敬語を正しく使えること。/表記や文体に配慮できること。
- 総合:文章を読んで、課題を読み取り、「事実の報告」、「意見」、「意見の正しさの論証」、「異なる意見をあげて反論する」の四つの部分によって、論説文を作成できること。/さまざまな通信文を、与えられた条件のもとで書けること。
準2級
文章検準2級の試験は、下記の能力が測定されます。試験時間は60分です。
- 基礎力
- 語彙:漢検準2級程度の語句・慣用表現の意味が理解でき、文脈や意味に応じた語句・慣用表現を選別できること。
- 文法:表現において、文法的な違いが果たす意味・役割を理解できること。
- 読解力
- 意味内容:段落や文章の要旨を理解できること、及び、筆者の意図を理解できること。
- 資料分析:資料から読み取れる事実をもとに、考えを整理できること。
- 文章構成:文章構成を把握し、筆者のねらいが理解できること。
- 作成力
- 構成:文章の材料や要素を、文章の目的に応じた構成に配列できること。
- 表現:文法的・意味的に正しい文を書けること。/敬語を正しく使えること。/表記や文体に配慮できること。
- 総合:「事実の報告」、「意見」、「意見の正しさの論証」、「異なる意見をあげて反論する」の四つの部分によって、論説文を作成できること。/さまざまな通信文を、与えられた条件のもとで書けること。
3級
文章検3級の試験は、下記の能力が測定されます。試験時間は60分です。
- 基礎力
- 語彙:漢検3級程度の語句・慣用表現の意味が理解でき、文脈や意味に応じた語句・慣用表現を選別できること。
- 文法:表現において、文法的な違いが果たす意味・役割を理解できること。
- 読解力
- 意味内容:段落や文章の要旨を理解できること、及び、筆者の意図を理解できること。
- 資料分析:資料から読み取れることを整理できること。
- 文章構成:文章構成を把握し、筆者のねらいが理解できること。
- 作成力
- 構成:文章の材料や要素を、文章の目的に応じた構成に配列できること。
- 表現:文法的・意味的に正しい文を書けること。/敬語を正しく使えること。/表記や文体に配慮できること。
- 総合:「事実の報告」、「意見」、「意見の正しさの論証」の三つの部分によって、意見文を作成できること。/日常、必要とされる通信文を、与えられた条件のもとで書けること。
4級
文章検4級の試験は、下記の能力が測定されます。試験時間は60分です。
- 基礎力
- 語彙:漢検4級程度の語句の意味が理解でき、文脈に応じた語句を選別できること。
- 文法:文法的な意味や働きを理解できること。
- 読解力
- 意味内容:段落や文章の要旨を理解できること。
- 資料分析:資料が示す意味を理解できること。
- 文章構成:文章の中で文や段落が果たす役割を理解できること。
- 作成力
- 構成:文や文章を構成する要素を正しく配列できること。
- 表現:文法的・意味的に正しい文を書けること。/表記や文体に配慮できること。
- 総合:「事実の報告」と「意見」との二つの部分によって、意見文を作成できること。/日常、必要とされる通信文を、与えられた条件のもとで書けること。
文章読解・作成能力検定(文章検)で目指せる職業、就職先は?
文章読解・作成能力検定(文章検)を取得したことが就職や転職に直接役立つとはいえませんが、入試における自己アピールや社会人になってからのプレゼン能力などに役立つでしょう。
文章読解・作成能力検定(文章検)を取得するとどんな悩みが解決できる?
文章読解・作成能力検定(文章検)を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 文章読解・作成能力検定(文章検)が解決できること
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- 推薦入試での自己アピールに役立つ
- 面接や小論文でわかりやすい文章を考えられる
文章読解・作成能力検定(文章検)の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
文章検の受験資格に制限はありません。
取得にかかる費用
文章検の受験料は各級で定められています。
- 2級
- 4,000円(税込)
- 準2級
- 3,000円(税込)
- 3級
- 3,000円(税込)
- 4級
- 2,000円(税込)
文章読解・作成能力検定(文章検)試験の日程
文章検は年に一回試験が実施されます。
文章読解・作成能力検定(文章検)はどんな人におすすめの資格?
高校入試や大学入試では、テストの成績だけでなく論理的思考力や伝える力が審査されることもあります。これらの能力は社会に出てからも求められるスキルです。学生のうちからこうしたスキルを身に付けたい人にとって、文章検はおすすめの資格といえます。
- 文章読解・作成能力検定(文章検)の資格取得がおすすめな人
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- 論理的思考力や文章力を磨きたい人
- 推薦入試を考えている学生
- 面接や小論文対策をしたい学生
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
文章読解・作成能力検定(文章検)を主催・運営しているのは、公益財団法人 日本漢字能力検定協会です。試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:コミュ力にもつながる思考力・文章力を磨こう♪
コミュニケーションの手段として、文章力を伸ばすことは大切です。受験資格に制限はありませんので、学生のうちからチャレンジするのもおすすめですよ。
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