高品質の木材は建築や家具づくりで重宝されますが、「木材乾燥士」という有資格者が大切な仕事を担っています。この記事では木材乾燥士について、検定試験の内容や受験資格、試験の開催年について解説します。
木材乾燥士とは、どんな資格?
木材乾燥士とは、木材加工の工程のうち木材乾燥に関する専門知識と技術を習得した有資格者です。木材乾燥士の資格は、木材及び木質原材料等を乾燥する業務またはこれと直接関連する業務に従事する者に与えられます。
木材の乾燥は、木材を使用した建築において重要です。木材の乾燥がしっかりとした手法でされていると、強度が高く歪みにくくなるなどのメリットが生まれます。日本では木造建築が多いため、木材乾燥士は日本の建築を支える専門家といえるでしょう。
学ぶ知識・技術
木材乾燥士の資格を取得するためには、木材乾燥士資格検定試験に合格する必要があります。試験の前には、木材乾燥講習会が開催されます
- 試験内容(筆記試験)
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- イ.木材、木質材料及び木製品に関する一般的知識
- ロ.乾燥に関する基礎的知識
- ハ.乾燥装置及び関連機器に関する一般的知識
- ニ.水分管理に関する基礎的知識
- ホ.乾燥に関する技術
木材乾燥士で目指せる職業、就職先は?
木材乾燥士を取得すると、木材加工所や建材メーカーへの就職・転職に役立つでしょう。
木材乾燥士を取得するとどんな悩みが解決できる?
木材乾燥士を取得すると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- 木材乾燥士が解決できること
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- JIS並びにJAS認定工場での木材加工業務の適正化を図る
- 木材の品質向上と品質維持を支える
木材乾燥士の資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
木材乾燥士の検定試験の受験資格は、下記のいずれかを満たすことです。
- 学校教育法による大学またはこれに準ずる学校を卒業し、乾燥に関する1年以上の実務経験を有する者
- 学校教育法による短期大学またはこれに準ずる学校を卒業し、乾燥に関する2年以上の実務経験を有する者
- 学校教育法による高等学校またはこれに準ずる学校を卒業し、乾燥に関する3年以上の実務経験を有する者
- 乾燥に関する7年以上の実務経験を有する者
- 検定委員会において認められた者
取得にかかる費用
木材乾燥士資格検定試験の受験費用と講習受講費用は下記のように定められています。
- 資格検定試験手数料
- 20,000 円
- 登録手数料
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- 会員:30,000 円
- 非会員:40,000 円
- 受講料
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- 会員:28,000 円
- 非会員:38,000 円
木材乾燥士試験の日程
木材乾燥士資格検定試験は隔年で実施されます。
木材乾燥士はどんな人におすすめの資格?
木材乾燥士は資格取得のために実務経験が必要です。経験を積みながら木材乾燥に関するスキルアップをしたい人におすすめの資格といえるでしょう。
- 木材乾燥士の資格取得がおすすめな人
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- 木材加工所や建材メーカーへの就職・転職を目指す人
- 建築業界の品質向上に貢献したい人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
木材乾燥士の資格試験を主催・運営しているのは、公益社団法人 日本木材加工技術協会です。試験の詳細や申込については、下記URLから確認してください。
まとめ:高品質の木材生産を支える木材乾燥士を目指そう
木材乾燥士は、木材の品質を維持するために欠かせないプロフェッショナルです。こだわりを持って社会に貢献したい人は、木材乾燥士の資格取得を検討してはいかがでしょう。
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