ひとたび個人情報の漏洩が起きると、会社など組織の信用が失墜します。個人情報保護法の知識は現代のビジネスパーソンの必須スキル。この記事では「個人情報保護実務検定・個人情報保護士」について、課題Ⅰと課題Ⅱの概要、資格取得のメリットなどを解説します。
個人情報保護実務検定・個人情報保護士とは、どんな資格?
個人情報保護実務検定とは、個人情報保護法を良く理解し、企業などにおいて個人情報を適法・適正に利用するための知識を習得した人が取得できる資格です。1級と2級の級数があり、1級がより難易度が高い級となります。
個人情報保護士の認定を受けるために
2017年11月5日開催の個人情報保護実務検定から、個人情報保護実務検定1級合格者で、かつマイナンバー実務検定2級以上の合格者は、個人情報保護士として認定されることになりました。対象となるのは、2017年11月以降開催の個人情報保護実務検定1級の合格者です。
学ぶ知識・技術
個人情報保護実務検定・個人情報保護士を取得するためには、試験に合格する必要があります。試験は課題Ⅰと課題Ⅱから出題されます。
- 課題Ⅰ:個人情報保護法の理解
-
- 第1編:個人情報保護法総説
- 第2編:個人情報保護法の基本法部分
- 第3編:個人情報に関する義務
- 第4編:個人データに関する義務
- 第5編:個人関連情報に関する義務
- 第6編:保有個人データに関する義務
- 第7編:仮名加工情報取扱事業者等の義務
- 第8編:匿名加工情報に関する義務等
- 第9編:実効性を担保する仕組み等
- 第10編:行政機関等における個人情報等の取扱い
- 課題Ⅱ:個人情報保護の対策と情報セキュリティ
-
- 第1編:脅威と対策
- 第2編:組織的・人的セキュリティ
- 第3編:オフィスセキュリティ
- 第4編:情報システムセキュリティ
なお、2級では課題Ⅱの第4編は出題範囲ではありません。
- 試験時間
-
- 1級:120分
- 2級:90分
- 問題数
-
- 1級:100問
- 2級:80問
- 合格基準
- 課題Ⅰ・課題Ⅱの合計が70%以上
個人情報保護実務検定・個人情報保護士で目指せる職業、就職先は?
個人情報保護実務検定・個人情報保護士を取得したことが直接的に就職・転職に役立つことがあまりありません。ただしあらゆる業界・職種で個人情報保護法の遵守が課題となっていますので、法令順守やコンプライアンス遵守の基礎ができていることを証明できるでしょう。
個人情報保護実務検定・個人情報保護士を取得するとどんな悩みが解決できる?
個人情報保護実務検定・個人情報保護士を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 個人情報保護実務検定・個人情報保護士が解決できること
-
- 知識不足を原因とする個人情報漏洩を防ぐ
- 個人情報保護を徹底し、信頼を維持する
個人情報保護実務検定・個人情報保護士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
個人情報保護実務検定の受験資格に制限はありません。
取得にかかる費用
個人情報保護実務検定の受験費用は、1級と2級で下記のように定められています。
- 一般
-
- 1級 :11,000円(税込)
- 2級 :8,800円(税込)
- 学割
-
- 1級 :8,800円(税込)
- 2級 :7,040円(税込)
10名以上の受験申込で団体割引が適用されます。
個人情報保護実務検定・個人情報保護士試験の日程
個人情報保護実務検定は、年に4回実施されます。通常時試験(公開会場またはオンライン受験)かCBT試験の申し込みを選べます。
個人情報保護実務検定・個人情報保護士はどんな人におすすめの資格?
個人情報保護実務検定は、さまざまな業界・職種の人におすすめの資格です。個人情報保護法の遵守はすべての人が守るべき法令であり、個人情報の漏洩が起きれば企業の社会的信頼が失墜してしまいます。いわば社会人として身に付けておきたい必須知識のひとつが、個人情報保護法関連知識です。
これから社会に出る学生が受験することで、ビジネスパーソンとしての基礎を習得していることを自己アピールにできるでしょう。独学での勉強ではなく「スマート合格講座」に申し込むと、講座を通してより知識を習得しやすくなります。
- 個人情報保護実務検定・個人情報保護士の資格取得がおすすめな人
-
- 個人情報を取り扱う社会人
- これから就職を控える学生
- マイナンバー実務検定2級以上の有資格者
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
個人情報保護実務検定・個人情報保護士を主催・運営しているのは、一般財団法人 全日本情報学習振興協会です。産経新聞社と角川アスキー総合研究所が後援しています。
試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:個人も企業も個人情報保護法に関する知識を磨く必要があり!
個人情報保護実務検定は、今の時代に求められる知識を習得するのにぴったりの資格です。さらなるスキルアップを目指す場合、個人情報保護士の資格取得を目指してくださいね。
コメント