日本は超高齢化社会、人生100年時代を迎えており、老後のセカンドライフや人生後半期について考え、悩む人も増えてきていますよね。「終活アドバイザー」は、医療や介護、住まい、葬式・お墓、相続などライフプランに関するアドバイスをするための民間資格です。この記事では終活アドバイザーのテキストや資格取得に必要な費用などを解説します。
終活アドバイザーとは、どんな資格?
終活アドバイザーとは終活を行う人の身近な相談相手となり、医療や介護、住まい、葬式・お墓、相続、人生後半期のライフプランに関するアドバイスをする有資格者です。終活アドバイザーは「エンディングノート」を活用し、相談者の希望や心配ごとを抽出するサポートします。必要がある場合は各分野の専門家と協力しながら、相談者の悩みの解決に寄り添うこともあります。
学ぶ知識・技術
終活アドバイザーの資格を取得するためには、ユーキャンの通信講座で終活アドバイザー講座を受講します。終活アドバイザー講座で使用するテキストの監修者は、NPO法人ら・し・さが執筆・監修です。
各テキストでは、次の内容を学習します。
テキスト1:自分らしく今を生きる
- 第1章:終活アドバイザーとは
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- Lesson1:高齢化する社会と終活
- Lesson2:終活アドバイザーの役割と心構え
- Lesson3:エンディングノートは転ばぬ先の杖
- 第2章:よりよく生きるための準備
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- Lesson4:人間関係を確認する
- Lesson5:お金と身の回りのものを整理する
- Lesson6:住まいの終活
- 第3章:大切な財産を守る
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- Lesson7:預貯金と有価証券
- Lesson8:生命保険、損害保険など
- Lesson9:不動産とその他の財産
- Lesson10:消費者被害や詐欺から財産を守る
テキスト2:安心のライフプラン
- 第1章:高齢者を支えるさまざまな制度
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- Lesson1:高齢者を支える制度
- Lesson2:社会保険と個人の税金
- Lesson3:公的年金制度
- Lesson4:公的医療保険制度
- Lesson5:公的介護保険制度
- Lesson6:成年後見制度
- 第2章:終末期への備えと住まい・医療
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- Lesson7:高齢者住宅・施設
- Lesson8:高齢期の医療と意思表示
テキスト3大切な人へ想いを託す
- 第1章:もしものときに必要な手続き
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- Lesson1:死後の手続き① ~死亡届の提出・必要書類の準備など~
- Lesson2:死後の手続き② ~社会保険や税金の手続きなど~
- 第2章:お葬式やお墓も自分らしく
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- Lesson3:お葬式の知識
- Lesson4:お葬式の手順
- Lesson5:お墓について
- 第3章:大切な人へ想いを託す
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- Lesson6:相続① ~相続人と相続財産~
- Lesson7:相続② ~相続への備え~
- Lesson8:遺族の生活
- Lesson9:終活でよりよい人生を
ら・し・さノート®を書く
テキスト1~3で終活に必要な知識を学習し、NPO法人ら・し・さのエンディングノート『ら・し・さノート®』を完成させます。エンディングノートに実際に書いていくことで、受講者自身が終活を体験しながら、ノートの書き方・記入する内容の考え方を学んでいきます。
修了試験(検定試験)
終活アドバイザー講座では、修了試験が用意されています。試験はオンラインで実施されます。検定試験に合格すると、終活アドバイザー協会に登録可能になります。協会に登録した後は終活アドバイザーとして認定証が授与され、会員証が発行されます。
終活アドバイザーで目指せる職業、就職先は?
終活アドバイザーの資格を取得したことで、就職や転職に直接的に役立つとは言えません。収入を得ることはできますが、副業などとして活動することが多いです。終活アドバイザーは、本業のスキルアップ、ボランティア活動やご自身の終活に活用できる資格といえるでしょう。
葬儀業界や医療業界、福祉業界の人は、終活アドバイザーの資格取得で得た知識が接客などで役立つ可能性があります。
終活アドバイザーの資格を取得するとどんな悩みが解決できる?
終活アドバイザーの資格を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 終活アドバイザーが解決できること
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- エンディングノートの書き方や考え方についてアドバイスできる
- 終活を通して、自分らしく老後を生きることをサポートする
- 終活アドバイザーがコーディネーター的役割を担い、相続や寄付などの専門家と人々をつなげる
終活アドバイザーの資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
終活アドバイザーの受講資格に制限はありません。
取得にかかる費用
ユーキャンの終活アドバイザー講座の費用は、一括払いで35,000円(税込)、分割払いの場合は月々2,980円(税込)で総計が35,760円(税込)です。また、終活アドバイザー協会への入会金は4,000円、年会費が6,000円です。
終活アドバイザーはどんな人におすすめの資格?
終活アドバイザーは、老後や人生後半期についてのプランを立てたい人、終活に取り組みたい人のサポートをしたい人におすすめの民間資格といえます。人生の後半期には介護や住まい、葬式、お墓、相続などについて準備しておくと安心です。ご自身はもちろんですが、残された家族のためにもなるでしょう。
終活アドバイザーの資格取得で得た知識は、葬儀業界や医療業界、福祉業界で働く人にとって役立つことがあります。お客様の悩みや不安に寄り添うとき、終活アドバイザーとしてのヒアリングの能力や専門知識が助けになることがあるでしょう。
- 終活アドバイザーの資格取得がおすすめな人
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- 老後や人生後半期のプランを立てたい人
- 葬儀業界で働く人
- 医療業界で働く人
- 福祉業界で働く人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
終活アドバイザーの資格を認定しているのは、終活アドバイザー協会です。運営団体はNPO法人ら・し・さで、株式会社ユーキャンが終活アドバイザー協会の指定教育機関となっています。
試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:終活アドバイザーは超高齢化社会における人生の悩みに寄り添える
日本は超高齢化社会を迎えており、今後も高齢化は進んでいくことが予想されます。生きているうちに自分の死に方や余生の過ごし方、家族との関係を考える人も増えていくことが見込まれますので、そうした悩みに寄り添う存在として終活アドバイザーの活躍が期待されるでしょう。
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