インバウンドで盛り上がりを見せているのがホテル業界です。宿泊客が増えるとともに、ホテルで活躍する人材としてのスキルが求められています。この記事では「ホテルビジネス実務検定」について解説。ベーシックとマネジメントレベルの概要、試験範囲や受験料などを紹介します。
ホテルビジネス実務検定とは、どんな資格?
ホテルビジネス実務検定試験とは、H検(Hotelier Proficiency Test)とも呼ばれる民間資格です。ホテルで働く人に求められる実務知識について、総合的な理解度を測定する教育プログラムとして、下記を目的に1999年に創設されました。
- 宿泊・料飲・宴会といったサービスオペレーションから、マーケティング・総務人事・経理会計などのマネジメント業務に至るまで、ホテル業務に必要な実務知識を体系的に習得すること
- 自己学習目標の設定と到達度を把握すること
ホテルビジネス実務検定試験は、ベーシックレベルとマネジメントレベルの級数が設けられています。
- ホテルビジネス実務検定ベーシック2級
- ホテル業界の基礎知識、およびホテルの宿泊・料飲・宴会を中心としたサービスオペレーションを体系的に理解し、即戦力として接客業務に従事する事ができる。
- ホテルビジネス実務検定ベーシック1級
- ホテルのサービスオペレーションのみならずマネジメント業務も理解し、接客業務はもちろん基礎的な管理業務に従事する事ができる。
- ホテルビジネス実務検定マネジメントレベル2級
- 管理者としての役割と課題の理解に加えて、部門マネージャーとして実務上の意思決定ができる。
- ホテルビジネス実務検定マネジメントレベル1級
- 管理者としての役割と課題の理解に加えて、部門管理者として実務上の意思決定ができる。
学ぶ知識・技術
ホテルビジネス実務検定を取得するためには、試験に合格する必要があります。試験時間は各級ともに90分間です。多肢選択方式(4択問題)のマークシート方式で、200問200点満点で出題されます。
ベーシック2級
ベーシック2級の試験範囲です。2級の合格基準は、各科目が60%以上の正解率かつ全体の正解率が65%以上であることです。
- 1.基本事項
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- 第1章 ホテルの基礎
- 2.営業業務
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- 第2章 宿泊部門
- 第3章 料飲部門
- 第4章 宴会部門
- 第5章 調理部門
ベーシック1級
ベーシック1級の試験範囲です。1級の合格基準は、各科目が60%以上の正解率かつ全体の正解率が65%以上であることです。
- 1.基本事項
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- 第1章 ホテルの基礎
- 2.営業業務
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- 第2章 宿泊部門
- 第3章 料飲部門
- 第4章 宴会部門
- 第5章 調理部門
- 第6章 マーケティング部門
- 3.管理業務
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- 第7章 総務・人事部門
- 第8章 施設管理部門
- 第9章 仕入・購買部門
- 第10章 経理・会計部門
マネジメントレベル
マネジメントレベルの試験範囲です。2級の合格基準は、各科目が60%以上の正解率かつ全体の正解率が65%以上であることです。1級の合格基準は、各科目が80%以上の正解率かつ全体の正解率が85%以上であることです。
- 1.基本事項
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- 第1章 ホテルの概論
- 2.営業業務
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- 第2章 宿泊部門の業務
- 第3章 料飲部門の業務
- 第4章 宴会部門の業務
- 第5章 調理部門の業務
- 第6章 マーケティング部門の業務
- 3.管理業務
-
- 第7章 総務・人事部門の業務
- 第8章 施設管理部門の業務
- 第9章 仕入・購買部門の業務
- 第10章 経理・会計部門の業務
ホテルビジネス実務検定で目指せる職業、就職先は?
ホテルビジネス実務検定を取得すると、ホテル業界への就職・転職で自己アピールにつながるでしょう。
管理職としてキャリアアップを目指す場合は、マネジメントレベルの取得が理想的です。
ホテルビジネス実務検定を取得するとどんな悩みが解決できる?
ホテルビジネス実務検定を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- ホテルビジネス実務検定が解決できること
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- ホテル業界を構成する職務や部門を体系的に理解できる
- ホテル業界で部門を横断した連携を理解できる
- ホテル業界のマネジメントに求められる知識を習得できる
ホテルビジネス実務検定の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
ホテルビジネス実務検定の受験資格に制限はありません。
取得にかかる費用
ホテルビジネス実務検定の受験料は、各級で下記のように定められています。
- ホテルビジネス実務検定の受験料
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- ベーシックレベル2級:5,100円(税込)
- ベーシックレベル1級:5,100円(税込)
- マネジメントレベル:8,200円(税込)
ホテルビジネス実務検定の日程
ホテルビジネス実務検定のベーシックレベルは年に2回試験が実施されます。マネジメントレベルは年に1回試験が実施されます。
ホテルビジネス実務検定はどんな人におすすめの資格?
ホテルビジネス実務検定は希望する人は誰でも受験できる資格です。そのため、ホテル業界や観光業界への就職を目指して勉強中の学生は、ベーシックレベルから受験することで知識をさらに磨くことができるでしょう。
すでにホテル業界で働いている人は、キャリアアップを目指してマネジメントレベルにチャレンジするのがおすすめです。管理職として必要な知識を習得できます。
- ホテルビジネス実務検定の資格取得がおすすめな人
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- ホテル・観光に関する専門学生
- 観光学について学ぶ大学生
- ホテル業界・観光業界で働く人
- ホテル業界・観光業界の人事・教育担当者
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
ホテルビジネス実務検定を主催しているのは、一般財団法人日本ホテル教育センターです。文部科学省、国土交通省観光庁、一般社団法人 日本ホテル協会、一般社団法人 全日本ホテル連盟が後援しています。
試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:ホテル業界の就職やキャリアアップにおすすめ!
ホテルビジネス実務検定の資格取得について解説しました。ホテル業界への就職を目指す学生ならベーシック、キャリアアップを目指すならマネジメントレベルの受験がおすすめです。ご自身の目的に合わせて受験プランを考えましょう。
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