動物や植物といった生き物が好きな人は多いですよね。今回は「生物分類技能検定」について、資格取得のメリット、1級・2級・3級・4級のレベルの目安、得た知識が役立つ仕事や業界について解説します。スキルアップ・キャリアアップを目指す人はチェックしてくださいね。
生物分類技能検定とは、どんな資格?
生物分類技能検定とは、動植物の特徴を理解し、正しく分類するための知識を測定する検定です。動植物にはそれぞれ科や目などの項目ごとに、体系的に分けられています。適切に分類されることによって、知識を調査や保護に活かすことができます。生物分類技能検定の有資格者は、習得した知識を生物や環境の調査・保護、普及に活かす役割が求められます。
生物分類技能検定は、1級から4級のレベルが設けられています。
- 生物分類技能検定1級
- プロ上級レベル。生物関連業務に従事し、3年以上の経験がある人
- 生物分類技能検定2級
- プロレベル~。生物関連業務に従事している、またはこれから従事しようとしている人
- 生物分類技能検定3級
- 準プロレベル~。高校生、専門学校生、大学生、自然環境に関する活動をしている人、動物の愛好家
- 生物分類技能検定4級
- ビギナー~。小学生、中学生、高校生、専門学校生、大学生、自然環境に関する活動をしている人、動植物に興味のある人
1級、2級の登録者は、環境省の「一般競争(指名競争)参加資格申請」の有資格者として認められています。
学ぶ知識・技術
生物分類技能検定を取得するためには、各級で試験を受験し、合格する必要があります。
1級
書類審査、一次試験(論文試験)、二次試験(口頭試験)が設けられています。
- 設置部門・専門分野
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- 動物部門(4専門分野):哺乳・爬虫・両生類/鳥類/魚類/昆虫類
- 植物部門(1専門分野):植物
- 水圏生物部門(3専門分野):浮遊生物/遊泳生物/底生生物
2級
CBT試験で、択一問題と記述式問題が出題されます。
- 設置部門
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- 動物部門
- 植物部門
- 水圏生物部門
3級
CBT試験で、択一問題が出題されます。広く生物一般を対象とした、分類に必要な基礎知識が問われます。身近な生物(野生動植物、家畜、野菜、果物、園芸種など)の分類、区別、標本の作製技術、保管方法の初歩などについて出題されます。
4級
CBT試験で、択一問題が出題されます。広く生物一般を対象とした問題が出題されます。身近な生物(野生動植物、家畜、野菜、果物、園芸種など)の区別や形に関する基礎的問題などについて出題されます。
生物分類技能検定で目指せる職業、就職先は?
生物分類技能検定を取得すると、環境コンサルタント企業、環境や野生生物の調査会社、自治体などへの就職・転職に役立ちます。特に上位の級数を取得していると強みになるでしょう。
生物分類技能検定を取得するとどんな悩みが解決できる?
生物分類技能検定を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 生物分類技能検定が解決できること
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- 省庁の入札の参加資格を満たすことができる
- 生物技術者としてのスキルアップを図る
- 生物の調査や保全に必要な知識が深まる
生物分類技能検定の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
生物分類技能検定の受験資格は、各級で次のように定められています。
- 生物分類技能検定1級
- 3年以上の経験があり、2級の当該部門(動物部門、植物部門、水圏生物)に合格していること
- 生物分類技能検定2級
- 制限はありません
- 生物分類技能検定3級
- 制限はありません
- 生物分類技能検定4級
- 制限はありません
取得にかかる費用
生物分類技能検定の受験料は、各級で次のように定められています。
- 生物分類技能検定の受験料
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- 1級:19,000円(税込)
- 2級:12,000円(税込)
- 3級:5,000円(税込)
- 4級:3,000円(税込)
生物分類技能検定はどんな人におすすめの資格?
合格率は、1級が30%、2級が10%、3級が50%、4級が60%が目安です。生物や環境の調査・保護に興味のある学生は、まずは3級・4級にチャレンジするのがおすすめです。学習を継続し、2級に合格した後は業務経験を積み、上位の1級にチャレンジしましょう。
1級、準1級に合格するレベルに達すると、環境コンサルタントや野生生物調査機関、企業のCSR、環境関連部局などで活躍できます。また上位の級数を取得すると、省庁の入札の参加資格を満たすことができますので、企業で重宝される人材としてスキルアップ・キャリアアップしたい人にもおすすめです。
- 生物分類技能検定の資格取得がおすすめな人
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- 生き物や自然に関心がある人
- 野生生物調査に携わる人
- 環境関連企業でスキルアップ・キャリアアップを目指す人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
生物分類技能検定を主催・運営しているのは、一般財団法人 自然環境研究センターです。
試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:生物分類技能検定に合格して専門性のアピールを!
生物分類技能検定は、生物分類において専門性を有していることを客観的にアピールできるのがメリット。自然環境や動植物に関心がある人は、資格の取得を検討してみてくださいね。
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