建物や家具など身の回りには木材でつくられたものがたくさんありますよね。高品質な木材を生産するためには専門知識と技術が求められます。この記事では「木材接着士」の資格取得のための講習会、試験について概要を解説します。
木材接着士とは、どんな資格?
木材接着士とは、木材と木質材料や他材料を接着する技術を有するプロフェッショナルです。木材接着士の資格試験を主催しているのは、公益社団法人 日本木材加工技術協会で、木材加工技術に関しては下記4つの資格を認定しています。
- 木材接着士
- 木材乾燥士
- 木材切削士
- 構造物集成材管理士
学ぶ知識・技術
木材接着士を取得するためには、講習会を受講して試験に合格する必要があります。
- 講習会プログラム
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- 木材の組織と構造
- 木材の物理的性質
- 木質材料の種類と用途
- 木材接着の基礎
- 接着剤
- 接着用機械器具
- 接着製品の試験法
- 合板・単板積層材
- 集成材・直交集成材
- パーティクルボード・繊維板
- 家具・木工品・フローリング
- 環境・安全
- 試験内容:筆記試験
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- イ.接着に関する基礎的知識
- ロ.接着剤に関する一般的知識
- ハ.木材、木質材料及び木製品に関する一般的知識
- ニ.木材接着に関する技術
木材接着士で目指せる職業、就職先は?
木材接着士を取得すると、建材メーカーや木材加工会社への就職・転職で自己アピールにつながるでしょう。
木材接着士を取得するとどんな悩みが解決できる?
木材接着士を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 木材接着士が解決できること
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- 合板や集成材、パーティクルボードの品質向上を支える
- 木材接着の工程における安全を確保できる
- 木材加工のスペシャリストとしての信頼を獲得できる
木材接着士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
木材接着士試験の受験資格は、次の各号のいずれかに該当する必要があります。
- 学校教育法(昭和 22 法律第 26 号)による大学またはこれに準ずる学校を卒業して接着に関する1年以上の実務経験を有する者
- 学校教育法(昭和 22 年法律第 26 号)による短期大学またはこれに準ずる学校を卒業して接着に関する 2 年以上の実務経験を有する者
- 学校教育法(昭和 22 年法律第 22 号)による高等学校またはこれに準ずる学校を卒業して接着に関する 3 年以上の実務経験を有する者
- 接着に関する 7 年以上の実務経験を有する者
- 委員会において認められた者
取得にかかる費用
受講料は、全会場で下記のように定められています。受講料にはテキスト代も含まれます。
- 受講料
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- 会員:28,000円
- 非会員:38,000円
試験の手数料と登録料は下記の通りです。
- 資格検定試験手数料(受験申し込み時に納付)
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- 20,000円
- 登録手数料(試験合格後登録申請時に納付)
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- 会員:30,000円
- 非会員:40,000円
木材接着士試験の日程
木材接着講習会は、旭川、東京、大阪、福岡で開催されます。試験は夏に各会場で同日開催されます。
木材接着士はどんな人におすすめの資格?
木材接着士は、木材の接着という工程におけるプロフェッショナルであり、有資格者は社内外から信頼を得ることができるでしょう。建材メーカーなど木材を扱う企業に勤める人のスキルアップにもおすすめです。
また、構造物集成材管理士、木材乾燥士、木材切削士の有資格者が木材接着士の資格取得を目指すこともありますので、木材のスペシャリストとしてさらなる研鑽を積むこともおすすめです。
- 木材接着士の資格取得がおすすめな人
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- 建材メーカーに勤める人
- 木材の品質向上に貢献したい人
- 構造物集成材管理士の有資格者
- 木材乾燥士の有資格者
- 木材切削士の有資格者
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
木材接着士を主催・運営しているのは、公益社団法人 日本木材加工技術協会です。試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:木材接着士は専門知識を習得したプロフェッショナル!
木材接着士、構造物集成材管理士、木材乾燥士、木材切削士の4つの資格は、木材に関する仕事をしている人のスキルアップにおすすめの資格。専門知識を深めたい人は、ぜひ資格取得にチャレンジしてくださいね。
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