アセチレン溶接装置やガス集合溶接装置の溶接は、危険も伴う仕事です。現場での安全と作業工程の指揮をするためにおすすめなのが「ガス溶接作業主任者」の資格。この記事ではガス溶接作業主任者について、試験科目や受験資格、受験料などを解説します。
ガス溶接作業主任者とは、どんな資格?
ガス溶接作業主任者とは、アセチレン溶接装置またはガス集合溶接装置を用いて行う金属の溶接、溶断または加熱の作業全般の責任者です。ガス溶接は危険を伴う作業ですので、作業方法の決定や作業者の指揮などを行うために必要な知識が求められます。
学ぶ知識・技術
ガス溶接作業主任者を取得するためには、試験に合格する必要があります。
- 試験科目(問題数(配点))
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- ガス溶接等の業務に関する知識(5問(25点))
- 関係法令(5問(25点))
- アセチレン溶接装置及びガス集合溶接装置に関する知識(5問(25点))
- アセチレンその他可燃性ガス、カーバイド及び酸素に関する知識(5問(25点))
ガス溶接作業主任者で目指せる職業、就職先は?
ガス溶接作業主任者を取得すると、溶接会社や製造会社などへの就職・転職で自己アピールにつながるでしょう。
ガス溶接作業主任者を取得するとどんな悩みが解決できる?
ガス溶接作業主任者を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- ガス溶接作業主任者が解決できること
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- ガス溶接の作業の安全確保を行うことができる
- 適切なガス溶接の作業方法を決定・指揮し、効率的に作業を勧められる
ガス溶接作業主任者の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
ガス溶接作業主任者の試験の受験資格に制限はありません。
免除科目
ガス溶接作業主任者の試験では、要件を満たす受験者は科目免除を申請できます。 申請には所定の添付書類が必要です。
科目の免除を受けることができる者 | 免除科目 |
学校教育法による大学(短期大学を含む。)又は高等専門学校において、溶接に関する学科を専攻して卒業した者(当該学科を専攻して同法による専門職大学の前期課程を修了した者を含む。) | ・アセチレン溶接装置及びガス集合溶接装置に関する知識 ・アセチレンその他可燃性ガス、カーバイド及び酸素に関する知識 |
次のいずれかの者(工学又は化学に関する学科を専攻した者に限る。)で、その後1年以上ガス溶接等の業務に従事した経験を有するもの a.学校教育法による大学(短期大学を含む。)又は高等専門学校を卒業した者 b.大学改革支援・学位授与機構により学士の学位を授与された者 c.省庁大学校を卒業(修了)した者 d.専修学校の専門課程(2年以上・1700時間以上)の修了者(大学入学の有資格者に限る。)などで、その後大学等において大学改革支援・学位授与機構により学士の学位を授与されるのに必要な所定の単位を修得した者 e.指定を受けた専修学校の専門課程(4年以上)を一定日以後に修了した者など(学校教育法施行規則第155条第1項該当者) |
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構造物鉄工科又は配管科の職種に係る職業訓練指導員免許を受けた者 | |
普通課程の普通職業訓練(金属加工系溶接科)を修了した者で、その後2年以上ガス溶接等の業務に従事した経験を有するもの | |
鉄工、建築板金、工場板金又は配管の1級の技能検定に合格した者で、その後1年以上ガス溶接等の業務に従事した経験を有するもの |
取得にかかる費用
ガス溶接作業主任者の受験料は、8,800円です。
ガス溶接作業主任者はどんな人におすすめの資格?
ガス溶接作業主任者は、作業員が安全かつ適切に作業できるように指揮することが仕事です。試験の難易度は比較的易しめですので、これからキャリアアップを目指す人にもおすすめの資格といえるでしょう。
- ガス溶接作業主任者の資格取得がおすすめな人
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- 溶接業界でキャリアアップを目指す人
- 溶接会社や製造会社で働く人
- 責任感がある人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
ガス溶接作業主任者を主催・運営しているのは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会です。試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:安心・安全な作業においてガス溶接作業主任者は頼れる存在!
工業系の資格の中でも、ガス溶接作業主任者はガス溶接に携わる人のキャリアアップにおすすめの資格。受験資格を満たす人は、ぜひ受験を検討してみてくださいね。
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