海底など気圧が違う特殊な地盤での工事を行う際に必要不可欠なのが、「高圧室内作業主任者」という専門職です。今回はこの高圧室内作業主任者とはどんな仕事を担当する職種か、資格の取得方法などを紹介していきます。
高圧室内作業主任者とは、どんな資格?
高圧室内作業主任者とは、高気圧の作業室の内部において、高気圧障害(急激な気圧変化による減圧症など)を防ぐための作業方法を指揮し、室内の圧力を適切に維持する責任者です。
高圧工事区域内で安全な作業を行えるように、
- 有毒ガスや炭酸ガスの濃度を測定する
- 有害物質の有無を確認する
- 整備に不備がないか点検する
などの仕事を担当します。
高圧室内作業主任者は、労働安全衛生法に基づく国家資格の一つです。事業者は、高気圧の作業室ごとに有資格者を必ず1人配置するよう定められています。
学ぶ知識・技術
高圧室内作業主任者の国家資格を取得するには、安全衛生技術試験協会の実施する「高圧室内作業主任者試験」に合格する必要があります。この試験で問われる知識は、下記の通りです。
- 圧気工法
- 送気及び排気
- 高気圧障害
- 関係法令
高圧室内作業主任者で目指せる職業、就職先は?
高圧室内作業主任者は、建設会社での就職・活躍が見込める資格です。海底工事などの軟弱地盤の基礎工事を行う際に、現場監督を務めることが多いでしょう。
高圧室内作業主任者になるとどんな悩みが解決できる?
高圧室内作業主任者になると、次のような悩みや課題を解決できるようになります。
- 高圧室内作業主任者が解決できること
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- 安全性の管理を徹底することで、作業場から退出した際の、急激な気圧の変化による高気圧障害を未然に防ぐ
高圧室内作業主任者の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
高圧室内作業主任者の資格を取得できるのは、「高圧室内作業主任者試験」に合格した人です。この試験自体は年齢や学歴、職歴を問わずどなたでも受験できますが、免許申請の際には「2年以上、高圧室内業務に従事したこと」を証明する書類が必要になります。
取得にかかる費用
高圧室内作業主任者試験の受験にかかる費用は、6,800円です。
高圧室内作業主任者はどんな人におすすめの資格?
高圧室内作業主任者は、次のような人に取得がおすすめの資格です。
- 高圧室内作業主任者の資格取得がおすすめな人
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- 高圧室内作業の実務経験が2年以上ある人
- 注意力と集中力を維持できる人
- 万が一事故が起きた時にも、冷静に対処できる判断力がある人
- 比較的給料の高い仕事に就きたい人(平均月収は30万円前後)
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
高圧室内作業主任者の資格を管理し、試験を実施しているのは「公益財団法人 安全衛生技術試験協会」です。試験は例年1回実施され、合格率は60〜70%と比較的高い傾向にあります。試験日程や会場、手続きなどについては、下記のHPからご確認ください。
まとめ:高圧室内作業主任者はマイナーな国家資格だが、専門業界でのニーズは高い!
高圧室内作業主任者は、特殊技能を持つ専門職として高く評価され、給与・待遇面で優遇されやすい国家資格です。現場作業者の命を預かる責任の重い職種ですが、収入も将来性も安定しているので、興味のある方はぜひ取得に向けてトライを。
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