食に関する資格では国家資格の調理師や栄養士が人気ですが、民間資格のフードコーディネーターも有名です。フードコーディネーターになるには、「食の開発」「食の演出」「食の運営」の知識やスキルが必要ですが、試験ではどんな分野から問題が出題されるのでしょう。
この記事ではフードコーディネーター認定試験の概要や受験資格を解説します。
フードコーディネーターとは、どんな資格?
フードコーディネーターとは特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会が認める民間資格です。フードコーディネーターになると、食に関する専門知識や技術を身に付けていることを証明できます。
- フードコーディネーターの定義
- 新しい食の「ブランド」「トレンド」を創る 食の「開発」「演出」「運営」のクリエーター
フードコーディネーターの有資格者は、「食の開発」「食の演出」「食の運営」いずれかの分野で活躍していることが多いです。
フードコーディネーターは1級、2級、3級にレベル分けされています。
- 1級
- プロとして活躍するための知識・技術を取得し、仕事の規模や質に応じてチームを組み、各分野のスペシャリストたちに的確な指示や方向性を示し、最善の解決法を見出す能力が求められます。
- 2級
- フードコーディネーターとしての専門的な知識と実践的な企画力を取得することが求められます。
- 3級
- フードコーディネーターとしての「食」に関する幅広い知識を取得することが求められます。
学ぶ知識・技術
フードコーディネーターになるには、各級の試験に合格する必要があります。
1級
- 1級1次試験:企画書審査
- 2級認定分野より1つ選択し、企画書を提出
- レストランプロデュース
- 商品開発
- イベント・メディア
- 1級2次試験:プレゼンテーション・面接
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- レストランプロデュース
- 商品開発
- イベント・メディア
試験に合格すると、下記の認定を受けられます。
- レストランプロデュース1級認定
- 商品開発1級認定
- イベント・メディア1級認定
2級
- 2級1次試験:CBT(100問120分)
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- レストランプロデュース
- 商品開発
- 食の生産・流通・消費
- ホスピタリティ&ライフサポート
- イベント・メディア
- 2級2次資格認定講座(80分)
- 3分野から1つ選択し、オンライン講座を受講後、企画書の課題を提出
- 企画書の基礎(20分)
- 企画書作成のポイント(60分)
試験に合格すると、下記の認定を受けられます。
- レストランプロデュース2級認定
- 商品開発2級認定
- イベント・メディア2級認定
3級
- 3級資格試験:CBT(100問120分)
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- 文化
- 科学
- デザイン・アート
- 経済・経営
試験に合格するとフードコーディネーター3級として認定されます。
試験対策講座
希望者は試験前に、東京で開催される試験対策講座を受講できます。
認定校での科目履修
フードコーディネーターになるには、養成施設で必要な教科を履修する方法もあります。
養成施設で所定の課目を履修した場合、3級資格認定試験が免除され、日本フードコーディネーター協会に認定登録を申請すれば3級資格が付与されます。
フードコーディネーターで目指せる職業、就職先は?
フードコーディネーターの資格を取得すると、下記の仕事の就職・転職で自己アピールとして役立てられるでしょう。
- 食品メーカー
- 食品専門商社
- 飲食店
- 飲食のコンサルティング会社
- 料理教室・キッチンスタジオ
- フリーランスのフードコーディネーター
フードコーディネーターの資格をを取得するとどんな悩みが解決できる?
フードコーディネーターになると、下記の悩みや課題の解決に貢献できます。
- フードコーディネーターが解決できること
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- 飲食店の売り上げアップや集客を増やす
- ドラマや映画の撮影のための食事を準備する
- 食材や食品に関する正しい知識が身につく
フードコーディネーターの資格を取れる人はどんな人?(取得条件・受験資格)
フードコーディネーター試験の受験資格は、各級で下記のように定められています。
- 1級
- フードコーディネーター2級資格認定登録者(取得分野に限る)
- 1級1次試験の応募資格
- フードコーディネーター2級資格認定登録者(取得分野に限る)※2級認定登録(21,000円税込)をする必要があります
- 1級2次試験の応募資格
- 1級1次試験合格者(前年度までの1次合格者を含む)
- 2級
- 3級資格認定登録者
- 3級
- 中学校卒業以上
取得にかかる費用
フードコーディネーターになるための試験受験料など、必要な費用は下記のように定められています。
1級
- 1次試験受験料
- 12,000円(税込)
- 2次試験受験料
- 16,000円(税込)
- 認定登録料
- 31,000円(税込)
- 年会費
- 15,000円
1級に合格した時点でまだ会員登録が済んでいない場合、入会金が特別免除となり、年会費15,000円のみ必要になります。
2級
- 受験料
-
- 一般:12,000円
- 会員:7,000円
- 2級認定登録料
- 21,000円(税込)
- 専門分野2分野以降
- 6,000円(税込)
3級
- 受験料
-
- 一般:11,000円
- 会員:6,000円
- 認定登録料
- 21,000円(税込)
フードコーディネーター試験の日程
フードコーディネーターの認定試験は、3級、2級、1級それぞれが年1回開催されています。なお、1級の2次試験と面接は東京で行われます。
フードコーディネーターはどんな人におすすめの資格?
フードコーディネーターは、食に関する資格の中でも幅広い仕事や業界で活用できます。「食の開発」「食の演出」「食の運営」で、得た知識やスキルを発揮できるでしょう。
世の中が抱く食への関心はとても高く、フードコーディネーターを必要としている企業や団体も多いため、資格を活かして経験を積むことで就職や転職が成功する可能性もあります。
経験とスキルアップを重ねれば、将来的な独立やフリーランスとして働くというキャリアプランも描けます。
- フードコーディネーターの資格取得がおすすめな人
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- 食に関する関心が高い人
- メニュー開発など食に関するプロデュースをしたい人
- 飲食店の運営に携わる人
- 独立やフリーランスを目指す人
どこが管理している資格なの?(問い合わせ先・管理団体)
フードコーディネーター認定試験を管理しているのは、特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会です。
試験の詳細や申込については、下記HPから確認してください。
まとめ:フードコーディネーターは食に関するプロデュース力が身に付く資格
フードコーディネーターになると、メニュー開発やレストランの運営などプロデュースをするための知識とスキルが身に付きます。フードコーディネーターの知識とスキルを活かすことができる仕事や業界も幅広いため、さまざまなキャリアプランを描くことが可能なのも魅力ですよ。
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